"ダメな自分"を直すな!軸を守れば破天荒でいい理由──箕輪厚介の「4.0バージョンアップ論」
箕輪・けんすうのご神託ラジオ第11回では、50代女性の移住相談、友達との会話がつまらなくなった問題、婚活で理想が高すぎる友人への接し方という3つのお悩みに、AI(ご神託)と2人のMCが切り込みました。なかでも箕輪さんがChatGPTと対話して導き出した「ダメな部分を直すのではなく、軸を守る」という人生戦略は、あらゆる悩みに通底する核心的なメッセージです。その内容をまとめます。
50代からの移住──「二段階移住」のすすめ
最初のお悩みは、ラジオネーム・かおるさん(50代女性)から。生まれてからずっと地元に住み、子育ても終わり持ち家もあるけれど、「違う地域で暮らしてみたい」という気持ちが消えないとのこと。AIのご神託は「心残りがないよう違う地域での暮らしを実現させなさい」でした。
百パーそうでしょ。悩んでる理由がわからんわ。
箕輪さんは即答で賛成しつつも、自分が極端なことを言いがちだと自覚した上で、かつて編集を担当したイケダハヤトブロガー・著述家。著書『まだ東京で消耗してるの?』で高知への移住を発信し、地方移住ブームの火付け役となった人物。さんの移住本から得た知見を紹介しました。
箕輪さんはこの段階的アプローチを高山病に例えます。「いきなり高いところに行くとつらいから、徐々に順化させていく」。転職や副業も同じで、いきなり劇的に変えるのではなく、少しずつ慣らすのがコツだと語りました。
けんすうさんも「結論、2週間の旅行でいいじゃんと思ったら、それはそれでいい」とまとめ、実際に行動してみることで初めて自分の本心がわかると補足しました。
ニューヨーク3週間で見えた日本の同調圧力
移住の話から、けんすうさんが3週間滞在したニューヨークの話題に。「住める」と感じた理由は意外にも食事でした。スーパーのオレンジジュースやパン、ベーコンが日本とは違うおいしさで、ダイソーも日本食レストランも充実しているため生活に困らなかったそうです。
ただし物価は東京の3〜4倍。現地で年収2000万円の人が「ギリギリ」と言っていたそうで、東京でいえば600万円の感覚とのこと。
しかし2人が注目したのは物価よりも「人の目が気にならなくなる」という心理的な解放感です。みんな違いすぎるから、多少変なことをしていても放置される。箕輪さんはこれを「同調圧力からの解放」と表現しました。
この日本というある種同調圧力の世界にいるから、僕のなんか個性みたいなのが良くも悪くも一個の売り物になる。ニューヨークの多様性がベースにあるとこ行ったら、まあキャラがないから僕は移住できません。
箕輪さんは自分の「破天荒さ」が日本の同調圧力があるからこそ際立つのだと分析。出版業界という比較的おとなしい業界にいるからこそキャラが立つのであって、IT業界やニューヨークでは埋もれてしまうかもしれない──そんな自己分析も飛び出しました。
友達との会話がつまらなくなる理由
2つ目のお悩みは、ラジオネーム・マチルダさん。「今までの友達と話してもつまらなくなった。家族との会話は楽しい。新しい友達を探すべきか、今のままでいいのか」。AIのご神託は「新しい友達を積極的に探すべきです」。
箕輪さんは小学校から現在まで幅広い友人がいるものの、会う頻度は「年に1回」。それぐらいがちょうどいいと言います。経験や環境が変わりすぎると、相手のエピソードに驚きが持てなくなり、共感のギアが噛み合わなくなるからです。
同じ友人と週1で会う → 話題が尽きる → 共感できなくなる
いろんなタイプの人と付き合い、旧友とは年1〜半年に1回会う → 新鮮さが保てる
ただし、これは「自分の方がレベルが高いから」ではないと箕輪さんは強調します。上場企業の社長でも毎日会えばつまらない。逆に、本田圭佑さんのサッカーチームで一緒だった大学生やアルバイトの子と飲むのは楽しい。要するに多様な人と適度な頻度で会うのが鍵であって、相手のレベルの問題ではないとのことです。
けんすうさんは「こういうことを言う人は友達の数が少ないパターンが多い」と指摘。少ない友人と高頻度で会っているから飽きるのであって、友人の「数」を増やせば自然と一人あたりの頻度は下がり、新鮮さが保たれるという構造です。
炎上コメントに求められるクリエイティビティ
友達の話から脱線して、箕輪さんの不倫報道に寄せられたコメントの話題に。2人が声を揃えて面白がったのは、批判の「クリエイティビティ」の差でした。
「家族がかわいそう」「不倫するな」──こうしたテンプレート的なコメントは「大喜利としては零点」と箕輪さんは言い切ります。あまりに数が多すぎて、言われる側は飽きてしまっているのだとか。一方で、箕輪さんの謝罪動画の背景でセミが鳴いていたことに対して「泣いてるのはセミ、泣きたいのは家族」というコメントには感心したそうです。
すごい。あいつ。ちょっとこのチャンネルのもし聞いてたらはがき職人やってほしい。
さらに、炎上対策としてChatGPTOpenAIが開発した大規模言語モデルベースのAIチャットサービス。文章生成・要約・ブレインストーミングなど幅広い用途に使われる。に「こういうことをしてしまいました。考えられるコメントを出してください」と頼むと、賛同者1割・中間層2割・アンチ7割のコメントが正確に予測されるとのこと。箕輪さんは「もうアンチコメントはAIで生成できる。大して変わらない」と語り、今後AIによるコメント生成が増えれば、人間のコメントとの区別がつかなくなるだろうと予測しました。
けんすうさんは、かつての2ちゃんねる1999年に西村博之(ひろゆき)が開設した日本最大級の匿名掲示板。独自の文化やスラングを生み、インターネット文化に大きな影響を与えた。現在は「5ちゃんねる」に名称変更。には頭のいい人が多く、批判にも知性とユーモアがあったと振り返ります。テンプレ化した批判ではなく、誰も思いつかなかった角度から突くコメント──たとえば「財布がダサい」「歯の数が多くない?」──に2人は本気で感心していました。
婚活と「身長170cm問題」の本質
3つ目のお悩みは、ラジオネーム・ドレミさん。婚活がうまくいかない友人について「外見が人間の価値の全てと思っている」「周りの意見を聞き入れない」「死にたいとまで言っている」と心配しています。AIのご神託は「友人に婚活を一時休止して自分と向き合う時間を提案しなさい」。
ここで話題に上がったのが、箕輪さんも関わっている婚活サービス一押しさんマッチングプランナーが介在する婚活サービス。条件のフィルタリングだけでなく、人間の目利きによるマッチングを重視している。箕輪さんは実際にマッチングプランナーとして1組のカップルを成立させた。のデータです。女性が「身長170cm以上」を条件にしている場合、169cmに1cm下げるだけで候補者が一気に増える。そして実際にマッチした後、「あの条件って何だったんだろう」と振り返る人がほとんどだと言います。
婚活開始時
身長170cm以上、年収○○万円以上…条件を厳格に設定
条件を1cm・1段階ゆるめる
候補者が急増し、出会いの可能性が大幅に広がる
マッチング後
「こだわってた条件って何だったんだろう」と多くの人が振り返る
箕輪さんは自分自身を引き合いに出して「僕はちっちゃいけど、偉そうにしてるから大きく感じられる」と笑います。けんすうさん、鈴木おさむさん、鳥羽シェフ、堀江貴文実業家・著作家。通称ホリエモン。ライブドア元社長。箕輪さんが編集を担当した『多動力』など多くのベストセラーの著者でもある。さん、前澤友作実業家。ZOZO創業者。箕輪さんが『国民総株主』の編集を担当。「基本座っている」というエピソードで身長の話題に登場。さん──身長の実測値と「大きく見える感」が一致しない人たちの名前が次々と挙がり、「実際の数値は身長に関係ない。態度だ」という結論に至りました。
「友人の悩み」に介入すべきか?
箕輪さんが鋭く指摘したのは、そもそもこの相談が「余計なお世話」になっていないかという点です。ドレミさんはいい人だが、友人の悩みに寄り添うこと自体に充足感を得ている面もあるのではないか。相手が意見を聞き入れないのであれば、無理に介入せず放っておくのも優しさだと語りました。
一方で、悩み続けて行動を変えないままでいると婚活市場では不利になる一方。感情を変えるのは難しくても、具体的な行動を変えることならできる──この視点が、次のセクションで語られる「4.0理論」の伏線になります。
箕輪4.0──ダメな自分を直さず、軸を守る戦略
婚活のアドバイスを考える中で、箕輪さんが自身のChatGPTとの対話から導き出した人生戦略が語られました。箕輪さんは自分のキャリアをバージョンで整理しています。
3.0では「ダメでもいい」と受け入れたものの、それが次の問題を引き起こしました。4.0で箕輪さんがたどり着いた結論は、「ダメな部分は消せない。でも、自分の軸までダメに侵食させてはいけない」というものです。
箕輪さんが具体的に決めた行動変容は次のとおりです。
ここでけんすうさんが本質を要約します。「芯の部分は守る。ダメなところを直すのはしない。ただ芯をちゃんとワークさせるように行動を変える」。箕輪さんも「直んないんだもん」と即答しました。
箕輪さんはこの考え方を水原一平大谷翔平の元通訳。通訳としては超一流だったが、ギャンブル依存症により大谷の口座から不正送金を行い、2024年に逮捕・起訴された。さんにも当てはめます。「ギャンブルをやめろじゃなくて、通訳の仕事を圧倒的にやれ。世界一の通訳になって、その金でギャンブルを好き放題やれ」。ダメな部分をなくそうとして軸の仕事まで手放してしまうと、「自分がなくなる」と指摘しました。
この考え方は婚活にもそのまま応用できます。婚活を人生の軸にしてしまうと、うまくいかないときに全てが崩れる。むしろ婚活以外の何かを圧倒的にやって、魅力的な自分を作る方が結果的にうまくいく──「イケメンが好き」「金持ちと結婚したい」という条件は崩さなくてもいいが、他に圧倒的な魅力があれば結婚できている人は多いと、2人は口を揃えました。
まとめ
移住、友人関係、婚活──3つのお悩みは一見バラバラですが、すべてに共通していたのは「変化への踏み出し方」というテーマでした。移住は段階的にやれば怖くない。友人関係は頻度と多様性で新鮮さを保てる。婚活は条件を1cm緩めるだけで世界が変わる。
そしてそのすべてを貫く箕輪さんの「4.0理論」は、ダメな自分を矯正するのではなく、自分の軸を守り抜くことに集中するという逆転の発想です。悪いところを直そうとして軸まで失うのが一番危険。行動を変えることで軸を守る──そんなシンプルだけれど実行しがいのある戦略が、今回のご神託ラジオ最大の収穫だったのではないでしょうか。
- 移住は「二段階移住」で段階的に。まずは旅行→短期滞在→利便性の高い場所→理想の場所の順で慣らしていく
- 友達との会話がつまらなくなるのは相手のレベルではなく「頻度」の問題。多様な人と年1〜半年に1回会うのがちょうどいい
- 婚活の条件は1cm・1段階ゆるめるだけで候補者が激増する。結婚後に「あの条件は何だったんだろう」と思う人がほとんど
- ダメな部分を直そうとするのではなく、自分の軸(仕事・情熱・強み)を絶対に守る。軸がワークするように具体的な行動を変えるのが箕輪流「4.0戦略」
- 友人の悩みへの介入は、相手が求めていなければ「余計なお世話」。放っておくのも優しさのひとつ
