【友達の逆説】大人の男が"相談"を武器にすべき意外な理由
今回のエピソードでは、箕輪厚介幻冬舎の編集者。『多動力』や『メモの魔力』など数々のヒット作を手掛け、自身も『死ぬこと以外かすり傷』を出版。氏と、けんすうアル株式会社代表。学生時代に「ミルクカフェ」や「したらば掲示板」を運営し、リクルートを経て「nanapi」を創業。氏が、住宅選びのジレンマから話題のリカバリーウェア、そして深刻な「大人の友達作り問題」までを縦横無尽に語り合いました。
一見バラバラに見えるこれらのテーマですが、根底にあるのは「将来の損得よりも、今この瞬間の充実をどう守るか」という視点。特に後半で語られた「男同士の友情には『相談』という口実が最強である」という結論は、孤独を感じがちな現代のビジネスパーソンにとって大きなヒントになるかもしれません。
資産価値か、今の充実か。究極の住宅選び
関西の地方都市で、駅近の狭めマンションか、駅から25分の広い戸建てかで悩んでいます。子供が小さいうちは広さが欲しいですが、巣立った後の資産価値や老朽化も心配です。どちらを買うべきでしょうか?
「駅近の狭めマンション」を買いなさい。理由は単純、売りやすいからです。子供のために広さが必要なのはせいぜい10年程度。資産価値を優先すべきです。
AIによる「リセールバリュー再販価値。購入した商品を再び売却する際の価格。不動産や車などで重視される指標。重視」の断言に対し、箕輪氏とけんすう氏は真っ向から異を唱えた。
俺だったら駅から遠い広い戸建て。25分歩くのなんて楽しいし、チャリならすぐ。駅近で狭いのは心が荒むよ。
資産価値で選ぶと、買い物としてつまんなくなっちゃいますよね。リセールバリューに縛られると人生が荒んでくる気がします。
子供が巣立つまでの期間を「たった10年」と見るか、人生の「黄金の10年」と見るか。二人は、将来の売却益のために現在の生活空間を犠牲にする危うさを指摘する。
リカバリーウェアと「プラシーボ」の力
続いての話題は、TENTIAL(テンシャル)健康増進を目指すウェルネスブランド。独自の素材を用いたリカバリーウェア「BAKUNE」が有名。などに代表される「リカバリーウェア着るだけで血行促進や疲労回復をサポートすると謳う衣服。一般医療機器の届出がなされているものも多い。」の効果について。AIは「劇的な効果は期待せず、パジャマの買い替え程度に捉えるべき」と冷静な分析を出す。
僕は「CHILLSTREET(チルスト)「パジャマのまま外出できる」をコンセプトにしたライフスタイルブランド。上質な着心地が特徴。」が好き。テンシャルより重厚感があって、外にも出られるのがいいんです。
「これを着たら寝るぞ」というスイッチになるのが大事。睡眠なんて大体プラシーボ偽薬効果。本来は薬理作用がないものでも、本人が信じることで症状が改善する現象。でしょ。
ここで箕輪氏が披露したのが、自身のブランド『サウナランド』で開発していたCBDカンナビジオール。大麻草に含まれる成分の一種で、リラックス効果などが期待されている。入りロウリュサウナストーンに水をかけて蒸気を発生させる行為。アロマなどを混ぜることも多い。の試作エピソードだ。
科学的なエビデンス根拠、証拠。医学やビジネスにおいて、ある手法が有効であることを示す客観的なデータを指す。も大切だが、それ以上に「脳がどう反応するか」という納得感が、現代人の疲労回復には欠かせないのかもしれない。
大人の男に友達がいないのは「お茶が恥ずかしい」から
最後に盛り上がったのが、大人になってからの友達作り。作家の朝井リョウ小説家。代表作に『桐島、部活やめるってよ』『何者』など。ポッドキャスト番組『朝井リョウ・加藤千恵のオールナイトニッポン0』も人気。氏が著作で指摘した「女性はお茶をするが、男性同士はお茶をしない」という説に、二人は強く共感する。
男同士でお茶って、なんか恥ずかしくて場がもたない。お酒がないと理性(前頭葉脳の前方に位置し、思考や感情の制御、意思決定などを司る部位。の働き)が邪魔して喋れないんだよね。
だから「目的」が必要なんですよね。ポッドキャストを撮るとか、仕事の打ち合わせをするとか。何もないのに「お茶しない?」はちょっと怖い(笑)。
「相談」は最強のコミュニケーション・ハック
そこで二人が提案するのが、あえて「重めの相談」を持ちかけることだ。男性にとって「相談がある」という名目は、単なるお茶を正当な「プロジェクト」に昇華させる魔法の言葉になる。
- 目的を作る ── 単に会うのではなく、仕事や趣味という「ベクトル」を用意する。
- 相談を武器にする ── 「君にしか相談できない」という枕詞は、相手への強烈な信頼の証になる。
- 重めでもOK ── 意外にも、人は頼られることを喜び、その過程で深い絆が生まれる。
けんすう氏は、ちょうど西野亮廣お笑いコンビ・キングコングのメンバー。現在は絵本作家やオンラインサロン運営など、クリエイティブ分野で幅広く活動。氏に相談の時間を取ってもらったばかりだという。しかし、西野氏のSNS投稿で「映画制作中だから誘わないで」という記述を見て冷や汗をかく場面も。
しかし、それでも「相談に乗る」ことは、お互いの時間を本気で使い、結果にコミット責任を持って関わること。単なるアドバイスではなく、結果を出すために深く関与する姿勢。する、大人ならではの深いコミュニケーションの形であると二人は語り合った。
というわけで
家選びの合理性も、パジャマの効果も、友情の築き方も、結局は「自分がどう感じ、どう信じるか」という主観的な納得感に帰結するようです。
もし、あなたが最近友人と会う口実に困っているなら、あえて格好つけずに「ちょっと相談があるんだけど」と声をかけてみるのが正解かもしれません。