📝 エピソード概要
飲酒・読書・雑談ラジオ「読書酒紀」の第5回。テーマは「写真」(前半)で、パーソナリティの瀬山が3冊の関連書籍を紹介します。写真が持つ「透明性」や、人々の視角を「均質化」するメディアとしての影響力に切り込みながら、現代社会における写真との向き合い方についてシニカルかつ批評的に語り合います。
🎯 主要なトピック
- 『写真の物語』と写真史: 写真の誕生から芸術・報道への分岐、基礎知識を網羅した教科書的な一冊として紹介します。
- スーザン・ソンタグの『写真論』: 写真は透明すぎて他と接続しやすいため、あえて「写真家」を語ることでメディア自体の本質を保つソンタグの批評性を評価します。
- 写真がもたらす視覚の「侵略」: かつて絵画の役割を奪った写真が、現代のスマホ環境でも大量消費を通じて人間の視覚を均質化している懸念を語ります。
- 荒木経惟『写真ノ説明』と作為の美: 写真機と目を同一化させた荒木の生き様と、写真が「意図的に編集」されることで生まれる美について議論します。
- ハックされる現代人の「視線」: 人の欲望をハックしやすい写真というメディアによって、自分たちの見る自由や生の視界が奪われている現状を考察します。
💡 キーポイント
- 写真が持つ「編集していないヅラ」への違和感: 写真はありのままを映す客観的な「視線」を装いながら、実際は他者の意図が入り込んでおり、無自覚に付き合うことには危険が伴う。
- 作為を伝える荒木経惟の美学: 荒木の写真のように「設計された編集(不完全さや意図的なノイズ)」が伝わることで、写真が本来持つ気持ち悪さが美へと転化される。
- 視線の均質化への抵抗: スマホの四角い画面に視界を収めることが義務化された現代において、一人ひとり異なり、常に動いているはずの「人間本来の自由な視界」を守ることの大切さを提示している。

