息子の声かけへの熱意から始まった気づき
今回のテーマは「声かけ」です。きっかけは、ミカさんの息子が習い事で見せている姿でした。
息子はとあるスポーツの習い事をしていて、そこでみんなに声をかける場面があるそうです。「頑張っていくぞ」というような掛け声ですね。
息子はこの声かけにすごく魅力を感じているようで、自分でも声を出すようにしているといいます。
それだけでなく、同じスポーツの選手たちがどんな声かけをしているのかを知りたがるほどだと話されています。
同じスポーツの選手たちがどういう声かけしてるのかがもう知りたいらしくて、画面の口を見ながら「今お母さん何て言ったの?あの口なんて動いたの?」とか言って、彼らが何を言っているのかっていうのを知りたがるぐらい、声かけっていうことに熱を帯びて話すんですね。
声でパワーをもらう体験はミカさん自身にもあるので、これはとてもいいことだと感じているそうです。
ただ、最近ちょっと気になることが出てきたといいます。息子の声かけが、少し乱暴になってきたのです。
「声の剛速球」とは何か
ここでミカさんが以前からよく使っているワードが登場します。それが「声の剛速球」です。
たとえば「よろしく」という言葉も、言い方でまったく印象が変わります。優しく言うのと、剛速球のように強く投げるのとでは、受け取られ方が違うのです。
急に剛速球が飛んできたら、人はよけてしまいます。ボールが急に飛んできたら、受け身をとって当たらないようにしますよね。
声も同じだとミカさんは考えています。急に大きな声で言われても、驚くだけ、怖いだけで、内容は入ってこないというわけです。
何か言葉を伝える時は、今からちょっと早めの球投げますよっていう感じで、相手にグローブを用意しておいてもらう。その上でピュッと投げたらキャッチしてもらえる可能性が上がるじゃないですか。いきなり剛速球を投げたら、そらびっくりするわ、受け取られへんよっていう。
最近の息子の声出しが、まさにこの声の剛速球になっていると感じたそうです。
ただ、それは相手にぶつけてやろうという気持ちではなく、大きな声を出すのが楽しいという理由からのものでした。
息子に伝えたこと
そこでミカさんは、息子にこんな話をしたといいます。声を出すことはとても大事だし、君の声でパワーをもらっている人は絶対にいる、と。
そのうえで、最近の声かけについては率直に感じたことを伝えました。
確かに母さんはもらってるよ。ただ最近のあの「うらららー」ってやつはどうかな。あんまり元気もらわれへんな。なんかちょっと自分だけが楽しんでる感じに見えちゃうなっていうのを伝えたんですよね。
声を出す熱意そのものは応援しつつ、今は「自分がよければ」になっているように見える、という点を伝えたわけです。
大人にも当てはまる「相手が受け取りやすい」声
これは子供に限った話ではありません。大人も同じだとミカさんは言います。
会議での発言、パートナーへのお願い、ちょっとした雑談。どんな場面でも、相手が受け取りやすい喋り方や声の出し方を気にすることは大切だと考えています。
もちろん内容も大事です。というより、内容こそ大事です。ただ、せっかく丁寧に作った内容なら、丁寧に相手が受け取れるようにしておくといい、という考えです。
空っぽの内容をいかにデコレーションしても空っぽなので、それは違います。でも、せっかくいいものを作ったんだったら、それを受け取ってもらいやすいように伝えるが大事だと思っているわけです。
たとえば「あれやっといて」というひと言も、言い方ひとつで受け取りやすさが変わります。
同じ「あれやっといて」でも、「あ、あれやっといて」っていうのと、「あれやっといて」で違う。もう本当に言い方大事。声の出し方大事。
声は「ラッピング」して渡すもの
ミカさんは、声を相手に届ける最後の一手間を「ラッピング」にたとえます。
内容が相手の耳や脳に届く、その最後の部分が声だからこそ、少しだけ丁寧に包んでほしいというのです。
ただし、そのラッピングも自分の好みで決めるものではありません。相手のことを考えて選ぶものだと話しています。
あの子は青色好きやったなで青いリボンをかけるとか、あの子ちょっと今日荷物多いやろうから手提げがいいだろうなとか、リュックに入れれるサイズにコンパクトにして渡すのがいいなとか、やっぱあるじゃないですか。そういうとこです。
相手に合わせたラッピングを声でできると、自分がいいと思っていることが相手に受け取ってもらいやすくなる、というのが今回の結論です。
特に家庭では、近い距離だからこそ気が緩んで剛速球を投げてしまいがちだといいます。
近い人も遠い人も変わらず、相手が受け取りやすい声の出し方ができるといい。それを息子から教わった、とミカさんは振り返りました。
新サービスの案内と、ミカさん自身の反省
後半は、ミカさん自身の裏側の話です。ここでも「相手が受け取りやすく」という今回のテーマにつながる反省が語られました。
ミカさんは、声の悩みの原因を分析する新しいサービスを準備しています。聞き返される、老け声と言われるなど、声の悩みの原因がわかれば対処法も見えてくる、という考えが背景にあります。
その事前登録の案内ページも作っていたのに、前日の配信ではそのページの存在を伝え忘れてしまったそうです。
ページも作ったのに何やってんだと思ってます。いや、こういうとこだぞ、ミカさん。詰めが甘い。だからアプリも古いバージョンでリリースしちゃうし。
改めて、新サービスの事前登録ページは概要欄に貼ってあるとのことです。内容を見て興味があればチェックしてみてください、と案内されています。
リスナーからのコメント返し
最後は、前々回「声は生まれつきって本当?」の回に寄せられたコメントへの返信です。
自転車の練習にたとえたコメントには、赤ちゃんが「あー」「ママ」「ブーブー」と言うのも、知らず知らずの声の練習だと応じています。
声の質や種類で相手の心が動くかが変わると驚くコメントには、それは変えられると答えています。
三ヶ月ぐらいで基礎が作れるし、半年ぐらいしたら応用編まで結構いけるよなっていうのが私の体感なので、「ひえー」ってことはないと思います。
そして「自分の声が嫌いから好きに変わってきました」というコメントには、大きく喜ぶ様子が伝わってきます。
生まれつきの部分もあるけど、変えられることってめちゃくちゃあります。なんたって喉声出身のボイストレーナーですからね、私は。声潰して今に至りますから。
ミカさん自身、喉声だった過去があり、声のケアや出し方を学んだことで、風邪の治りかけでも声を枯らさずに過ごせるようになったと話しています。
まとめ
大きな声を出すことと、相手に届く声を出すことは別のこと。急に投げつける「声の剛速球」ではなく、相手が受け取りやすいように少し丁寧にラッピングして渡す。息子の声かけから得た気づきを、大人の伝え方にも当てはめた回でした。
- 大きく強い声は「声の剛速球」になり、驚かせるだけで内容が伝わらないことがある
- 相手にグローブを用意してもらうように、受け取りやすさを意識して声を届ける
- 内容こそ大事だが、せっかくの内容を丁寧に受け取ってもらう伝え方も同じくらい大切
- ラッピングは自分の好みではなく、相手に合わせて選ぶもの
- 声は後天的に変えられる。基礎は三ヶ月、応用は半年ほどが体感の目安
