📝 エピソード概要
本エピソードでは、1970年代の日本の2時間ドラマや映画を彩った「イージーリスニング」と「ジャズファンク」の密接な関係について、速水健朗氏が深く考察します。かつてはBGMとして軽視されがちだったこれらの音楽がいかにスタイリッシュであり、当時の映像作品に都会的で洗練された空気感を与えていたかを解説。数々の名作映画における「愛のテーマ」の系譜を辿りながら、現代における再評価の視点を提供します。
🎯 主要なトピック
- 70年代2時間ドラマの美学: 空港を舞台にしたスタイリッシュなアバンタイトルと、演出に欠かせないBGMの役割について語ります。
- イージーリスニングの変遷: 50〜60年代のオーディオブームで主流だったインストゥルメンタル音楽の立ち位置と、その後の再評価について説明します。
- 『狼よさらば』とハンコック: チャールズ・ブロンソン主演映画の、ハービー・ハンコックによる都会的でファンキーな音楽の意外性を紹介します。
- バリー・ホワイトの功績: インスト曲として異例の大ヒットを記録した『愛のテーマ』が、ファンクとストリングスを融合させた発明であったことを強調します。
- 刑事映画とジャズファンク: ラロ・シフリンが手掛けた『ブリット』を起点に、「刑事もの=ジャズファンク」という定石が生まれた歴史を振り返ります。
- 「愛のテーマ」の系譜: ニーノ・ロータやエンニオ・モリコーネなど、名だたる巨匠たちが手掛けた多様な「愛のテーマ」の名曲を列挙します。
- 日本の映画音楽への影響: 大野雄二による『ルパン三世』や『犬神家の一族』の音楽が、日本のドラマや映画に与えたインパクトを分析します。
💡 キーポイント
- イージーリスニングとジャズファンクは、中古レコード市場においても不可分な領域であり、当時の最先端の音楽性が融合していた。
- 1970年代前後は「愛のテーマ」というタイトルの楽曲が最も盛り上がった時代であり、作品のムードを決定づける重要な要素だった。
- 日本の初期2時間ドラマの演出は、当時のハリウッドにおけるサスペンス映画のスタイリッシュな手法を強く参照していた。
- 大野雄二が手掛けた『犬神家の一族』の「愛のバラード」は、角川映画と2時間ドラマの時代を繋ぐ極めて重要な楽曲である。

