同い年・富山出身の経営者が挑む多ブランド展開とは
この回のゲストは、富山を拠点に飲食を多ブランド展開する株式会社ガネーシャの本田大貴さんです。MCの高木新平さんとは同じ富山県出身で同い年という関係から、対話が始まります。
高木さんは富山について、食材は豊かなのに外食をあまりしない地域だと紹介します。そんな土地から始まった飲食が、今や全国、そして世界へと店舗を広げていることに注目します。
富山から始まった外食で、しかも今富山だけじゃなくて、全国、そして世界に飲食店をバンバン出しまくってる。それがなんかすごい。
本田さんの事業は大きく2つの軸に分かれます。1つは富山を中心とした地元での多ブランド展開です。
一つは今話してた富山を中心として、今飲食のブランドでいうと10個、10個やってます。
最初に始めたのは焼肉ハウス大将軍という焼肉屋で、これが3店舗。加えて和牛のハンバーガー屋である将軍バーガー、来年オープン予定の将軍ピザ、イタリアン、寿司、焼き鳥、カフェ、スナック、おにぎり屋まで、幅広く手がけています。
この地元展開の根っこには、富山を盛り上げたいという思いがあります。本田さんは25歳から今の38歳まで、13年ほどこの取り組みを続けてきたと話します。
飲食からなんか町づくりに協力できたり、なんか富山に世界各国からとか、全国から人が集まればいいなってずっと思ってて。
富山と金沢で100店舗、その勝算
高木さんが驚くのは、富山と金沢という北陸の地域で100店舗を出すという本田さんの構想です。有名な街とはいえそこまで大きくない地域で、そんな規模の飲食企業は前例がないと指摘します。
富山と金沢で100店舗ってないでしょ、そんな店。
本田さんは、富山だけで100店舗もいけなくはないと感じつつ、金沢を加えるのは「保険」だと語ります。現在の店舗数は16軒で、目安として5年以内の達成を掲げています。
いやなんか富山だけで100店舗もいけなくはないんじゃないかなと思いつつ、ちょっと保険。
2つ目の軸が、東京を中心とした将軍バーガーのチェーン展開です。人気は海外の客層にも広がっており、それを見て海外でやりたいという人が現れ、海外事業部の立ち上げにつながりました。
将軍バーガーは現在24店舗。東京中心ですが、全国各地の観光地に絞って出店しているのが特徴です。県外や世界中から観光に訪れる人を狙っています。
基本的には全国各地の観光地をメインにそこに絞って出店してます。
チェーン店でありながら、店舗ごとにデザインを変え、その土地でしか食べられないバーガーを用意しています。たとえばすすきの(北海道)ではラムのバーガーを4種類そろえるといった具合です。
金太郎飴みたいに同じものが生まれるのがなんかそんなに得意ではなくて。
勝てる飲食とは何か、テーマの提示
高木さんは、本田さんがX(旧Twitter)で「勝てる飲食を作る」と発信していたことに触れ、この回のテーマに据えます。飲食は利益を出すのが難しく、人手も足りない中で「勝つ」と言い切るのは珍しいと考えています。
高木さん自身も過去に会社の中でカレー屋を運営し、飲食の大変さを経験したうえで事業譲渡した経緯があります。そのうえで、街にとって1階に飲食店があることの重要性にも言及します。
やっぱりにぎわいだったりとか、まああとこういう、なんかやっぱ一階が銀行とか高価なアパレルとか、なんかそういうものだと、やっぱ街あんま面白くなくて。
本田さんはまず、ガネーシャの13年間の歩みを振り返ります。2代目として焼肉屋・大将軍を引き継いだところからのスタートでした。
大学4年から東京の焼肉店などで修業し、25歳で富山に戻ったとき、ある程度繁盛していると思っていた実家の会社は、想像を超える状態だったと話します。
いけんのかなみたいなイメージで戻ったら、もうめちゃくちゃやばい会社になってて。
3店舗で売上は800万円ほど。社員が営業中に酒を飲んでいたり、自分たちの店の売上や来客数を誰も把握していなかったりと、経営が数字で測られていない状態でした。
自分たちの店の売り上げ知らないっていう。
店舗ごとがブラックボックス化し、ミーティングもなく、隣の店で何が起きているかもわからない。1日に客が誰も来ない日もあったといいます。本田さんはまず「家のコンサル」から始めました。
賄いから生まれた和牛バーガーと牛宮城の立て直し
立て直しの3年間、本田さんは朝から晩まで焼肉屋に入りながら、DMのハガキをPowerPointで自作するなど地道に集客を続けました。その中で、店で出る肉の端材を使ったハンバーグをパンで挟んだ賄いが転機になります。
それがみんながめっちゃ美味しいって言ってくれて、あ、これいけるかもしれないみたいな。
この賄いから、本田さんは「世界中で一番食べられているものはハンバーガーではないか」と考え、和牛バーガーの構想へと進みます。最初からアメリカへの出店を見据えていました。
最初みんなからは、「いやいや、今始まってもないのにニューヨークで出せるわけないでしょ」とか結構バカにされて。
将軍バーガーが動き出した頃、業績が良くない中で舞い込んだのが、宮迫さんの焼肉店・牛宮城のプロデュース話でした。
なぜ手を挙げたのか。背景には、当時ガネーシャ自身の経営が極めて厳しかった事情がありました。本田さんは「ヤケクソ」だったと率直に語ります。
本当になんかまああんまりこのメディアでは初めて言うけど、債務超過になってて。債務超過が七千万とか八千万とか、
コロナ融資として1億5000万を借り、全額を出店に回していたため、キャッシュだけは回っていました。しかし債務超過状態で、倒産は時間の問題という状況でした。
牛宮城が始まると、売上は信じられない金額に伸びました。本田さんは、自分の会社を立て直したのと同じ発想で臨んだと話します。
売れないお店の何が悪くて、どうやったら誰かを出し抜けるかの脳みそが結構強くなってて。
牛宮城の戦略と、飲食は「周りにないもの」を選ぶ
牛宮城の戦略について、本田さんは渋谷センター街で「個室で1万円以下で食べられる焼肉屋がない」という着眼から始めたと説明します。
さらに、宮迫さんは女性人気が高くない一方、ヒカルさんは女性人気があると分析しました。アンチの多い宮迫さんではなく、ヒカルさんが応援される構図を作れば勝てると考えたのです。
ヒカルさんが応援される構図になったらこの勝負勝てるかもしれないと思ったんですよ。
2人とも炎上しやすいことを踏まえ、あえてトリッキーなメニューを避け、王道路線を提案したのも特徴です。
おもしろおかしくなんか焼き肉屋を馬鹿にするようなメニューじゃなくて、超王道でいきましょうって提案したんですよ。
これは、富山でやってきた焼肉大将軍の渋谷バージョンでもありました。コース料理型の高級焼肉に疲れた人に向けて、気軽に楽しめる焼肉を個室と高級店風の内装で提供する狙いです。
本田さんは、飲食で勝つ原則として「周りにないもの、誰もやっていないものをやる」ことを挙げます。トレンドに乗ると同質化してしまうためです。
勝てる飲食①業態、フェラーリに乗る発想
ここから、本田さんが考える「勝てる飲食」の条件が語られます。1つ目は「業態」です。ラーメン屋なのか焼肉屋なのかといった業態が、市場でどれだけの胃袋を持つかから考えると言います。
重要なのは、視点を「この町で一番」ではなく「全国で勝てるか」に置くことです。若い相談者の多くは「街を盛り上げたい」と言うものの、その射程が身内なのか世界なのかで大きく変わると指摘します。
その街を盛り上げたいっていうのは、その自分の友達、身内だけなのか、見えてる範囲だけなのかと。
本田さんが引くのは、牛角の創業者・西山さんから教わったという「フェラーリ」のたとえです。運転の下手なドライバーでも、車体が良ければ勝てるという発想です。
だから飲食店っていうのはどうやったら勝てるかって言ったら、フェラーリを作ると。いい業態がに乗ることが重要だと。
最初から300〜400店舗を狙えるような、市場が大きい業態こそいい業態だとする
今後の日本では300店舗規模は難しいと考え、数が少なくても利益率が高い業態を「フェラーリ」と捉える
本田さんは、人口減少の中で300店舗規模のチェーンを維持するのは難しいと考えています。吉野家のようなインフラ化した飲食は残るが、みんなで楽しむ型の飲食は違うという見立てです。
将軍バーガーは、ハンバーガーという巨大市場に和牛という付加価値を「ずらして」乗せたことがハマった例だと整理されます。
本田さんは、富山でさまざまな業態をテストし、客の表情や価格帯、利益率を測って「いける」と判断したものを東京に出しています。将軍ピザも富山で5年テストしたうえで渋谷センター街に出す計画です。
最初からそれを試すのを東京の立地でやってるともたないもんね。
勝てる飲食②立地、取れるかどうかが勝負
2つ目の条件は「立地」です。本田さんは、いい立地を取れることそのものが才能だと語ります。
これ立地が取れるっていうのは、俺才能だと思うんですよ。
立地は、探せば転がっているものではありません。人が多く通る角地や、町のアイコンになる場所はすでに決まっており、正攻法では取れないと本田さんは説明します。
なんかどっかこの町のアイコニックになるような場所とかって絶対ある。でもそれは取れない。絶対に正攻法じゃ取れない。
立地さえ良ければ「3、4世代は食べていける」とまで言います。だからこそ、その物件をどう取るかが勝負になります。
取り方はシンプルで、まずライバルより高い金額を出すことです。当時は人もお金もそろっていなかったものの、「行く」と言い切るハッタリで押し切ったといいます。
人も揃ってもないくせに、お金もないくせに、いや、行くんで。
もう1つ効くのが、大家さんが見る人間性やキャラクターです。30代前半だった本田さんは「本当に頑張るんで」という熱意で貸してもらえたケースが多かったと振り返ります。
高木さんは、麻布台ヒルズの例を挙げます。もともと別の有名ハンバーガー店が入る予定だった枠に将軍バーガーが入ったのは、施設側が国産の応援したくなる存在を求めた面もあるのではないかと解釈します。
SNSは「バズ」より「届く」、そして採用へ
立地の話とも関わるのが、SNSの効果です。本田さんは、デベロッパーの担当者もYouTubeやInstagramを見ており、それが出店につながることを実感しています。
やっぱりその担当の方によってはすごい熱い人とかだとどうしても入って欲しくてって言ってくださる人とか、なんかそういうのはあるですね。
本田さんがYouTubeを本格化したのは牛宮城が落ち着いた頃からで、2年ほどです。あるとき数字が伸びず面白くなくなり、やめると発信したところ、続けてほしいという声が多く届きました。
その反応から、本田さんは再生回数やフォロワー数を追う発想を手放します。届く人に届けば効果は高いと気づいたのです。
そして3つ目の条件が「人」、つまり採用です。飲食は客を増やすと同時に働き手も増やさなければならず、そこが最も難しいと語ります。
勝てる飲食っていうのはやっぱ人ですね。人をどれだけ採用できるかっていうところです。
採用に苦戦していたとき、箕輪さんの助言をきっかけに「富山無料体験ツアー」を企画します。富山で働くメリットと東京にいるデメリットを語るリールを作り、2万円ほどの広告を出しました。
結果、4人の応募が集まり、交通費以外を負担する体験ツアーを経て、4人全員が入社。しかも東京や静岡などから富山への移住を伴う採用でした。
採用単価五万で優秀な人材が四人来るっていう。だから、これSNSだなと。
高木さんは、リアルビジネスで伸びている人はSNSで仕事の憧れややりがいをうまく発信していると指摘します。バディカの中野さんの名前も挙げながら、それが採用を回していると考えます。
本田さんは、若い人には未来への不安を抱える人が多いと感じています。だからこそ「手に職をつけよう」と発信しているといいます。寿司を握れれば世界中どこでも働けるという語りかけです。
粉ものへ、将軍ピザ構想とマーケットの読み
ここから話題は、来年オープンする新業態・将軍ピザに移ります。将軍バーガーの最大の悩みは、和牛ゆえの原価の高さでした。
将軍バーガーやってて一番の悩みが原価が高いっていう。
そこで本田さんが目をつけたのが「粉もの」です。世界中で食べられていてバーガーではないもの、それがピザだと考えました。
ただし本田さんが調べると、日本のピザ市場は思ったより小さいものでした。バーガーは外食で9800億円あるのに対し、ピザは3000億円のうち外食は半分の1500億円ほどだといいます。
そこで本田さんは、ピザとパンの合いの子と捉え直します。3兆円規模のパン市場を視野に入れれば、ハンバーガー並みの市場が見えてくるという発想です。
ピザとパンの合いの子だったらハンバーガーぐらい市場があるなっていう。
さらに、これまでのファストフード型ピザ屋が失敗してきた理由を、交通量の少ない立地にあると分析します。ニューヨークのスライスピザが長く同じ場所に残るのは立地の力だと考えました。
将軍バーガーは、夜に日本人があまり食べない一方、インバウンドが夜に食べに来ることでディナーの売上を確保できています。ピザも、滞在中の旅行者が「そろそろピザを食べたい」となる需要を狙います。
日本の惣菜パン文化と「比」という名前
本田さんが将軍ピザに込めるもう1つの発想が、日本独自の惣菜パン文化です。焼きそばパンやカレーパンは、海外から見れば独特で、日本の食文化のユニークさを表しています。
焼きそばパンとかありえない。フランス人からするとありえない。なんだこれはみたいな。
そこで、小さめのサイズで種類を楽しめるようにし、富山のおいしい海鮮や惣菜パンのような具をのせるピザを構想します。渋谷のスペイン坂という人通りの多い立地に、1億円近くをかけて挑む計画です。
新業態の名前は「比」。読みは「ピ」です。本田さんは、この名前に「比較されたくない」という意図を込めています。
比較されたくなかったっていうところが。
ミシュランのシェフが作るピッツァにチェーン店が勝てるわけがなく、デリバリーピザの業界に入っても勝てない。だからこそ、どことも比べられない新しいジャンルを生みたいという狙いです。
価格は4枚で2100円ほど、1枚700円。将軍バーガーの3分の1程度で、おやつ感覚でも食べられる設計です。ただし、この時点で本田さんはコンセプトの言葉が固まらず悩んでいました。
決まらないコンセプト、ここからが公開壁打ち
本田さんは経営でもお店でも言葉を非常に重視していますが、将軍ピザだけはコンセプトが定まらないと打ち明けます。将軍バーガーには「焼肉屋が本気で作った和牛バーガー」という明快な軸がありました。
将軍バーガーは焼肉屋が本気で作った和牛バーガーっていう。
一方、将軍ピザは小さいながら本格的な味で、毎日食べたくなるもの、グルテンフリーやビーガンにも対応できるものとして構想されています。将軍バーガーとはあえて逆を狙っています。
この壁打ちは、番組収録の場を利用して急きょ始まったものでした。本田さんは、1年間考えても答えが見つからず怖くなってきたと率直に語ります。
将軍ピザに関してはもう一年間、もう商品開発もいろいろ計算もたくさんして。でもこれが見つからないから怖くなってきてて。
高木さんは、本田さんの説明を聞いて「機能っぽくて物語性がない」ことに違和感の理由を見いだします。「焼肉屋が本気で作った」にはストーリーがあり景色が浮かぶが、「15センチ」という説明には景色が浮かびにくいのです。
なんかこういういろいろ食べれますよとか、ありますよって機能じゃん。
比較として挙がるのが足軽おにぎりです。農民から足軽、大名、将軍へと上がっていくストーリーや、将軍の次にあえて足軽と名づける謙虚さが、会社らしさとして刺さっていると語られます。
ガネーシャという名前と、将軍ブランドのぶつかり
名前をめぐる整理として、まず会社名ガネーシャの由来が語られます。象の神様で商売の神様というイメージから名づけたものの、ガネーシャはヒンドゥー教の神で、牛を扱うブランドと矛盾する面があります。
本田さんは、その矛盾すらも「普通のルールと逆をやる」という自分らしさとして面白がっています。実は最初の将軍ピザは、肉を全く使わないピザ屋から始まった構想でした。
肉を全く将軍バーガーが肉を使ってるとしたら、将軍ピザは全く肉を使わないブランドだったらどうなるんだろうっていうのを始めたんですよ。
ところが実際には肉を使い始め、当初のよりどころが揺らいでいました。高木さんは「よりどころがなくなっている」と受け止めます。
一方、大将軍という名前自体には深い意味はありません。両親が川崎でデートしていた焼肉屋の名前が大将軍で、それを富山で店名にしたという経緯です。
私たちが川崎で通ってた大将軍にしようってなって作ったみたいな。
高木さんは、将軍という言葉が海外の人には「日本の戦うボス」のように映る可能性に触れつつ、可愛いピザに将軍という重い名前を乗せることのちぐはぐさを指摘します。
名前変えようかな。
「一口で頬張れる」へ、ピザの物語が動き出す
高木さんは、ストーリーを捏造しても仕方がないとしたうえで、将軍というキャラクターから発想を広げます。わがままな将軍が「一枚丸ごと食べたい」と言い、でも実際のピザは大きすぎて食べきれないという物語です。
だから一枚丸ごと食べれる、頬張れるピザっていう、なんかこのもう絵のイメージとしてはこの。
ニューヨークのピザを買ってスプライトと一緒にかぶりつくような、口いっぱいに頬張る体験。「一口で食べられる贅沢」という言葉が、機能ではなく感覚として立ち上がってきます。
高木さんは、自身の子どもの頃の記憶も持ち出します。みかんを丸ごと一気に食べると、すごく贅沢なことをしている気持ちになったという体験です。
一気に食べるとすごい贅沢なことしてる気持ちになったみたいな。
この「丸ごと頬張れる」という表現に、本田さんは強く反応します。
ピザを丸ごと頬張れるは良くないですか?結構ちょっとそれ結構いいかも。
さらに対話は「寿司のように」というキーワードに収束していきます。寿司はもともと大きかったが、日本人が小さくして一口でいろいろな味を楽しめるようにした。ピザも同じ発想で捉え直せるという流れです。
本田さんは、この方向性ならサイズをもう少し小さくしても間に合うと考え始めます。高木さんも、現物の写真を見て思ったより大きい印象を持っていました。
最高。いや、これ多分最高だな。業態自体を一回考え直さないといけない。
三分で出た答えと、勝てる飲食に通じる言葉の重み
本田さんは、1年間考え続けても進まなかったコンセプトが、この対話のわずか数分で動いたことに衝撃を受けます。
天才は一年間クソ考えてたのに何も進まず、この三分ぐらいで出た。
整理された発想はこうです。寿司もファストフードであり、元々大きかったものを小さくしてきた。日本人は何でも小型化し、一口でいろいろな味を楽しめるようにする。その感性でピザを作り直したのが将軍ピザだ、という物語です。
高木さんは、この着地には日本らしさが効いていると振り返ります。大将軍、足軽、将軍といった和のキーワードが海外の人には神秘的に映り、インバウンドに刺さる理由になっているという見立てです。
なんかストーリー性があって、そこにしかも日本っぽいキーワードとかがあるから、海外の人から見たらなんかちょっと神秘性があって。
本田さんは、この壁打ちの内容を新幹線の中で考え直すと語り、サイズをもう一段小さくする可能性にも前向きになります。高木さんは、パンくらいの小ささでもいいのではないかと提案します。
最後に本田さんは、勝てる飲食のためには言葉とストーリーを徹底的にこだわると強調します。流行っているからやるのではなく、誰に何を届けたいかを想像し、それを数字に置き換えることの重要性を語りました。
まとめ
富山発で世界に飲食を広げる本田さんの話は、業態・立地・採用という「勝てる飲食」の条件から、新業態のコンセプトが対話の中で立ち上がる瞬間まで、飲食ビジネスの現実と面白さを同時に見せてくれる回でした。
- 勝てる飲食の条件は、全国・世界で勝てる利益率の高い「フェラーリ業態」、正攻法では取れない立地、そしてSNSでやりがいと未来を発信する採用の3つ
- 将軍バーガーは、巨大なハンバーガー市場に和牛という付加価値を「ずらして」乗せた成功例で、富山でのテストを経て東京・海外へ展開している
- 新業態・将軍ピザは、原価の高さから粉ものへ着目し、ピザとパンの合いの子として3兆円のパン市場を視野に構想された
- 1年間決まらなかったコンセプトは、「一口で頬張れる贅沢」「寿司のように小型化してきた日本人の感性」という言葉で対話中に動き出した
- 本田さんは、流行ではなく「誰に何を届け、誰に熱狂してほしいか」を想像し数字に落とすことが、勝てる飲食の核だと語った



