📝 エピソード概要
本エピソードでは、ホテルプロデューサーの龍崎翔子氏が、母と共にペンション経営からキャリアをスタートさせた軌跡が語られます。Airbnbの台頭や先駆者の記事に背中を押され、未経験ながら北海道・富良野で住み込みの運営を開始。その後、京都でのホテル建設へと規模を拡大する中で直面した、集客の難しさやオンライン旅行代理店(OTA)への依存といったリアルな苦悩、そして「選ばれる宿」になるための定性的な価値の重要性について深く掘り下げています。
🎯 主要なトピック
- 起業のきっかけと原体験: Airbnbの日本上陸と、若手起業家のニュース記事が「ホテル経営」へのハードルを下げ、東大在学中に起業を決意しました。
- 母娘での「野良」起業: 大学を休学した龍崎氏と、任期を終えた元研究者の母親がタッグを組み、縁もゆかりもない富良野のペンションを買い取ってスタートしました。
- 住み込みでのペンション運営: 13室の宿で、母が料理と清掃、娘が接客と集客を担当。顧客との密なコミュニケーションを通じて、ソフト面での価値創造を学びました。
- 京都進出と二毛作モデル: 富良野(夏・冬)と京都(春・秋)の繁忙期が異なる点に注目し、経営を平準化させるために京都・九条で更地からのホテル建設に挑戦しました。
- OTAの残酷な現実と価格競争: 開業後の閑散期に直面した「マーケットの翻弄」と、高い手数料や価格操作を行うOTAへの依存から脱却する必要性を痛感しました。
💡 キーポイント
- 「ベッドと部屋があればホテル」: 大資本が必要だと思われていたホテル業の概念をAirbnbが壊し、最初の一歩を踏み出す勇気を与えました。
- ポジティブな予定不調和: 宿の価値は設備の綺麗さ(定量)ではなく、ゲスト同士の出会いや予期せぬ交流といった体験(定性)にあるという確信を得ました。
- 定性的な価値の欠如への危機感: 「あと3,000円出せば大手ホテルに泊まれる」というOTA担当者の言葉から、利便性以外の「わざわざ泊まる理由」を作ることの重要性を学びました。
- ハードの制約をソフトで超える: 資金が限られる中で、共有部でのシェアキッチンやバーの運営など、アイデアと手間で満足度を高める手法が龍崎氏の原点となりました。

