3ヶ月ぶりのおたより回、最初は高校1年生の相談
サイエントークの今回は、レンさんとエマさんが約3ヶ月ぶりにリスナーのおたよりを紹介する回です。冒頭では、レンさんが「ルックバック実写化するらしいよ」と言ったところ、エマさんが「ビッグマック?」と聞き返した夫婦の日常の一幕が語られます。
どういう実写化なんそれ?みたいな。もう実写じゃん、ビッグマックって。
本題に入る前に、2人は前回のKEKとのコラボ回に質問を寄せてくれたリスナーや、トリビアアワードでの投票とコメントに感謝を伝えています。そのうえで、年末が近づいたので、たまっていたおたよりを紹介しようと話が進みます。
最初のおたよりは、文理選択で理系を選ぶつもりの高校1年生からの、勉強法の相談です。
僕は今高校1年生なのですが、2年生から文理選択で理系を選ぶつもりです。小学6年生から宇宙が好きで、サイエントークでも科学史を何度も聞くくらいには好きです。
今のうちに物理、英語の勉強をしておきたいと思っているのですが、参考書でオススメのもの、オススメのYouTubeチャンネルなどありますか?将来海外留学を見据えているので、もしよろしければ教えていただけるとスマホぶん投げるくらいには嬉しいです。
レンさんは、高校1年生の時点で将来をここまで見据えていることに感心します。同時に、最近の科学史シリーズや素粒子の回が、学生のリスナーにどこまで伝わっているのか心配になることもあると打ち明けています。
よくわかんないけど、その後にちょっと調べてみるとかでもいいしね。
物理の参考書については、2人とも受験から10年以上たっていることに加え、レンさんは受験を化学と生物で受けたため、物理はがっつり勉強していないと話します。数学では行列 ── 数を縦横の長方形に並べたもの。量子力学ではハイゼンベルクが行列を使って理論を組み立てたことで知られますを高校で習わなくなったらしいという話題も出て、出題範囲の変化に2人は戸惑っています。
受験英語は「聞き流し」より問題演習?
高校生の英語の勉強について、エマさんは、一般的な英会話の勉強よりも、大きな目標である受験に向けて効率よく受験英語の対策をするのが一番ではないかと考えます。
受験っていうさ、なんかすごい大きな目標があるわけじゃん。それに向かって一番効率よく勉強するのがいいんじゃない?
2人が受験生時代に使っていた教材として、エマさんは速読英単語を挙げます。レンさんは学校指定だったターゲット1900と、文法1000のような問題集を「死ぬほどやった」と振り返ります。
英語の勉強の進め方として、エマさんは単語・文法・リスニングを分けて考えています。文法は暗記なので頑張ればすぐに覚えられる一方、リスニングは一朝一夕では身につかないため、早めに始めるのがよいという考えです。
リスニングの教材について、レンさんは英語の聞き流しコンテンツが無限にあることを認めつつ、受験が目的なら問題を解くつもりで聞いたほうがよいと話します。エマさんは高校時代、シャドーイング ── 聞こえた英語を少し遅れて追いかけるように声に出して繰り返す練習法。聞き取りと発音を同時に鍛える方法として知られますをしていたことを懐かしんでいます。
受験用だったらやっぱなんか問題やろうっていう気持ちで聞いた方が多分いいよね。
エマさんは、受験英語を真剣に勉強しておけば、その後の英会話にも響いてくるはずだと付け加えます。レンさんは、大学に入るとTOEICを受ける機会があり、自分は単語帳の「金のフレーズ」をやったら点数がとても上がったという経験を話しています。
物理も英語も、結局は「量」なのか
物理の勉強について、エマさんは内容をほとんど覚えていないと謝りつつ、問題集を解きまくることを勧めます。レンさんもそれに強く同意し、受験は量がすべてだという持論を語ります。
エマさんは量に加えて、いろいろな参考書に手を出しすぎず、これと決めた1冊を何周もすることが大切だと話します。
具体的な参考書を年代的に勧めにくいことから、エマさんは、最近受験を終えたサイエントークのリスナーに、英語や物理のおすすめの勉強法や参考書をおたよりで教えてほしいと呼びかけています。レンさんも、リスナー同士の助け合いとして、LINEオープンチャットのサイエンチャットに投稿してもらってもいいと話します。
文系の研究者志望はどこで仲間に出会える?
2通目は、研究者を目指している文系の大学4年生からのおたよりです。
私は研究者を目指している大学4年生です。文系なのですが、周りに研究者を目指す人もおらず寂しいです。理系の研究者志望の学生とか研究者にも出会いたいのですが、アドバイスありませんか?理系の人たちはラボにこもっててレアな生き物だと感じます。
エマさんは、文系であるために理系の学生と会う機会がないのではないかと推測します。理系の学生は学年が上がるほどラボにこもるイメージがあることにも、2人はうなずいています。
レンさんは、自分が学生だった頃を思い返すと、理系の人にしか会っておらず、文系の研究者志望の人とはほとんど出会っていなかったと振り返ります。そのため、たまちゃんさんがどうすれば出会えるのかを、逆の立場から考えてみています。
俺が理系の時に、マジで理系の人しか会ってない気がするなって、今思い返すと。
大学4年生からサークルに入るのは遅いのではないかという話も出たうえで、2人はオンラインでのつながりを提案します。レンさんは、個人情報を出さなくてもDiscord ── ゲーム実況などで広まったチャットと音声通話のサービス。サーバーと呼ばれるグループを作り、テーマ別に会話できますなどでやりとりはできると話し、サイエントークを聞いている大学生が一度集まったら新しい交流が生まれるのではないかとアイデアを出します。
キャリア室や学生寮など、リアルで出会う場所は
リアルで研究者志望の仲間と出会う方法として、レンさんは大学の進路・キャリア系の部署が開いていた交流会に参加した経験を挙げます。博士課程に進んでからも、就活イベントを兼ねた会で知り合いができ、情報交換ができるようになったといいます。
意外となんか知られてないけど、実は開催してるキャリア系のイベントとか、思い切って行ってみるとかは結構ありかも。
エマさんは、国際学生寮に住んでいたことで他学部の知り合いが多くでき、その中には研究者志望の人もいたと話します。ただ、レンさんは「今から寮に入れっていうわけにもいかない」とつっこみ、エマさん自身も大学4年生の12月では難しいと認めています。
最終的にエマさんは、サイエントークが仲介役になるマッチングを提案します。研究者を目指していて仲間が欲しいリスナーにLINEおたよりで連絡してもらい、たまちゃんさんが望めば2人がつなぐという案です。
| 方法 | 形式 | 話された内容 |
|---|---|---|
| サイエンチャット | オンライン | スレッドで「私です」と名乗ってもらう |
| 番組経由のマッチング | オンライン | LINEおたよりで連絡してもらい、2人がつなぐ |
| 大学のキャリア系イベント | リアル | レンさんは交流会や就活イベントで知り合いができた |
| 国際学生寮 | リアル | エマさんは他学部の知り合いができたが、今から入るのは難しい |
実現できるかはわからないとしつつ、2人は研究者を目指すリスナーにLINEおたよりを送ってほしいと呼びかけています。
番組がきっかけで広がった、とららさんの縁
3通目は、トリビアアワードでもおなじみのリスナー、とららさんからのお礼のおたよりです。とららさん自身もポッドキャストを配信していて、活動の第一章が一区切りしたタイミングで送ってくれたものです。
ポッドキャスト界隈に浅く片足を突っ込んでいた2年前の僕をWEEKENDをきっかけに深く引っ張ってくれました。サイエントークをきっかけに楽しくてためになる番組にたくさん出会いました。
そして今日、チカブレンドのイベントに参加した際、近本さんが僕のことを認知してくれてました。チカブレンドへのコメントやお便りで名前は知ってくれていて、トリビアワードを聞いた時に「うちのとららさんや」って思ってくれたらしいです。
おたよりでは、サイエンマニアのイラストを描いている白川さんとの出会いや、ポッドキャストを始める最後の一押しを番組からもらったことも書かれていました。レンさんは紹介の途中で、白川さんがジャケットのグランプリで2位になったことも報告しています。
エマさんは、とららさんの人脈が広がったのはサイエントークのおかげだけでなく、イベントに次々と参加するとららさん自身のフットワークの軽さがあるからだと話します。
そういうフットワークの軽さから、あの人脈が広がってるっていうのも絶対あるよね。
歯磨き粉をリビングに持っていく問題は解決した?
4通目のキノックスさんは、2人の「ゆるい声とゆるゆるな掛け合い」が好きで、科学史のエピソードを70くらいまで聞いているリスナーです。本題の前に、2023年の人生史の回で話題になった、エマさんが歯磨き粉をリビングに持っていってしまう問題は解決したかと尋ねています。
結婚式はうまくいきましたか?引っ越してエマさんが歯磨き粉をリビングに持っていってしまう問題は解決しましたか?
レンさんによると、何度言ってもエマさんが洗面台の歯磨き粉を別の場所へ持っていき、そのたびに言い合いになっていました。そこで歯磨き粉を2つに増やす作戦に出たところ、問題は8割ほど解決したといいます。
洗面台の歯磨き粉1つを、エマさんがリビングに持っていき、毎回言い合いになっていた
エマさん用をリビング、レンさん用を洗面所に置く。リビングに2つそろうことは2〜3週間に1回ほど
エマさん本人も、なぜ持っていってしまうのかは理解できないといいます。ただ、自分はリビングで歯を磨く習慣があるため、気づいたら持っていっているのだと説明しています。
私も理解できないけど、気づいたらもう持ってってんだよね。
黒板の音はダメで金属音は平気なのはなぜ?
キノックスさんのおたよりの本題は、苦手な音に個人差がある理由についての質問です。
最近サイエントークってやつ聞いてるんだって友達に詳細を言ったところ、「俺、金属音嫌いだけど、黒板を引っ掻く音は大丈夫なのなんでなん?」って言われて。僕はその逆で、金属音は大丈夫で、黒板を引っ掻く音がダメです。この人によって嫌いな音が違ったり同じだったりするのはなんでなんでしょうか。
レンさんは最初に、これが原因だとはっきりとは言えない問いだと断っています。そのうえで2人が自分の苦手な音を挙げると、ここでも違いが出ました。
| 人物 | 黒板を引っ掻く音 | そのほかに苦手な音 |
|---|---|---|
| キノックスさん | ダメ | 金属音は平気 |
| キノックスさんの友達 | 平気 | 金属音が嫌い |
| エマさん | 無理 | 鉛筆が紙の上を滑る瞬間の音と感覚 |
| レンさん | 言葉にするだけで嫌 | ネジを締めるときに「キッ」と鳴る音 |
エマさんの苦手な感覚は、鉛筆に圧力がかかったまま線を引くのは平気なのに、紙の上をシュッと滑った瞬間にゾワゾワする、というものです。レンさんはまったく共感できないと首をかしげています。
紙の上をシュッって滑っちゃう時があって、その時の音とか感覚がめっちゃゾワゾワゾワってなって、それが一番嫌い。
苦手な音の理由について、レンさんはまず、昔の捕食者の鳴き声に似ているという有名な説を紹介します。ただし諸説あり、科学的にはあまり証明されていないのではないかと慎重に話しています。
2人が注目したのは、ゾワッとするのが耳ではなく背中や触覚だという点です。レンさんは、音を聞いたときに過去の記憶や触覚を思い出してゾワッとすることがあると説明し、エマさんも梅干しやレモンを想像するだけで唾が出る例を挙げて納得します。
音を聞く
黒板を引っ掻く音や、歯医者のキーンという音に近い音
記憶・触覚を想起
爪で引っ掻く感覚や、歯医者での嫌な体験を思い出す
ゾワッとする
音そのものではなく、思い出した感覚に体が反応する
金属音ダメな人は、あの歯医者、歯医者でさ、キーンってなるじゃん。で、その歯医者の感覚が嫌で、その音に近い音聞いちゃったらザワってするとか。
レンさんはさらに、耳の形によって増幅されやすい音が違い、人によって音の聞こえ方そのものが違うとも話します。エマさんは、耳を引っ張りながら聞くと音が全然違って聞こえると実感を語ります。
一方でエマさんは、黒板の音のようにほとんどの人が嫌がる音は、個人の経験ではなく本能的なものなのかと問いかけます。レンさんは、地震のアラート音も多くの人が危ないと感じる音にしているらしいと話し、イギリスの自宅で何度も鳴らしてしまった火災報知機の音の焦りにも話題が広がります。
ASMRが気持ちいいのも不思議
苦手な音の話から脱線して、エマさんは気持ちよくなる音であるASMR ── 音や映像をきっかけに、頭や背中がゾクゾクしたりリラックスしたりする感覚。また、そうした感覚を狙った動画のジャンルを指しますも不思議だと話を広げます。ここでも好みは分かれ、エマさんは囁き声で眠くなる一方、レンさんは囁き声が嫌いで、網目状に切った硬い石鹸が崩れていく動画が好きだといいます。
レンさんは、惑星を包丁で切るようなAIで作ったASMR動画を例に、ショート動画は人が気持ちいいと感じる映像と音でハックされまくっていると話します。エマさんは、以前ASMRの歴史を調べたところ、音で気持ちよくなる現象が注目されたのは意外と最近だと知って驚いたそうです。
音の話は、昔の番組での自分の声にも及びます。レンさんは過去の配信を聞き返すと、自分も相方も「よそいき」に頑張っていたと感じるといい、エマさんは今が一番リラックスした声だと笑います。
最後にレンさんは、キノックスさんの質問に対して、耳の形による聞こえ方の違いと、人それぞれの過去の経験が理由ではないかとまとめています。
X(旧Twitter)にサイエントークの偽アカウント
5通目のメリカリさんは、研究生活のリズムをつかみ、2023年から聞いていなかった分を取り返しているリスナーです。おたよりでは、Twitterで偽アカウントらしきものを見つけて通報したと報告しています。
レンさんによると、X(旧Twitter)には2人が運営していないサイエントークのアカウントが存在し、1日1行ほどの謎のコメントを投稿しているそうです。特に害はないものの、画像を勝手に使われるのは困るため、見つけたら通報してほしいと呼びかけています。
Xに何かちょっと謎のもう1個サイエントークのアカウントあって、それ僕らじゃないんですよ。
エマさんは、メリカリさんの友達から「ファンなので電話してあげてください」と頼まれ、2〜3年前のポッドキャストウィークエンドで電話したことを懐かしんでいます。
「ウルトラフォー」と一人称「僕」がうつる話
6通目は、リスナーネーム「サイファー」の公募に「モルモット」で応募し、落選したものの挨拶の「ヌメヌメフォー」は採用された、激烈ヌポヌポ菩薩さんからのおたよりです。
この流れでレンさんは、番組の挨拶「ウルトラフォー」を使い始めたのが2025年1月で、まだ1年もたっていないと気づきます。それでも完全に浸透し、別のポッドキャストの締めで思わず言いそうになったほど、自分の中のスイッチになっているそうです。
全然違う他のポッドキャストでさ、終わる時にさ、ウルトラフォーって言いそうになったんだよね。
エマさんも、レンさんの真似でふざけて使っていた一人称「僕」が、家の中では90パーセントほどになり、外でも言いそうになったため意図的に減らしていると打ち明けます。
家の中で君と話してる時だけ、あの、僕になることが。
レンさんは、自分が「君がよ」と言ったらエマさんが「僕がよ」と返してきたやりとりが最近の一番のヒットだといいます。日常の変な出来事をメモしているレンさんのメモには、冒頭のビッグマックの話も入っているそうです。
第7回ポッドキャストアワードへの投票のお願い
おたより回は長くなったため前編と後編に分けることになり、前編の最後には第7回ポッドキャストアワードのリスナー投票のお願いが語られます。
レンさんは、番組名は「サイエントーク」とカタカナ7文字で、「サイエンストーク」と書くと票がカウントされないと思われるため注意してほしいと呼びかけています。
まあしかもまた次ね、投票があるとは限らないんで。
まとめ
今回のおたより回の前編では、受験勉強、研究者志望の仲間探し、苦手な音の個人差まで、リスナーの相談に2人がそれぞれの経験から答えました。どの答えも断定を避けつつ、リスナー同士のつながりにも目を向けた内容になっています。
- 受験英語は単語を重視し、リスニングを早めに始め、決めた問題集を何周もする「量」が大事だと話された
- 研究者志望の仲間探しには、大学のキャリア系イベントや、番組を介したオンラインのマッチングが提案された
- 苦手な音の個人差は、耳の形による聞こえ方の違いと、音から想起される記憶や触覚の違いで説明できるかもしれない
- サイエントークのXの偽アカウントを見つけたら通報してほしいと呼びかけられた
- ポッドキャストアワードの投票は、カタカナの「サイエントーク」で入れてほしいと呼びかけられた





