📝 エピソード概要
本エピソードでは、けんすう氏をゲストに迎え、AI時代のメディアの未来と、ポッドキャストが持つ可能性について深く掘り下げています。
けんすう氏は、感情的なコンテンツが増加する現代のインターネットに対し、理性的な議論が可能な「ポッドキャスト」を、長期的なブランド構築と良質なコンテンツ流通の場として再評価しています。議論は、AIによるオープンウェブの危機や、コンテンツ制作者のインセンティブ喪失といった構造的な課題、さらには日米における言論やお金に対する文化的な違いにまで及び、メディアが今後いかに価値を創造していくべきかを探りました。
🎯 主要なトピック
- ポッドキャスト運営とインターネットの改善: 怒りや喧嘩を引き出すコンテンツが増える現状を憂慮し、「インターネットを良くしたい」という目標のもと、理性的なコンテンツを長く聴いてもらえるポッドキャストに注力している。
- ポッドキャストの完走率とテキストメディアの限界: ポッドキャストは完走率が非常に高く、ユーザーに深く長く考えさせることが可能。一方、テキストメディアは平均滞在時間が短く、刺激的なタイトルやSEOに依存せざるを得ない構造的限界がある。
- 日本の「語らない」職人文化: 日本では専門外のことを語ると下に見られがちで、職人は言葉ではなく作品や結果で見せるべきという風潮が強く、欧米に比べ言論(コメンタリー)の価値が低いと見なされがちである。
- 日米のお金と仕事に対する価値観の違い: 日本ではクリエイターがお金儲けを公言するのが「かっこ悪い」とされる文化があり、この価値観がクリエイターの苦境に繋がっている側面がある。
- AI時代のオープンウェブの危機: Google検索に頼るWebサイトが、AIが直接回答することでトラフィックを失い、一次情報を提供するコンテンツ制作者のインセンティブが急激に失われる構造的な危機に直面している。
- 日米のSEOトラフィックへの影響の差異: アメリカでは検索流入の急激な減少が報告されているが、日本ではまだそこまで深刻な体感的なダメージは起きていないという専門家の見解がある。
💡 キーポイント
- けんすう氏は、ポッドキャストはユーザーがスマホを操作しない状態が多いため、理性よりも感情(システム1)に訴えかけるコンテンツから脱却し、良質な議論を流通させやすいメディア形態だと捉えている。
- マネタイズがページビューに依存すると、刺激や集客が優先され、深く長いコンテンツや取材にコストをかけるインセンティブが失われてしまう。
- 日本には、監督や漫画家が作品について「余計なこと言うな」とされる文化があり、コメンタリーや解説がノイズとして扱われがちである。
- AIの進化によってコンテンツ制作が容易になる一方で、良質な一次情報が作られなくなると、AIが学習するデータも失われ、最終的にAIの精度も落ちるという負の循環が懸念される。
