📝 エピソード概要
小説家の岩井圭也氏がMCを務め、ゲストに『令和元年の人生ゲーム』で直木賞候補となった麻布競馬場氏を迎えた対談の前編。直木賞落選同期である二人が、現代における小説の役割や「ドーパミン的コンテンツ」からの距離の置き方について語り合います。さらに、先行作品をベンチマークとして捉え、ビジネスの引き継ぎやイノベーションの視点を取り入れた独自の創作論を展開します。
🎯 主要なトピック
- 直木賞落選同期の対談スタート: 第171回直木賞候補となった二人が、当時の待ち会の思い出や互いの作品に対する印象を語り合います。
- 文体不要論と透明な小説: 麻布氏が提唱する「文体不要論」と、感情を強制的に動かすドーパミン型エンタメに対する違和感について議論します。
- 内省を促す「チル」としての小説: 情報過多な現代において、あえて思考のスピードを落とし、自己と向き合う「内省の装置」としての小説の役割を再確認します。
- 会話の再評価とSNSの限界: 結論を急ぎ極論に走りやすいSNSに対し、即興で行われるリアルな会話が持つ濃密さや価値について語ります。
- ベンチマークとイノベーション: 朝井リョウ氏などの先行作品を「引き継ぎ書」として意識しつつ、それを乗り越えることで新規性を生み出す執筆手法を考察します。
💡 キーポイント
- 感情の動線が過剰に設計されたコンテンツに対し、小説は読者にじっくり考える時間を与える「チル(静)」な内省装置として機能する。
- 結論を急ぐSNS空間から距離を置き、割り切れない思いや思考のプロセスをそのまま残せる点に小説や会話の強みがある。
- 完全なゼロからの創作を目指すのではなく、過去の先行作品をベンチマークとして踏襲した上で、自身の経験や先人否定(イノベーション)を加えることが新たな作品を生む。

