みんなが絶賛するのに、自分だけピンとこなかったものは?
本つまみぐいラジオの楽屋トーク回は、YouTubeに寄せられたコメントの紹介から始まります。しゅうへいさんによると、万物の黎明を取り上げた回は8000再生ほどで、3人の動画の中で一番見られているそうです。
その回には、「『サピエンス全史』の違和感に対して爽快に違う考えを披露してくれている本があるなんて」「ただ読めそうもない。けどありがとう」というコメントが届いていました。
幸あれこさんは、多くの人がすごいと思っている本を覆す本は面白いと受け止めます。そこから「みんながハマっているのに、自分はピンとこなかったもの」を2人に問いかけました。
私ワンピースやっぱもう1巻で挫折してる人間なんです。
イケダハヤトさんが挙げたのは、中学生の頃に流行していた映画『アルマゲドン』です。お姉さんが泣いて観ているのを見て、典型的な展開でオチまで読めてしまうと感じたといいます。
なんかもうこんな典型的なやつ泣かせに来てるよな。もうなんかもうオチまで見れんじゃんみたいな。
しゅうへいさんは、以前はばかにしていたものとして恋愛リアリティショーを挙げました。流行っているので観てみると、人がくっついたり離れたりする様子に気づきはあったものの、一人で観ようとは思わないそうです。
イケダハヤトさんは恋愛リアリティショーを「絶対見ない」と即答します。一方で、AI同士の恋愛リアリティショーや動物ドキュメンタリーなら面白そうだと反応し、話は笑いに包まれていきました。
絶賛コメントから気づいた「自分はマイナー側」という瞬間
次に紹介されたのは、しゅうへいさんの中動態の本の回に届いたコメントです。「このクオリティとテンポと構成で、なんでこれ流行ってないの?」と驚き、自分がマイナーな感覚だったのかと軽くへこんだ、という内容でした。
(こういう絶賛コメントは)一番嬉しいよね。なんかこれでなんで23いいねなの?みたいな。
コメントでは「文法からのスピノザからの自由とは何ぞや」という展開がたまらないとも書かれていました。幸あれこさんは、3人全員にコメントをくれるこのリスナーを、取り上げたくなるメッセージの書き方を知っている人だと紹介します。
ここから幸あれこさんは「自分がマイナー側だと気づいた瞬間」を尋ねます。イケダハヤトさんは、中高生の頃から流行のドラマは観る気がせず、ひねくれているのではなく本当に面白さがわからなかったと振り返りました。
(流行りの音楽も)聞くは聞くけど、結局もっとニッチな方に行っちゃって。ずっとずっとその感じですね。
しゅうへいさんのマイナーな部分は借金です。借りられるなら借りようと思うのに、みんなは怖がると話し、笑いを誘いました。
「西洋は上を、日本は奥を目指す」という指摘
幸あれこさんが紹介した『昔々あるところにウェルビーイングがありました』の回には、Xで森ノ下さんから投稿が寄せられていました。
投稿は「西洋は上を目指し、日本は奥を目指す」という一文から始まります。昔ながらの家屋や神社も奥に大切なものがあり、上座下座もそうで、褒め言葉でも「奥深い」と言う、日本の隅々まで浸透している、という内容です。
上を目指す
奥を目指す。家屋や神社の奥に大切なものがあり、上座下座や「奥深い」という褒め言葉にも表れる
幸あれこさんは、他にも例があったと気づかされたと感謝し、「人生で出会った奥深い人やもの」を2人に尋ねます。
あれこさん以外こんな奥深い人はいないですよ。奥が見えない。
しゅうへいさんは、勝負を仕掛けても幸あれこさんは同じ土俵に乗らないというエピソードを披露します。幸あれこさんは「土俵とかの地平線じゃない」とよく伝えていると認め、イケダハヤトさんは「奥深いを超えた何か」とまとめました。
すぐに役に立つ本3冊を、3人はどう振り返ったか
コメント返しのあと、3人は「すぐに役に立つ本」として紹介した3冊を振り返ります。
| 紹介者 | 本 | 振り返りのポイント |
|---|---|---|
| イケダハヤト | クリエイティブの授業(STEAL LIKE AN ARTIST) | 薄い本で、AIでものづくりを始める人のヒントが多い |
| しゅうへい | HIDDEN POTENTIAL 可能性の科学 | 天才は後天的に生まれるという希望の本 |
| 幸あれこ | 最後はなぜかうまくいくイタリア人 | 積極的に取りに行く姿勢と待つ姿勢のバランス |
イケダハヤトさんは、『クリエイティブの授業』を10年以上前に読んだものの、今読んでもいい本だと話します。特にAIで何かを作り始めようとしている人には、ヒントになる言葉がたくさんあるそうです。
しゅうへいさんがセミナーでよく紹介するのは、「みんな名詞になりたがるのに動詞は嫌がる」という言葉です。アーティストになりたいのに歌わない、作家になりたいのに書かない、という例で説明されます。
動詞をやらないと名詞にはならないと。めっちゃ分かりやすい。
しゅうへいさんはこの本の言葉を「格言名言」のフォルダにメモしているといいます。イケダハヤトさんは、オースティン・クレオン ── 『STEAL LIKE AN ARTIST』の著者であるアメリカのアーティスト・作家。創作や発信をテーマにした小型の本で知られますには同じサイズの本が他に2冊あると補足しました。
しゅうへいさんは『HIDDEN POTENTIAL』を「希望の本」と表現します。「あの人は天才だから」という言葉が、今は深い諦めとして使われがちだと指摘しました。
神童とか天才っていう人は、実は(生まれつきは)少なくて、後天的にみんな天才になっていったんだっていう。
しゅうへいさんにとってのたとえはマラソンで、どれだけ長い距離を走れたかが大事だといいます。自分の価値観に合ったものを貫くことが成功だと書かれている点を、AI時代に重要だと評価しました。
イケダハヤトさんは、アダム・グラント ── 『HIDDEN POTENTIAL』の著者で、ペンシルベニア大学ウォートン校の組織心理学者。『GIVE & TAKE』などの著書でも知られますが読書を勧めている点を面白がります。しゅうへいさんは、紙の本は通知に邪魔されず、能動的に学ぶ経験になると話しました。
幸あれこさんは『最後はなぜかうまくいくイタリア人』について、日本でここ1〜2年「休む」をテーマにした本が増えていると話します。この本のイタリア人は、積極的に取りに行く姿勢と待つ姿勢を兼ね備えているといいます。
ずるそうに見える人たちもちゃんとバランス取ってるんですよっていうことが面白い本でございました。
玉ねぎのみじん切りは、なぜ切り込みから始めると速いのか
振り返りのあと、サブテーマとして「もっと早く知りたかったライフハック」が設定されます。最初に話したイケダハヤトさんは、料理系のライフハックを2つ挙げました。
1つ目はニンニクの皮むきです。包丁の背でニンニクをぐいっと潰すと、皮がペリペリとむけやすくなるそうです。
2つ目は玉ねぎのみじん切りです。時間がかかり、切っている間に目が痛くなる作業を、早く済ませるための手順が紹介されました。
イケダハヤトさんは、去年ぐらいにこの方法を知ったそうです。しゅうへいさんは、魚をさばくときも順番やエラの切り方などのコツを毎回忘れてしまうと話します。
調べる手間って本当はちょっとなんだけど、後のすごい節約時間があるんだけど、めんどくさくてスルーして。
しゅうへいさんの話は、調べたらこんなに楽だったのかと後悔する経験を言い当てています。イケダハヤトさんはこの日の朝、料理中に指を切ってしまったことも明かしました。
メモはなぜiPhoneのリマインダーに集めるのか
しゅうへいさんのライフハックは、iPhoneのリマインダーをメモ帳として使う方法です。メモアプリでは、どこにメモが行ったかわからなくなり、検索してもヒットしないことがあるといいます。
しゅうへいさんはリマインダーを時刻通知には使わず、「アイデアメモ」というリストを作っています。項目が箇条書きのように並ぶため、本つまみぐいラジオのテーマ案なども一箇所で見られるそうです。
だからあれこさんのあのアホアホ語録も全部まとめてますよ。すぐ出てくるように。
しゅうへいさんの記録には、幸あれこさんの袖が味噌汁に浸かったときの「袖味噌汁」や、「私、文明開化だから」という言い間違いまで残っていました。幸あれこさん本人は「言ってない」と否定し、笑いが起きます。
しゅうへいさんは、読書メモもリマインダーに入れ、ハッシュタグで管理しています。iPhoneのカメラの文字認識を使えば、手で打ち込む必要がないそうです。
しゅうへいさんは『HIDDEN POTENTIAL』にあった、不完全でもいいから教える人になると学びが深まるという考えにも触れます。誰かに教えるつもりで本を読むので、本つまみぐいラジオそのものがライフハックだと話しました。
トイレを我慢するために、幸あれこさんは脳をどうハックしたのか
幸あれこさんは、友達にも話したことがない「伝家の宝刀」として、トイレが漏れそうなときのライフハックを打ち明けます。子どもを持つ親や、大人になってもピンチに出くわす人に向けて話したいという理由でした。
幸あれこさんは小学生の頃、学校から家まで遠い道のりを歩いて帰っていました。トイレの花子さんが怖くて学校のトイレに行けず、我慢するスキルを身につけたといいます。
人間って、あ、もうすぐ家だって思うと漏らしちゃうんですよ。
幸あれこさんによると、踏切を越えたら家だと油断すると一気に危なくなります。そこで、自分の脳をハックして膀胱に言い聞かせることが大事だと話しました。
油断が危ない
もうすぐ家だと思うと気が緩む
まだ遠いと言い聞かせる
家が見えそうでも「学校を出たばかり」と思い込む
ピンチを思い出す
乗り越えてきた過去のピンチを思い出し、意志を固くする
玄関で気を抜かない
一番緩む玄関でも「今校庭を出た」気持ちで進む
あの時すごい勇気出してケント君と喧嘩したじゃないかとか、私はすごい魚嫌いなのに頑張って食べたじゃないかとか、本当にピンチを思い出して。
しゅうへいさんは「学校のトイレに行く努力をした方が早かったのでは」とツッコミます。幸あれこさんは、怖い話が苦手で友達にもついてきてと言えなかったと答えつつ、今子どもに戻るなら花子さん攻略もありかもしれないと認めました。
次回は「AI時代に読むべき宗教本」と応援プランの告知
番組の最後に、次回のテーマが「AI時代に読むべき宗教本」だと発表されます。しゅうへいさんは、今回は軽いテーマだったので次は大変だと話しました。
しゅうへいさんからは、月額500円の応援プランをつくる予定も告知されます。3人が毎月本を買って番組を続けるための書籍代を、無理のない範囲で支援してもらうという考え方です。
支援者向けには、映像なしのボーナストラックとして、音声やテキストの限定コンテンツを用意するそうです。月1冊の激戦から漏れた本や、紹介したかった本などの裏話が想定されています。
あなたの500円が私たちの力と声となります。
まとめ
今回の楽屋トークは、リスナーコメントから「自分だけピンとこなかったもの」や「奥深さ」へ話が広がり、3冊の振り返りを経て、3人の実用的で個性的なライフハックで締めくくられました。
- 『クリエイティブの授業』は、名詞になりたいなら動詞をやるという行動指針になる本として振り返られた
- 『HIDDEN POTENTIAL』は、天才は後天的に生まれ、価値観に合うものを貫くことが成功だと示す希望の本とされた
- 玉ねぎは最後まで切り落とさない切り込みを先に入れると、ほぼみじん切りの状態になる
- しゅうへいさんは、メモも読書記録もiPhoneのリマインダーに集め、ハッシュタグで管理している
- 次回のテーマは「AI時代に読むべき宗教本」で、月額500円の応援プランも準備中



