そもそも縄の持ち方に「正解」はあるのか
この番組は、たかせ秦之助さんが緊縛教室で教えている内容をもとに、技術の考え方やコツを解説するものです。
なお緊縛はアダルトなイメージを持たれがちですが、たかせさんはあくまで表現やコミュニケーションの手段だと話します。この配信は汎用的な技術の解説で、アダルトな内容は含まないとのことです。
本題は縄の持ち方です。緊縛を進める上で縄をどう持つかについて、「どんな持ち方でもいいのでは」という声もあるだろうと前置きします。
実際、どんな持ち方であれ緊縛として成立させることは可能だといいます。ただし、明らかに不安定な持ち方は存在すると指摘します。
特に初心者は、不安定な持ち方が原因で手こずってしまう人が多いそうです。だからこそ、比較的安定させやすい持ち方を最初に覚えてもらうよう指導していると話します。
一方で、不安定に見える持ち方でも長年続けて安定して縄をかけられる人もいるため、「絶対にこうでなければいけない」という話ではないと補足します。
典型的な「ダメな持ち方」とは
ダメな持ち方の典型例として、指先で縄をつまんでしまう持ち方が挙げられます。
親指と人差し指と中指あたりを使って、指先で縄を持ってしまう。
この持ち方の人は、狙ったところにうまく縄をかけられなかったり、強いテンションがかからなかったりする傾向があるといいます。
緊縛では、縄のテンションのコントロールと、縄をかける位置のコントロールという二重のコントロールが必要になります。
指先でつまんだ状態でこの両方を両立させるのは、難易度が高いと話します。
薬指で握り、親指を「掛り側」へ向ける
では、どう持てばよいのか。基本は、縄を薬指で握り込むように持つことです。
これをたかせさんの教室では「茶巾絞りの型(かた)」と呼んでいるそうです。
これらの競技は両手で持つ前提ですが、緊縛は基本的に片手で縄を持ちます。薬指の付け根で握り込むだけで、テンションコントロールが驚くほど安定すると話します。
もう一つ大事なのが、必ず親指が「掛り側」に向いていることです。
たかせさんの教室では、縄を持った手を「持ち手」、そこから受け手さんに繋がっている側を「掛り側」と呼んでいます。
必ず、要は親指の先に受け手さんがいる状態にする必要があります。
逆の手で持ってしまい、小指側が受け手さんと繋がっている状態になると、まったく機能しないといいます。
薬指・親指・人差し指の役割分担
持ち方が決まると、次は指ごとの役割分担です。薬指を基準に、補助として小指や中指も使いながら、縄のテンションをキープします。
その上で、親指と人差し指が位置の調整を担います。
ここでいう位置とは、受け手さんの体のどのパーツかという大まかな話ではなく、ミリ単位での縄のコントロールのことです。
さらに、親指と人差し指はセンサーも兼ねていると話します。基本的にはこのどちらかが受け手さんに触れている状態を作ります。
たとえとして、飲食店のホールでグラスを置くときの話が挙げられます。
グラスを置くときは、まず小指からテーブルにつけてくださいと。
小指を先につけることで、テーブルとグラスの距離感がセンサーとして機能し、ドンと置かずにそっと置けるようになるという例です。
緊縛でも同じように、親指や人差し指を受け手さんの体に接触させてから縄を当てると、当てる位置の精度がかなり上がると話します。
薬指で握り込む
テンションのコントロールを担い、握り込むだけで安定する
親指をかかり側へ
親指の先に受け手さんがいる状態を作る
親指と人差し指で調整
ミリ単位の位置調整とセンサーの役割を担う
この持ち方が「揃った縄」につながる理由
指先でつまむ持ち方だと、この役割分担がうまくいかず、そもそも強いテンションをかけにくいといいます。
指先の力だけで安定してコントロールするのは難しいため、薬指で握る持ち方のほうが安定するという結論です。
ただし、別の持ち方に慣れてしまった状態からこの持ち方に切り替えると、最初は手こずるとも率直に話します。
そうじゃない持ち方に慣れてしまった状態から、この持ち方に慣れようと思うと、最初ちょっと手こずると思います。
それでも、緊縛が上手い人や合理的に縄を扱う人は、何も言わずとも自然とこのやり方に集約されていくと話します。自分独自のやり方というより、上手い人を見ると大体そうなっているとのことです。
縄の位置がずれがち、まっすぐかからない、重なったりねじれたりしがちな人は、指先で持つ癖があるケースが多いといいます。
持ち方を改善するだけで、縄のコントロールに使う意識がぐっと減ります。特に親指と人差し指をセンサーとして使えるようになると、自然と縄が揃う巻き方ができるようになると話されています。
まとめ
縄の持ち方は「どれでもいい」ように見えて、テンションと位置を分けて扱えるかどうかで完成度が変わります。薬指で握り込み、親指をかかり側へ向け、親指と人差し指で微調整とセンサーを担う。この役割分担が、揃った縄への近道だと語られました。
- どんな持ち方でも緊縛は成立するが、初心者は安定させやすい持ち方から覚えると楽になる
- 指先でつまむ持ち方は、強いテンションがかからず、位置もずれやすい典型的な不安定パターン
- 薬指の付け根で握り込むだけで、テンションのコントロールが大きく安定する
- 親指を必ずかかり側(受け手さん側)に向け、親指と人差し指でミリ単位の位置調整を行う
- 親指と人差し指をセンサーとして使えると、縄が自然と揃うようになる
