突然の引退報告と「褒めてほしい」20カ月
番外編として、番組から大事なお知らせがあると切り出されます。尾原さんがハイパー起業ラジオを引退し、番組は一旦終了することが報告されました。
再開の可能性はゼロではないものの、終了という結論です。尾原さんは冒頭から、まず自分を褒めてほしいと切り出します。
僕、転職14回やってる人間のクズじゃないですか。一職あたりの平均の滞在年月数って18カ月なんですよ。
これ20カ月ぐらいやってて、すごくないですか?
けんすうさんは「順当ぐらい」と受けつつ、GoogleやリクルートなどでのGoogleやリクルートなどでの最長は38カ月だったという話も出ます。20カ月は長い方だと、2人でお互いをねぎらいました。
俺らの価値は完全にAIに追い抜かれた
番組づくり自体は楽しく、反響も大きかったと振り返ります。ただ、引退の本音は別のところにあると尾原さんは語ります。
ぶっちゃけで言えば、けんすうの価値は残るんだけど、俺らの価値に関しては完全にAIに追い抜かれたって感じですよね。
たとえばMeta編のような回は、アメリカでは大量に情報が出ているため、生成AIを使えば台本の原型まで一瞬で作れると言います。
いろんなファクトを集めてきて、日本の方々の興味範囲に合わせてわかりやすくお伝えするという僕の役割は、もうAIで十分じゃね?っていうのが感想ですよね。
20カ月前にはそこまでできなかったことが、今はできてしまう。プロンプトややり方さえ知れば誰でも学べるようになり、自分がやる意義が低下したという整理です。
楽しいからこそ悪い「時間対効果」
もう1つの理由は、時間の使い方です。本来は10分ほどで台本を作れるのに、番組が楽しくてつい時間を使ってしまうと言います。
さっき言ったように、かける時間に対して俺でしかできない価値っていうの、その時間対効果がね、非常に悪いんですよ。
尾原さんでなくてもできることに時間を使うより、尾原さんにしかできないことに時間を使うべきだ、という考え方です。
尾原の役割にやっぱり時間使わないと、インターネット様に申し訳ないっていう話。
なぜ「番組だけ続ける」を選ばなかったのか
尾原さんは、自分が抜けても番組自体は続けてほしいと提案していました。しかし、けんすうさんはその案を取りませんでした。
尾原引退だけで、ハイパー起業ラジオ自体は続けてほしい。
けんすうさんは、尾原さんなしで成り立つイメージが全くないと答えます。同じレベルで分析と戦略を語れる人はそもそもいないという理由です。
AIと会話する形式や、毎回ゲストを呼ぶ形式も検討されますが、いずれも難しいと判断されました。
毎回知らない人の声を聞くのは、やっぱりポッドキャストできついんじゃないかなと思ったんですよね。無理に続けなくてもなと思いましたね。
けんすうさんは、別の切り口でやるなら別のチャンネルとして始めればよいという考えも示しました。
本音で話せる相手と、10年後も聞ける制約
けんすうさんは、他番組で人気を得ているのは「本音しか喋らない」構成だと分析します。炎上回避のためのオブラートも、注目のための演出された喧嘩もしないスタイルです。
炎上しないためのオブラートに包んだ表現もしないし、だからといって用意された喧嘩をして数字を上げるみたいなこともしない。
一方で、普通の起業家ゲストは用意された話ばかりになりがちだと指摘します。だからこそ、本音を語れる相手と組むしかないという結論に至ります。
番組にはもう1つの前提がありました。けんすうさんが最初に出した制約条件は「10年後も聞けるものにする」でした。
必然的に、10年後に聞いてもそれ何?って言われるような事例はちょっと取り扱いにくくなる。それを前提条件にやってたから、過去回聞かれるもんね。
実際、2年近く前の1on1の回でも、毎週500人ほどのリスナーが聞いているといいます。アーカイブは削除せず残す方針です。
印象に残った回と、AI時代のコンテンツづくり
思い出に残る回として、尾原さんはけんすうさんの脱線を挙げます。準備をしたうえで全く関係ない話になるのが楽しいと語ります。
けんすうのコミュニティ回とか、他じゃ聞いたことのないフレームワークで来るから、あれはもう最高だよね。
集大成として挙げられたのはMeta編です。インターネット初期からいる人には積み重ねでも、新しく入ってきた人には当時の当たり前が分からないという点に価値があるとされます。
今入ってきた人たちからすると、当時の常識とか当たり前がわかんない。新しい当たり前を作っていくのが、やっぱり起業家のお仕事ですから。
ただし歴史と違い、Metaもまだ評価が確定していないため、色をつけすぎない配慮が必要だったと振り返ります。独禁法の係争が続いていることなども理由です。
話は、生成AIがコンテンツづくりに与えた影響へと進みます。尾原さんは、当たり前を問い直すコストが大幅に下がったことが大きいと語ります。
自分たちがやってることをそもそも論で問いかけ直したりとか、勝手に当たり前って思ってるけど、これ当たり前なのかなと問い直すコストが、実はむちゃくちゃ下がった。
KPIなどの概念も、元の原理から見ると歪んでいることがあると言います。こうした問い直しも、生成AIに聞けばできてしまう時代になったという整理です。
ファクトを集め、わかりやすく整理して伝える役割は生成AIで十分にできるようになった
本音で語れる関係性と、けんすうさんの予測できない脱線やフレームワーク
これからと、みんなのハイパー起業ラジオ
今後について、けんすうさんは新しいポッドキャストの構想を語ります。たとえば「ハイパー政治ラジオ」のように、自分が詳しくない分野を聞いていく形なら可能性があるといいます。
さらに、確率2%ほどとしつつ、この場をオープンにして起業家が音源をくれたら流す、というアイデアも出ました。反応を見ながら緩く続ける可能性です。
番組はアーカイブを残し、フォローしておけば新しい動きの告知にも使えると案内されます。
最後に、リスナーへのアンケート協力が呼びかけられました。回答すると、尾原さんのつくり方をシンプルにした「あなただけのハイパー起業ラジオを作れるプロンプト」がプレゼントされます。
皆様でもできる、あなただけのハイパー起業ラジオを作れるプロンプトをプレゼントしようと思いますんで。
無料プランでもある程度動き、NotebookLMに入れればポッドキャスト風の音声概要にもできる2段階のプロンプトだと説明されます。メールアドレスは送付以外に使わないとも念押しされました。
いつか、みんなが生成AIで自分のハイパー起業ラジオを作り、音声で聞けるサイトを誰かが作るとよい、という展望で締めくくられます。
まとめ
最終回は、尾原さんの引退と番組終了の報告を軸に、生成AIがコンテンツづくりの前提をどう変えたのかを2人が率直に語り合う回になりました。役割がAIに追い抜かれたという実感と、それでも残る「本音で話せる関係性」が対比的に描かれています。
- 尾原さんは20カ月の活動を経てハイパー起業ラジオを引退し、番組は一旦終了する
- 引退理由は、ファクトを整理して伝える役割がAIで十分になり、時間対効果が悪くなったこと
- 番組は「10年後も聞ける」制約でつくられ、アーカイブは削除せず残される
- 当たり前を問い直すコストが下がり、KPIやMeta編のような内容もAIで作れる時代になった
- アンケート回答者には、自分だけのハイパー起業ラジオを作れるプロンプトが配布される
