2回連続で投資した理由は戦略的なのか?
この回の番外編のゲストは、Globis Capital Partnersの代表パートナー、高宮慎一さんです。けんすうさんの紹介によると、高宮さんはForbesのベンチャー投資家ランキングで2018年に1位を取った著名な投資家です。
高宮さんの経歴には、戦略コンサル、ハーバードMBA、デザインファームでのインターンが並びます。投資先にはメルカリ、アイスタイル、ランサーズ、ミラティブなどの有名企業があります。
尾原さんが「重要な投資先を忘れていないか」とツッコむと、話題は高宮さん自身の投資先に移ります。高宮さんは、けんすうさんが以前に起業したnanapiと、現在のアル株式会社に、2回続けて投資しています。
それだけでもね、高宮さんが戦略家であるということがわかるエピソードでございますけれども。
高宮さんは、同じ起業家に2回続けて投資するのは日本のスタートアップ業界でも珍しく「胸アツな話」だと話します。そこで投資する側とされる側の景色を答え合わせしてみよう、という流れでこの対談は始まります。
けんすうさんは、尾原さんと高宮さんを「戦略を語らせたら日本一の二人」と持ち上げ、どちらが日本一かを決めたいと冗談を言います。高宮さんが「小原さんはアジア一で、僕は日本一」と返し、場が和みます。
スタートアップ投資で一番確かなものは何か?
けんすうさんは高宮さんに、自分への2回連続の投資は戦略的にどうなのかと単刀直入に尋ねます。高宮さんの答えは、戦略は左脳的な合理性だけの話ではない、というものでした。
高宮さんによると、スタートアップは始まった瞬間には、チームと事業計画しかありません。机上の事業計画は合理的に見えても、外部要因や組織の成長は不確実なことだらけです。
だからこそ高宮さんは、「このチーム、この起業家に賭けていいのか」が投資判断で一番確かな拠り所になると話します。事業戦略や経営戦略を見る一方で、それを回している人を重視しているといいます。
nanapiへの投資では、高宮さんはけんすうさんのものづくりとコミュニティづくりの力を見ていました。当時のインターネットには、ユーザーに使われるサービスを作ってトラフィックが伸びれば、マネタイズは後からついてくるという感覚がありました。
高宮さんは、けんすうさんのリクルート時代から足かけ2年ほど付き合いがありました。nanapiが盛り上がってきた頃、ひろゆきさんの事務所が入っていた代々木の古いビルでランチをすると、ちょうど資金調達を考えていたところだったそうです。
リクルートにいたのに、なぜか投資家の人から声かけられて、タダでランチが食べられるぞっていうので行った記憶がありますね。
高宮さんは笑いながら、その記憶は微妙にずれていると訂正します。高宮さんが覚えているのは、けんすうさんが当時「調達しようと思った時に限って連絡してこない間の悪いVCもいれば、たまたま連絡してくる人もいる」と、タイミングの大切さを語っていたことでした。
なんか今じゃないんだけどって時に連絡してくる人と、今だなって時に連絡してくる人って、やっぱりなんかのタイミングが合うなっていうのはありますね。
「ご縁」に見えるタイミングを戦略で読む
タイミングやご縁というとスピリチュアルに聞こえますが、高宮さんは、タイミングは戦略的に図れると考えています。高宮さんが分けるのは、外部環境というマクロなタイミングと、個別の会社というミクロなタイミングです。
nanapiの場合、マクロではコンテンツファーム ── 検索で需要のある記事を低コストで大量に制作し、検索流入と広告で収益を得るウェブメディアの業態。2000年代後半から2010年代前半に注目されましたという業態が流行りかけていました。nanapiはその派生として、記事をクラウドソーシングで作るモデルに取り組んでいました。
ミクロでは、けんすうさんのFacebookなどのソーシャル発信を追っていると、nanapiが盛り上がっていそうで「この会社は今じゃないか」という気配があったそうです。
外部環境の流れ。nanapiの時はコンテンツファームが流行りかけ、トレンドを捉えていた
個別の会社の勢い。けんすうさんのソーシャル発信から、nanapiの盛り上がりが見えていた
高宮さんは、トラフィックを測るツールやAWSの利用状況のようなデータまでは直接見られなくても、その代わりになる盛り上がり具合は定性的にわかるはずだと話します。タイミングにも戦略性があるという考えを、高宮さんは大事にしているといいます。
持たざるスタートアップは人の力をどう借りたか
けんすうさん自身の資金調達の戦略は、人の力を借りることでした。投資家との場に小澤小澤さん(現BOOSTキャピタル)さんを連れて行って話してもらい、資料は高宮さんに作ってもらったと振り返ります。
まさに戦いを略すだな。
高宮さんは、全部を自前でやろうとすると無理なので、アクセスできる外部の強いリソースをレバレッジするのは、持たざるスタートアップの戦略として大正解だと評価します。
高宮さんはさらに、VCと起業家の関係では、どちらかが一方的に戦略の正解を持っているわけではないと話します。当たるかどうかわからなくても、仮説として見ている方向感をすり合わせることが大事だといいます。
nanapiの時に高宮さんが覚えているのは、リボン図を上下にしたような図を描いたキースライドです。特定のカテゴリーに絞ってドミナントを取り、隣のカテゴリーを作ってトラフィックを流し込む、という戦略を一緒に考えたそうです。
そのパワポを作ったのは自分だと高宮さんが言うと、けんすうさんは「パワポは得意なんですよ。考えるのが苦手」と返し、笑いを誘います。
尾原さんは、けんすうさんが起業した2009年頃には、資本調達の情報が今ほど出回っていなかったと補足します。戦略の骨太な部分は小澤さんに、資本調達や事業計画は高宮さんに頼ったことを、尾原さんは自分ができない部分を補う最高の経営戦略だったと見ています。
自分はそのある意味インターネットハック的に、こうすればめちゃくちゃ記事集まるし、こうすればトラフィック集まるよねっていうところに集中したっていうのは、多分非常によかったのかなと思いますね。
プロダクトはアート、戦略は「正解に近づく力」
高宮さんは、サービスづくりやものづくりは起業のコアにあり、アートに近い世界だと考えています。特にインターネットでは、ユーザーに当ててみて初めて受けるかどうかがわかるからです。
高宮さんによると、ファイナンスや戦略は秀才の合理性の世界で、できる人は多く、補うことができます。一方で、ユーザーの課題を解決し支持されるプロダクトを作れる人が一番偉い、というのが高宮さんの見方です。投資当時のnanapiは6〜7人ほどの規模でした。
けんすうさんはnanapiの仕組みを説明します。nanapiはハウツーのメディアで、その裏側に自前のクラウドソーシングの仕組みを持っていました。
テーマ設計
データを分析し、書くべき記事のテーマや文字数を決める
発注・執筆
クラウドソーシングで発注し、オンラインの書き手が記事を書く
審査
質を担保するため、審査もクラウドソーシングの投票で行う
編集・公開
最後にnanapiが編集して公開する
この仕組みでは、お金があるほど記事が作れ、トラフィックが集まります。nanapiは一時、ユニークユーザーで2500万を超えたそうです。
尾原さんが指摘した「実験力の速さ」を受けて、高宮さんは、実験力やPDCA力こそ戦略の根幹だと話します。戦略は一度決めて終わりではなく、市場やユーザーに当てて検証し、チューニングを繰り返すものだからです。
高宮さんは、既知の事実が少ないスタートアップでは、大まかに正しい方向へ進みながら、ギザギザと正解に寄っていくのが戦略だと話します。高宮さんの言葉では、正解を出す力ではなく、正解に近づいていく力が戦略力です。
口を出す投資家と、見守る投資家
尾原さんは、小澤さんや高宮さんとけんすうさんが戦略を議論していたのか、それとも温かく見守られていたのかを尋ねます。けんすうさんの答えは明快でした。
いや、あの小澤さんも高宮さんも、めちゃくちゃあの口出すタイプなんですよ。言い方あれですけど。
けんすうさんによると、最近のVCには起業家に口を出さず、見守る・応援するスタンスの人も多いといいます。高宮さんが「褒められてるようでディスられてません?」と心配すると、けんすうさんはどちらのタイプもありだと説明します。
アル株式会社にも出資するアンリANRIのように、味方でいるスタンスを守り、口は出さない
高宮さんのように、細かい話まで入り込み、一緒に事業を考える
ハーバードMBAを取っている人が一緒になってすごく考えてくれるみたいなものって、どう考えてもいいじゃないですか。
高宮さんは、ここに投資家選びの戦略論があると話します。プロダクトは得意で事業戦略の壁打ち相手が欲しい起業家なら口を出す投資家が合い、自分で戦略ができる起業家とは食い合わせが悪いかもしれません。
だから起業家は、お金以外に投資家へ何を求めるのか、業界用語でいう「バリューアップ」の中身をはっきりさせたうえで投資家を当たるとよい、というのが高宮さんの考えです。
尾原さんは、高宮さんの投資先には、芯がありながら議論好きな経営者が多い印象だと話します。高宮さんは、議論はするが、やるのは自分たちではないので押し付けない、というギリギリの立ち位置を語ります。
高宮さんは、他業界や他のスタートアップの事例、自分ならどうするかを投げ込んだうえで、最後は経営者に決めてもらうのが自分のスタンスだといいます。細かく口を出してうまくいくなら「お前が起業しろよ」という話で、起業家が腹落ちした方向に進み、ずれたらギザギザの道で修正すればいい、という考えです。
二歩先ではなく「半歩先」を狙う理由
けんすうさんが「自分の言った通りで良かったアドバイスはあるか」と聞くと、高宮さんは最近の議論でよく話すテーマを挙げます。それが「半歩先」と「二歩先」の話です。
高宮さんによると、プロダクトビジョナリーのけんすうさんは、周りのビジョナリーなユーザーの課題を拾うのが得意な分、二歩先のサービスを作りがちです。けれど、世の中のマスやマネタイズを考えると、半歩先で十分なことがあるといいます。
高宮さんの説明では、すでに見えている市場の課題をよりうまく解決すれば、Whatの発明が要らず、Howの改善だけで売上が立つので楽です。短期の売上を考えるなら半歩先、会社全体では半歩先と二歩先の両方をやるバランスが大事だという話です。
見えている市場の課題をHowの改善で解く。短期の売上が立ちやすいが、寄りすぎると時代の変化で事業が成熟して消える
新しく生まれる市場を狙う。長期的にはその方向に行くが、寄りすぎるとPLが立たず資金調達がしにくくなる
まあ起業家あるあるですよね。なんか世界観とかビジョンあるけれども、ユーザーついてこれないもの作っちゃうみたいな。
けんすうさんの具体的なジレンマは、生成AIの事業です。AIで作れるサービスを思い描く一方で、企業はそもそも生成AIで何ができるかを社内でわかっていません。
実はもう勉強会とかから入って、3ヶ月、半年ぐらい勉強会をやり続けて、それでわかっていただいてから、じゃあ一緒にプロダクト作りましょうかみたいな話の方が早いよねとかは、すごく感じてますね。
高宮さんは、何が半歩先で何が二歩先かを読むことが、冒頭のタイミングの戦略論とも絡むと話します。けんすうさんは、スマホアプリでも2011年から2013年頃に立ち上がったスタートアップ以外は大きく跳ねていないと考えており、その時期を感知するのは難しいと語ります。
尾原さんは、長期的にはクリエイティブの世界がAIとWeb3で支えるコミュニティのものになるとしても、まずは漫画家に受け入れられることが必要だと話します。短い文字数でフィットするセリフをAIで作る、といった一歩目の階段の切り方がうまい、と尾原さんはけんすうさんを評価します。
物量で確率論をハックするという戦い方
けんすうさんは最近、自分が得意なのは実は「物量」ではないかと気づいたといいます。nanapiでも、記事をたくさん書けばいい記事も生まれる、という考え方でした。
YouTubeも始めたんですけど、3ヶ月で500本作ってるんですね、動画。
けんすうさんは、noteやYouTubeに加え、社内ではAIで1日1個プロダクトを作っています。物量を稼ぐためにHowを頑張るほうがいいのでは、というのが最近の気づきだそうです。
高宮さんは、これがクリエイティブが関わる事業の戦略の根幹だと話します。ユーザーに当てるまでわからないなら、ヒットの確率は大数の法則 ── 試行回数を増やすほど、結果の割合が本来の確率に近づいていくという確率論の法則。書き起こしでは「対数の法則」とも聞こえますが、文脈から大数の法則を指すと考えられます的に決まっているので、試行数をやりきればいいという考えです。
高宮さんの例えでは、100件出せば20件当たるなら、その100件を作る時間とコストをどう効率化するかが経営のサイエンスです。けんすうさんは確率で当てるクリエイティブの世界を、経営のサイエンスでハックしに行っている、と高宮さんは見ています。
けんすうさんは、実力ある編集者が集まる「ジャンプ」でさえ確率論で、いいものを作るのは大前提としつつ数を出していると話します。尾原さんは、方向性を持ちながら数を出す革命がAIのノーコードやバイブコーディング ── AIに自然な言葉で指示を出してプログラムを作るスタイル。書き起こしでは「ライブコーディング」と聞こえますが、文脈からこの意味と考えられますだと補います。
AIで物量の壁が消えたら、人に何が残るのか?
高宮さんは、nanapiのクラウドソーシングもアルのAIも、大数の法則を実現する効率のよい手段がちょうど出てきたタイミングだったと指摘します。クラウドソーシングで記事の生産コストは何分の1かになり、AIでは限界費用がゼロに近づいていきます。
そうなると、機械がヒットを無限に生み出せたらクリエイティブはクリエイティブなのか、という問いも出てきます。高宮さんは、最後に残る人のクリエイティビティの「種」をどこで切り分けるかを考えるのが好きだと話します。
尾原さんは、2009年と2025年の違いを時代のタイミングとして整理します。
2009年。Web2.0の成熟期で、ユーザーに集合知を作ってもらい、ロジック的な解決のテキストサイトが作れた
2025年。生成AIがテキストから画像・動画へ広がり、ロジックだけでなくエモーション的なものまで扱い始めた
クリエイティブをAIで全部作っちゃったら、いやそれって何なの?みたいな話に、実は最も答えを持ってるのは(漫画の)編集者の可能性が高いですからよね。
高宮さんは、ここが入れ子構造になっていると話します。作家のエゴイスティックな独自性という二歩先と、世の中の半歩先を折り合わせて、アートをデザインに変えるのが編集者の仕事です。高宮さんは、それがプロダクトドリブンな起業家のやっていることと同じだと考えています。
このあたりでは、AIにできないのは「始める力」、つまりこういうサービスがあったらいいという企画の部分で、自分にはそれができるから作りまくる、という起業家側の感覚も語られます。
高宮さんはこれをWhy・What・Howで整理します。IT革命でHowのコストは何分の1かになり、AI革命では何百分の1になります。AIは機能要件の定義まではこなし、ビジネス要件の定義にも人のアシスト付きで進出しています。
ディープリサーチで「この市場はおいしい、競合は弱い」という一般論は出ても、起業家が何をしたいかというWillとしてのWhyは出てきません。高宮さんは、スタートアップでもコンテンツづくりでも、人はどんどんWhyに集中していくと話します。
課題解決ではない、「素敵だな」というWhy
Whyに集中するという話を受けて、けんすうさん自身のWhyはやや特殊だと語られます。誰かの課題を解決したいというより、ここに歪みがあると見つけて、そこに何かを投げ込むと人間がなぜかこう動く、という発見をしたいタイプだといいます。
このWhyだと、飲食店の人を救いたいといった課題起点よりもパターンが多く、アイデアが無数に出るので、たくさん作っているのだと話されています。
高宮さんは、主観のWhyでいいと応じます。高宮さんによれば、けんすうさんはよく「こうなったら素敵だな」と言い、「素敵」という極めて主観的な基準で選んでいるそうです。
歪みを正す問題解決型というより、変化した先が素敵かどうかという違いがあり、極論、良くなっていなくても変化が面白ければいい、という感覚だと語られます。高宮さんは、あり得る未来のシナリオの中で一番「素敵」なものをけんすうさんが提示している、というニュアンスだと表現します。
ただコストかけて実験やると事業モデル考えなきゃいけなかったが、今ではAIですぐに試せるので、すごいなと思ってます。
戦略は黒く、美学はガードレールになる
尾原さんは、高宮さんと普段話すと「どす黒い戦略論」ばかりになるが、起業家とは価値観や美意識といったWhyに焦点を当てて話していると知って鳥肌が立った、と語ります。高宮さんは、尾原さんは自分ではどす黒いと謙遜するが、実は社会正義を持つ熱血の「赤い正義」だと返します。
三人の共通点でいうと、戦略とか何かやる時のHowに関しては、悪いことが無限に思いつくタイプなんですけど。
けんすうさんは、3人とも善性が比較的高いので悪いことはせず、その方法をいい方向にどう使うかを考えると話します。尾原さんは、大数の法則を量で突き詰めた仕組みは、海外の拠点でオレオレ詐欺を続けるシステムと形だけ見れば似ている、と指摘します。
結局手法としてはあんまり変わらないんですけど、やっぱりそういうことを我々はしないっていうところは大きいですね。
高宮さんは線引きをはっきりさせます。決められたゲームのルールの中でハックしてうまくやるのが戦略で、ルールそのものを脱法するのは戦略ではなく、ただのグレーゾーン突入だという考えです。
尾原さんは、シリコンバレーのITビジネスを作った人たちが「海賊」と呼ばれていたことを挙げます。けんすうさんは、ジョブズ ── アップルの共同創業者スティーブ・ジョブズ。若い頃、電話回線をハックして無料で通話できる装置「ブルーボックス」を友人と作って売っていたことで知られますが電話を無料でかけられる機械を売っていた話に近いと応じます。
高宮さんは、戦略はもともと軍が相手をいかに屈服させるかという話なので、突き詰めると黒いと話します。尾原さんも、中国の兵法書は大半がスパイや諜報戦の話で、戦う前に相手に諦めさせるのが基本だと補います。
では、WhyとHowのバランスをどう取るのか。高宮さんは、戦略は「大上段のHow」であり、目的や動機にはなり得ないと話します。こうなったら素敵だという意思がWhyとしてあり、それを形にしたものがWhatで、そのうえで戦いを略してうまくやるのが戦略だという整理です。
だから高宮さんは、起業家と話すとき、なぜこの人はこの事業をやりたいのか、なぜここに強い思いがあるのかを探ることを重視しています。WhyがWhatを規定し、WhatがHowを変えるからです。
Whyって美意識を作るから、美意識って美しくないものはしたくないだから、ガードレールにもなるってことなのね。
高宮さんはこれを、インテグリティとしてハックはするが脱法はしない、と言い表します。尾原さんの言葉を借りれば、美意識はガードレールになるというのがこの対談の核心の一つです。
「ぼくらの戦略論」で続く人生の戦略論
最後に尾原さんが、高宮さんがホストを務めるポッドキャスト『ぼくらの戦略論』を紹介します。高宮さんは始めたばかりなのにランクインして驚いていると話します。
高宮さんは、ハックが得意なのにインテグリティを踏み外さないシリアルアントレプレナーのけんすうさんや、東南アジアを拠点に一人で働く尾原さんに、キャリアどころか人生の戦略論を聞きたいと誘います。
僕らがその「僕らの戦略論」というポッドキャストの方にお伺いして、ゲストとして自分の人生の戦略論みたいなのを語るというのをね、やりたいですね。
けんすうさんは、『ぼくらの戦略論』は全部聞いていて、とても面白いと勧めて番組を締めくくります。
まとめ
高宮さんの戦略論は、合理性だけでなく人やタイミング、そしてWhyと美学を含むものでした。起業家への投資判断から、半歩先の読み、物量による確率論のハック、AI時代に人に残るWhyまで、戦略を「正解に近づいていく力」として捉え直す対談です。
- 不確実なスタートアップ投資では、チームと起業家が一番確かな判断材料になる
- タイミングは、外部環境のマクロと会社のミクロの両面から戦略的に読める
- 二歩先を見るビジョナリーほど、売上の立つ半歩先とのバランスが大事になる
- AIでHowのコストが下がるほど、人は「素敵だ」と思うWhyに集中していく
- Whyから生まれる美意識が、ハックはしても脱法はしないガードレールになる


