SKY-HIとBE:FIRSTが投票会員に選出
今回のきっかけは、SKY-HIさんとBE:FIRSTがレコーディングアカデミーの投票会員に選出されたというニュースです。
これにより、グラミー賞に投票したり授賞式に出席したりする資格を持てるようになりました。
日本人の会員は今までも100人ほどいて、YOSHIKIさんやソングライターの広泉さん、直近ではcloud9のChigiraさんなどが名を連ねています。
ただ、ボーイズグループのメンバーが投票会員に選出されるのは、日本ではBE:FIRSTが初めてになると考えられます。
今日はですね、SKY-HIさんとBE:FIRSTがグラミー賞の投票委員に選出されたというニュースがあって、「なるほど、そう来たか」と思ったので、今後の期待も込めてまとめてみました。
なぜこのタイミングなのか。アジア部門の新設
徳力さんは、この選出のタイミングには明らかに意味があると話します。
来年のグラミー賞から、アジアンポップミュージックパフォーマンス部門が新設されるからです。
投票会員になる権利は3月ごろまでに申し込み、7月ごろに発表されるのが例年の流れだそうです。アジア部門ができる話は事前に聞こえていたため、それを前提に申し込んだのだろうと考えられます。
この部門は、K-POP、J-POP、C-POPなどアジアの優れたポップミュージックを表彰するもので、一つ以上のアジア言語が意味のある形で使われていることが条件です。
逆に言うと、英語の楽曲は対象外です。XGやONE OK ROCKの英語楽曲は対象外になる一方、日本語が含まれる日本の楽曲はすべて対象になります。
これまでもラテン音楽やアフリカ音楽の部門はありましたが、アジアはありませんでした。今回それが作られたことになります。
選出のハードルは意外と高くない
同じタイミングで、JYPエンターテインメントのJ.Y. Parkさん、TWICEの9人、Stray Kidsの8人、計18人も投票会員に選出されています。
つまり、この流れを狙って登録したのはBMSGだけではありません。日本人でも、ラッパーの小町さんや音楽プロデューサーの香津芽タッドさん{要確認: 香津芽タッド}など、他にも選ばれた方がいるようです。
徳力さんによれば、申し込んで選ばれること自体のハードルは、それほど高くないそうです。
お金を払う必要や、楽曲を出していること、推薦者がいることなどの条件はありますが、日本で継続的に活動しているアーティストなら余地はあると話します。
今まで日本のアーティストにとっては、グラミーがあまりに遠い存在だったので、申し込む人がそもそもあんまりいなかった、ということみたいですね。
世界で始まっているアジアシフト
背景には、世界的なアジアシフトがあると徳力さんは指摘します。
今年のコーチェラでは、K-POP事務所のグループがJustin Bieberと並ぶほどSNS上の反響を集め、トップファイブに入るような状況でした。
このアジア部門新設の過程には、広泉さんら日本のグラミー賞会員がかなり努力した結果があるそうです。
参考として、韓国では2019年に、HYBEのパン・シヒョクさんとBTSメンバー全員が投票会員に選出されていました。BMSGより7年先に動いていたことになります。
そのBTSですら、2019年にプレゼンターとして呼ばれた後、ノミネートを果たしたのは2021年でした。投票会員になってから2年後です。
それだけグラミーのノミネートのハードルは高かったとも言えますが、投票会員になると自らグラミー賞へのエントリーや推薦ができるようになる点が、最初の一歩として大きいと考えられます。
なぜアジア部門であることが重要か
徳力さんは、この部門が「K-POP部門」ではなく「アジア部門」になったこと自体に大きな意味があると強調します。
グラミーの投票会員は約1万3千人で、そのうちアジア人は5%以下、日本人は1%以下だそうです。
日本は世界で2番目に大きな音楽市場と言われながら、グラミーが遠い存在だったため、ほとんど登録されていない状態でした。
業界関係者によれば、広泉さんや加藤さんの努力がなければ、K-POP部門になっていた可能性も十分あったそうです。実際、ビルボードの年間アワードなどはK-POP部門です。
K-POP部門だったら日本のアーティストにはノーチャンスですけど、アジア部門ならあるっていう。
なお、日本のアワードとの比較も語られました。ミュージックアワーズジャパンは5千人の音楽人による投票ですが、グラミーはそれよりはるかに多い規模だと説明されています。
BMSGが業界にもたらしてきた変化
徳力さんは、こうした問題意識を持つ人が日本でも増えていると話します。
cloud9などの事務所社長の千木良さんは去年投票メンバーになり、今年の授賞式に参加。票を入れて参加するからこそ、より強い参加意識を持ったと投稿していたそうです。
票を入れて参加しているからこそ、より強い参加意識を持ちました。自分たちの所属するアーティストがこの場に立つのを見たい、という思いですね。
そのうえで、今回SKY-HIさんとBE:FIRSTが動いた意味を、これまでの実績と重ねて説明します。
BMSGは事務所横断のダンスコラボを実際にやってみせ、今ではテレビ番組の定番企画になったこと。難しいと言われたボーイズグループを、ダンス&ボーカルの技術に注目して生み出したこと。
そうした変化をリードしてきた実績があるからこそ、今回の選出も他の事務所やアーティストに大きな影響を与え、来年さらに会員が増えるのではと期待していると話します。
来年のアジア部門への期待
BE:FIRSTは直近でジャネット・ジャクソンやSB19{要確認: SB19}との海外コラボや、海外フェスの出演が増えています。グラミー賞を視野に活動しているはずだと徳力さんは見ています。
投票である以上、アジアの投票メンバーが増えれば、アジアのアーティストがメイン部門でチャンスを得る可能性も自然に上がると考えられます。
人口で言ったらアジアが一番多いはずなんで、アジアが投票メンバーに増えれば、自然とアジアのアーティストにもメイン部門のチャンスが増えてくると思うんです。
SKY-HIさんは、これからを第二創業期と掲げ、2030年までにBMSGフェスを世界で開催すると宣言していました。まだ言えないが仕込んでいることがあると語っていたうちの一つが、今回の動きだったのだろうと徳力さんは受け止めています。
来年のグラミー賞アジア部門がどうなるのか、そしてこの後何が出てくるのかを楽しみに待ちたいと締めくくりました。
まとめ
SKY-HIさんとBE:FIRSTの投票会員選出は、来年新設されるグラミー賞アジア部門と密接につながる動きです。ハードルが思ったより高くないこと、アジア部門であることの意義、そして日本の会員が増えることの重要性が語られました。
- BE:FIRSTは日本のボーイズグループとして初めてグラミー賞投票会員に選出されたと考えられる。
- 来年新設のアジアンポップミュージックパフォーマンス部門は、アジア言語の楽曲が対象で英語楽曲は対象外。
- 日本人の投票会員は全体の1%以下と少なく、会員が増えることでノミネートの可能性が広がる。
- K-POP部門ではなくアジア部門になったことで、日本のアーティストにもチャンスが生まれる。
- SKY-HIさんが語る「第二創業期」の仕込みの一つが、今回の動きだったと徳力さんは見ている。
