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君主論シリーズ⑨
上司が突然変わる。会社が買収される。担当していた市場がなくなる。業界の構造がガラッと変わる。自分の意志とは無関係に、外から降ってくる力——マキャヴェッリはこれを「フォルトゥナ」と呼びました。
一方で、判断力、関係資本、スキル、知識、チームの信頼——マネージャーが磨けるすべてのものを「ヴィルトゥ」と呼びます。英語の"virtue"(美徳)とは違い、「善い人かどうか」ではなく「機能する人かどうか」を指す言葉です。
一言で言えば、フォルトゥナは「与件」、ヴィルトゥは「蓄積」。 この二つは別のレイヤーにあります。与件を嘆いても変わらない。蓄積は今日からできる。
今回のエピソードで扱いたいのは、この線引きです。うまくいかなかったとき、どこまでが「運が悪かった」で、どこからが「自分の準備不足」なのか。ここを混ぜたままにしていると、二つの失敗が起きます。全部を運のせいにすれば何も積み上がらない。全部を自分のせいにすれば潰れます。コントロールできなかった半分は嘆いていい。コントロールできた半分だけ、正直に問い直す。
サムネ画像:フランチェスコ・サルヴィアーティ(1510–1563年)〈カイロス〉
参考書籍
番組で取り上げた書籍紹介
https://www.valuebooks.jp/shelf-items/folder/84676b46a574170
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