ギルガメシュの世界を動かす「神々」とは何者か
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今回のギルガメシュ王編は、王本人ではなく、彼の人生に深く関与する神々を主題にした回です。楊睿之さんは、ギルガメシュが生きたのは神々の統べる世界だったと説明します。
ギルガメシュ王がいた世界というのは神々の負わします世界なので、彼のその人生に神々が思いっきり関与してるんですよね。この神たちは何者なのかっていう話をしていきます。
楊睿之さんは、この回で扱うのが「神セブン」と呼ばれる主要な神々だと予告します。ただし、メソポタミアの神話は非常に複雑だと前置きします。
楊睿之さんによれば、メソポタミアの神々は八百万の神々の世界で、神同士の系譜がややこしいといいます。神の呼び方も時代や地域で違い、複数の神が一つに統合されることもあるためです。
そこでこの回では、神々の名前を主にアッカド語 ── シュメールの後にメソポタミアへ入ってきたアッカド人の言語。セム語系の言語で、シュメール語のくさび形文字を借用して記された。で統一して呼ぶ方針が示されます。
天と地が引き離される 天地創造のはじまり
話は天地創造から始まります。楊睿之さんは、まず原初の海があり、天と地があったと語ります。ただし当初、天と地は一つに結合していて分かれていなかったといいます。
樋口さんが「これはどういう状態か」と問うと、楊睿之さんは深く考えないようにと答えます。神話を追うときは論理より流れを優先しようという姿勢です。
もうロジカルシンキングのエンジンを全部切って。
結合していた天と地は、それぞれ神として描かれます。天は父なる神アヌ、地は母なる神キで、この2柱は人間と同じ姿をしていたとされます。
この2柱の間から、風と嵐の神エンリルが生まれます。楊睿之さんは、このエンリルが父アヌと母キを引き離した、つまり天と地を切り離したと説明します。
切り離しの結果、父なる神アヌは天を司る天空神となり、アヌを頂点として神々の世界が形づくられていきます。一方エンリルは母キ、すなわち大地を運び去ったと文献にはあります。
母なる神キはその後フェードアウトしていき、地上世界の管理はエンリルが担うようになります。この地上世界が、やがて人間の文明の舞台になっていきます。
楊睿之さんは、アヌとエンリルの関係を会社にたとえます。最高位の神アヌは天空神として序列は一番高いものの、地上という現場で実質的にリーダーを張るのは息子のエンリルだといいます。
会社でいうとアヌは親父なんです。会長。エンリルは息子で社長なんです。
世界を経営する取締役会「神セブン」
楊睿之さんは、アヌ・キ・エンリルを含む7柱の大いなる神々がアヌンナキ ── メソポタミア神話に登場する神々の集団を指す語。ここでは世界や人間の運命を決める最高位の神々の集まりとして説明されている。という集団を形成すると説明します。これは神々の集まりを意味する言葉です。
楊睿之さんは、アヌンナキを世界の運命に決裁権限を持つ集団だと位置づけ、株式会社にたとえます。
天上でいつも集まって、世界とか人間の運命をどうする、みたいな話し合いをする集団です。株式会社というと、株式会社神様の取締役会です。
ここから、取締役会のメンバーである7柱が順に紹介されます。1柱目は天空神で最高神のアヌ。楊睿之さんはこれを取締役会長と呼びます。
2柱目は、アヌから生まれた息子のエンリルです。風と嵐の神で、地上を吹く風を司ることから、地上世界の管理を任された神と解釈できると説明されます。神々の事実上のリーダーです。
3柱目はエンリルから生まれた月の神シン。4柱目は太陽神シャマシュで、ギルガメシュ王の物語に頻繁に登場する重要な神だといいます。
楊睿之さんは、シャマシュが法 ── ここでは法律・正義の意味。シャマシュは正義を守り、裁判や占いを司る神とされる。の守護神であり、正義を守る裁判の神、占いの神だと説明します。ただし、序列はそれほど高くありません。
日本のアマテラスや古代エジプトの太陽神ラーが最高位に置かれるのと違い、メソポタミアの太陽神は序列こそ中堅ですが、人間からは身近に頼られ崇拝されていたといいます。
だから位とかじゃなくて、現場でそういう感じで人気ある系ね。
シャマシュが崇拝された理由も語られます。太陽神は地上をくまなく照らすため人間界の全てを見通すと信じられ、また悪霊から人間を守る力を持つとされました。
楊睿之さんによれば、太陽は夜の間、地下の冥界を照らすと信じられていました。そのため、地上を脅かす悪霊を夜のうちに制御する力があると考えられたのです。
太陽神シャマシュ様が夜の間に冥界の方を照らして、悪霊とかをちゃんとコントロールしてるから、恐ろしい夜の世界を我々人間がなんとか生き延びることができた、みたいな感覚です。
天・地・地下 メソポタミアの世界観
樋口さんは、太陽が沈む先が地下になるのは、世界がフラットな平面として捉えられていたからではないかと問いかけます。楊睿之さんはこれを受けて、シュメール人の世界観を説明します。
楊睿之さんによれば、世界は天・地・地下の3つに分割されます。天は丸天井のガッチリした表面で、天空神アヌが治めます。天と地の間の風と大気は、風の神エンリルが治めます。
大地の下、地下には2つの要素があります。1つは生き物の生命の源である深淵で、水が流れるイメージの場所です。人間はこの深淵を覆う粘土から作られたとされ、ここは神エアが治めます。
もう1つが死後の世界である冥界で、こちらは女神エリキシュガルが主として治めます。楊睿之さんは、これがメソポタミアの世界の形だとまとめます。
天
丸天井の表面。天空神アヌが治める
地(天と地の間)
風と大気の領域。風の神エンリルが治める
地下・深淵
生命の源。神エアが治め、人間はここの粘土から作られた
地下・冥界
死後の世界。女神エリキシュガルが治める
シャマシュの彫像も紹介されます。肩から光が出ており、山を切り開いて昇る太陽を表すためのノコギリを持ち、正義の象徴とされる輪や棒も持っているといいます。
水と知恵の神エア、最強の女神イシュタル
5柱目はアヌから生まれた水と知恵の神エアです。楊睿之さんは、エアが神々の中でブレーン的な役割を果たし、人間のメリットになる知恵を使う一方、策略やずる賢さも代表すると説明します。
樋口さんは、水の神なのに名前が「エア」であることに戸惑いを見せます。彫像では肩から水と魚が流れ出る姿で描かれています。
6柱目はアヌから生まれた女神イシュタル。楊睿之さんはこの女神の特徴を「最強」と一言で表します。
イシュタルは愛と豊穣の女神であり、生命の循環や地上世界の命の繁殖を司ります。楊睿之さんは、それゆえ彼女の気分一つで地上の命を滅亡させることもできると説明します。
この愛と豊穣を司ってるが故に壊せるっていう。いい設定ですね。
楊睿之さんは、イシュタルにはもう一つ、戦いと破壊の女神という二面性があると語ります。愛と豊穣を司りながら、戦いと破壊も司る神なのです。
イシュタルはギルガメシュの物語を強く引っ張る神であり、序列は特別高くないものの、最高位の神々に匹敵するほどの信仰を集めたといいます。楊睿之さんは、これを「バグ的な存在」と表現します。
彫像では、イシュタルは角付きの冠をかぶり、翼とかぎ爪の足を持ち、左右にフクロウ、足元にライオンをはべらせ、背中に大量の武器を背負ったフル装備の姿で描かれます。
7柱目は出産の女神ニンフルサグで、土地の豊穣も司るとされます。以上が「神セブン」です。ほかに戦いの神ニヌルタや、嵐と天候の神アダドなど、多くの下位の神々もいると補足されます。
楊睿之さんは豆知識として、くさび形文字では天空神アヌ以外の神の名前の前に必ずディンギル ── シュメール語で「神」を意味する記号。星をかたどった絵文字から発展したとされ、記号自体が天空神アヌを表すため、神の名の前に付けられた。という記号が付くと紹介します。この記号自体が天空神アヌを意味するといいます。
神々の反乱と「人間つくろうプロジェクト」
神セブン以外の下位の神々には、実は仕事が課せられていました。楊睿之さんによれば、それは毎日毎晩続く世界作りの仕事で、非常にきついものだったといいます。
楊睿之さんは、この状況を過酷な労働にたとえます。仕事量に耐えかねた下位の神々は、やがて不満を募らせていきます。
毎日毎晩ずっとマイクラをやらされてるみたいな感じだから、仕事量がめちゃくちゃ多かったんですよね。
ついに下位の神々は反乱を起こします。自分たちの道具に火をつけ、社長にあたるエンリルの神殿を包囲して団体交渉を始めます。楊睿之さんはこれをストライキやデモにたとえます。
包囲されたときエンリルは寝ていました。執事にあたる宰相ヌスクが起こすと、エンリルは飛び起きて武器を用意しろと命じます。しかしヌスクは、包囲しているのはあなたの息子たちだと諫めます。
ヌスクの助言で、会長アヌとブレーンのエアが呼ばれ、エンリルと3柱で対応を話し合います。まず誰が反乱を言い出したのかを調べるため、ヌスクが下位の神々に尋ねます。
ところが下位の神々は口をそろえて、反乱を言い出したのは全員だと答えます。仕事があまりに重く、やむにやまれず反乱したという主張でした。
報告を聞いたエンリルは、息子全員から反乱を起こされたことに悔しがって泣き、反乱の首謀者を一人立てて処刑しようとします。しかし会長アヌは穏健派で、下位の神々にも一理あるとなだめます。
話し合いの末、神々はある解決策を思いつきます。楊睿之さんは、それが「人間を作る」というアイデアだったと語ります。この時点では、まだ人間のいない世界でした。
樋口さんは、神々に代わって労働する存在としての人間を、AIやロボットのようだと表現します。楊睿之さんもその発想だと同意します。
血と粘土でつくられた人間 その世界共通のレシピ
こうして「人間つくろうプロジェクトチーム」が組成されます。プロジェクトリーダーは知恵の神エア。出産の女神ニンフルサグや、助産師の役割を果たす神マミも招集されます。
楊睿之さんは、マミが今の「ママ」や「マミー」の語源かもしれないと触れつつ、確証はないと断ります。そして、文献に残る人間の作り方、いわば「レシピ」を紹介します。
まず、ウェイイラという神を原型にします。エアが清めの儀式を行った後、このウェイイラの肉と血を取り、出産の女神ニンフルサグがそれを粘土に混ぜます。
楊睿之さんは、この水と粘土を混ぜる方法が日干しレンガの作り方と同じだと指摘します。人間も同じ発想で作られたと、メソポタミアの人々は捉えていたのだろうといいます。
プロジェクトチームは「出産の家」に入り、14柱の出産の女神が血と肉と粘土を混ぜたものを踏み固めます。その間、神エアが呪文を唱えたとされます。
踏み固めた粘土は14個に分けられ、14柱の女神にそれぞれ渡されます。楊睿之さんは、これを女神たちが成形したと解釈します。文献には、7柱が男を、7柱が女を産んだと記されています。
楊睿之さんは、人間を土から作る神話が世界に広く見られる点にも触れます。旧約聖書のアダムは土の塵から、中国神話の女媧は粘土と泥から人間を作り、ギリシャ神話のパンドラも粘土から作られました。
楊睿之さんは、人間が土から作られる神話が多い理由を単純だと説明します。人類が古くから粘土をこねて道具や家、神像を作ってきたからです。
神と人間の契約 崇拝という「支払い」
人間が作られた後、神々は人間を教え導いていきます。世界作りという大仕事を任せるため、人材育成が必要だったのです。最初の人間はパンも酒も服も知らない、真っ裸の存在でした。
神々は人間に、農耕や牧畜といった文明的なものを教えます。田畑と耕す道具を与え、太陽の光を注いで穀物を実らせ、羊を与えて牧畜させたとされます。
ただし神々は一方的に与えるだけではありませんでした。楊睿之さんによれば、神々は人間に対し、昼も夜も神殿でまつりごとを行い、水や供物を捧げ、儀式を行うことを義務づけました。
楊睿之さんは、その理由を、人間社会がうまく回るには宇宙が秩序だって動く必要があり、その宇宙を動かしているのが神々だからだと説明します。神との関係をメンテナンスせよ、というわけです。
樋口さんは、これを現代のプラットフォームにたとえます。生きていく土台を提供してくれるプラットフォーマーに、きちんと対価を払う関係だという理解です。
農耕・牧畜の知恵、田畑と道具、太陽の光、羊などの家畜
神殿での祭祀、水や供物、儀式による崇拝
この関係のおかげで人間は増えていき、運河を掘り、神々の住まいを建て、収穫を行って世界を作り上げていきました。楊睿之さんは、こうして「人間ランド」が出現したと表現します。
増えすぎた人間を滅ぼす神々 大洪水の発動
ところが、また問題が起きます。今度は神々が人間を滅ぼそうとします。理由は、人間が増えすぎてうるさくなり、眠りを邪魔されるようになったからだと楊睿之さんは説明します。
特に人間に腹を立てたのはエンリルでした。うるさくて眠れないと愚痴り、再び取締役会が開かれます。そこで人間を一度滅ぼしてリセットすることが決められます。
楊睿之さんは、この決定をアプリの初期化や工場出荷状態への復帰にたとえます。人間はそれほど軽い存在として扱われていたのです。
この決定は全会一致ではなく、反対する神もいました。それが知恵の神エアです。人間の生みの親であるエアは人間に同情し、こっそり水を送り雨を降らせて、ギリギリのところで滅亡を防ぎます。
しかし、これは株式会社神様にとっての背信行為とされ、エアは非難されます。楊睿之さんによれば、エアは人間滅亡に反対できないという強制力を伴う呪いをかけられます。
さらにエアは、人間を作った当人が人間を滅ぼしてこいと命じられます。エアはこれに反発し、直接手を下すのはエンリル自身がやるべきだと主張します。
何のために私を呪いで縛るのですかと。そういうことは(人間を滅ぼすのは)もうエンリルあなたがやってくださいと。
結局エンリルは、自分で人間を滅ぼすと引き受けます。その手段が大洪水でした。樋口さんはノアの箱舟との共通点にすぐ気づきます。
洪水を生き延びた賢者アトラハシス
人類滅亡作戦が決まった後も、エアは納得しませんでした。楊睿之さんによれば、エアはある人間の賢者アトラハシスに、この滅亡作戦をこっそり漏らします。
アトラハシスはエアを守り神として敬っていた人物でした。エアは彼の夢に現れ、船を作って屋根をつけ、持ち物を全て積んで乗り、命を守るよう告げます。7晩後に大洪水が来るというのです。
アトラハシスは家族に事情を話し、大きな船を作りました。動物や鳥を運び込み、家族を乗せたところで、エンリルによる大洪水が発動します。雷が鳴り、風が荒れ、川の水が増して大洪水が起こります。
こうしてアトラハシスの家族を除く人間たちは滅ぼされます。楊睿之さんは、これが有名な洪水伝説であり、ギルガメシュの物語が記されてから約1000年後に旧約聖書のノアの箱舟が書かれたと考えられていると説明します。
楊睿之さんは、大洪水伝説にはさまざまなバージョンがあり、伝わったルートや前後関係はよくわかっていないと断ります。ただ、文字で記された最古の洪水伝説はメソポタミアのものだといいます。
楊睿之さんは、ノアの箱舟との最大の違いとして、旧約聖書が一神教であるため多神教的な要素が排除されている点を挙げます。
人間を滅ぼすエンリル、救おうとするエアなど複数の神が役割を果たす。洪水の理由は「人間が増えすぎてうるさい」
ヤハウェという一つの神にまとめられる。洪水の理由は「人間の堕落への罰」
神々もビビった洪水 人間の再創造
発動された大洪水は、あまりの威力に神々自身が恐れをなすほどでした。人間作りに関わった女神たちは、自分たちが作った人間が滅ぼされるのを見て泣き嘆き、エンリルを激しく非難します。
一方、大洪水を起こしたエンリルは、生き残った人間がいることに気づいてキレます。神が滅亡を定めたのに、なぜ助かった者がいるのかというわけです。
そこで会長アヌがエンリルに語ります。楊睿之さんは、この場面が面白いと指摘します。エアの仕業だとバレていることと、自分ではないと弁解する様子が同時に描かれるからです。
こんなことをエア以外の誰がするだろうか。私がやったことではないと。
再び神々の会議が開かれ、結局また人間を一から増やすことが決められます。神エアも呼び出され、エンリルの命令で人間を増やし、地上は再び人間で満ちるようになりました。
楊睿之さんは、時間軸として、このはるか後にギルガメシュ王が登場すると位置づけます。樋口さんは、神々のやり取りに人間味を感じると感想を述べます。
よくこんな物語作るなと思って。人間のちょっとなんかポテンシャルをすごく感じますね。
洪水は本当にあったのか 神話と史実のあいだ
楊睿之さんは、大洪水について補足します。洪水は実際にあったといいます。治水が未発達な古代において、川のそばで暮らすことは洪水と共に暮らすことでもあったからです。
楊睿之さんによれば、川のそばは農業ができ飲み水も得られる一方、洪水のリスクも背負う場所でした。発掘調査では、洪水でできたと考えられる地層がメソポタミアの遺跡で見つかっています。
ただし、それは南メソポタミア全体を覆うほどではなく、局地的な洪水だったと考えられています。楊睿之さんは、それでも激しい洪水で実際に被害が出たため、記憶が伝承として残ったのだろうと説明します。
樋口さんは、当時の人々は世界全体を認知していなかったため、小さな地域が流されただけで世界が滅亡したと思ったのかもしれないと補足します。
楊睿之さんは、近代にくさび形文字が解読され、この洪水伝説が見つかったことがヨーロッパ人に衝撃を与えたと語ります。当たり前に知っていたノアの箱舟が、思っていた以上に古い起源を持っていたからです。
しかもそれは、自分たちのユダヤ教やキリスト教とは異なる文化圏で語られてきたものでした。楊睿之さんは、これが「我々はどこから来たのか」という問いへの新たな答えの可能性を感じさせたと説明します。
樋口さんは、この回全体を現実と想像の境目の話を聞いているようだと評します。楊睿之さんも、ファンタジーとも史実とも言い切れない曖昧さにこそ面白みがあると応じます。
史実と言っても完全な史実とは言えない。でもそのなんか曖昧なところで紡ぐ物語だからこその面白みっていうか、エモさがありますよね。
最後に楊睿之さんは、次回いよいよギルガメシュ王が登場すると予告します。ただし、彼は純粋な人間ではなく、神と人間のハイブリッド、混血児として生まれるといいます。この属性が彼の運命を左右していきます。
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まとめ
この回は、ギルガメシュ王が生きた世界の「初期設定」として、メソポタミア神話の天地創造から人間創造、大洪水までをたどりました。神々の関係を会社組織にたとえながら、神話が持つ人間味と、史実との曖昧な境目が語られています。
- 天と地は父なる神アヌと母なる神キで、両者を引き離した風と嵐の神エンリルが地上世界の実質的なリーダーとなる
- アヌ・エンリル・シン・シャマシュ・エア・イシュタル・ニンフルサグの「神セブン」が、世界の運命を決める取締役会にたとえられる
- 過酷な労働に反乱した下位の神々に代わる労働力として、神々は血と粘土から人間を作り、崇拝という対価と引き換えに文明を教えた
- 増えすぎた人間をエンリルが大洪水で滅ぼそうとするが、知恵の神エアが賢者アトラハシスを救い、これがノアの箱舟の元になったと考えられている
- メソポタミアの洪水伝説は文字で記された最古の洪水伝説であり、実際の局地的な洪水の記憶が伝承として残った可能性が指摘されている







