📝 エピソード概要
本エピソードでは、現代におけるキャリア形成のあり方、特にリクルートのキャッチコピーの変化を軸に議論します。かつての「機会を自ら作る」時代から、「土砂降りの機会の中で踊る」時代へとシフトした背景を探り、テクノロジーの進化や不安定な時代(VUCA)の中で、安定志向で向上心を持たない人々への懸念について語り合います。安定を求める人々に対し、変化を促すことの是非や、それぞれの立場でどう社会に貢献すべきかという、深く個人的かつ普遍的なキャリアの哲学に触れる回です。
🎯 主要なトピック
- 安定した人々への懸念: 安定した仕事と家庭を持ち、危機意識や向上心を持たない地元の友人が、変化の激しい現代で「逃げきれるのか」という木原氏の個人的な懸念から議論がスタート。
- リクルートのキャッチコピーの変化: かつての「自ら機会を作り出し、機会によって自らを変えよ」から、「踊れ。土砂降りの機会の中で。(Follow Your Heart)」へとメッセージが変わった点がキャリア形成のパラダイムシフトを象徴していると指摘されました。
- 「土砂降りの機会」とは: 今や機会は自ら作るものではなく、既に降り注いでいる状態(テクノロジー進化、学びやすさ、起業ハードルの低下など)であり、多くの人がその機会に気づいていないと定義されました。
- 安定を壊すことの是非: 安定した幸せな現状にある人に、変化を促すことはその人の幸せを壊す行為ではないかという問いが投げかけられ、不安定さを是とする側と安定を求める側の立場の違いが議論されました。
- 不安定さを武器にする戦略: 不安定な時代を背景に、あえて体制側ではなく「持たざる者」の立場や、芸術の価値を訴える際に不安定さを利用してきた戦略的側面が共有されました。
- 安定を求める人への向き合い方: 本当に心配であれば、その人たちが安住したい場所(体制や安定)を守る側に回って貢献するという、逆説的な関わり方が提案されました。
💡 キーポイント
- 現代は、個々人が自ら機会を探すのではなく、既に「土砂降りの機会」(変化の波、多様な選択肢)が豊富にある状態であり、必要なのはそれに気づき、心のままに行動することである。
- 情報量の多い真実は分かりにくい一方で、分かりやすさ(ズバッと言い切ること)は情報が欠如していても響きやすく、世の中の傾倒を招きやすい。
- 変化やDX(デジタルトランスフォーメーション)を組織に浸透させるには、理屈ではなく「これ良いでしょ」という魅力的な体験や成果が不可欠である。
- 安定を志向する人々に対し、その安定を守る役割を担うことも、特定のキャリアパスを歩む一つの貢献の形である。
- 30年近く「機会を作れ」を掲げてきたリクルートが採用メッセージを変えた事実は、日本社会全体のキャリア観の大きな転換点を示唆している。
