GUI版Claude Code「CoWork」は誰のためのアップデート?
今回のトピックの目玉は、Claudeを提供するAnthropicからリリースされた「CoWork」です。ハヤカワ五味さんは、多くの人がGUI版のClaude Codeだと評していると紹介します。
usutakuさんによると、CoWorkはこれまでのClaude Code ── Anthropicが提供するコーディング支援ツール。従来はコマンドを打ち込んで動かす形式だったを、非エンジニアでも使いやすくしたバージョンです。
従来のClaude CodeはCLI、つまり黒い画面にコードを書いて動かす形式でしか使えませんでした。CoWorkはGUI版なので、マウスのクリックやドラッグ&ドロップで操作できます。
一言で言いますと、Claude Codeと呼ばれるものがありまして、それの非エンジニアでも使いやすくなったバージョンでございます。
usutakuさんが挙げるユースケースは、パソコンのファイル自体を操作できる点です。ChatGPTのアプリ内で完結するのではなく、デスクトップにあるファイルを直接扱えます。
デスクトップにあるファイルを解析して、分析して整理してくれみたいなことができるわけです。
フォルダに入れた資料をまとめて読み込ませ、資料を作り直させるといった使い方もできます。ただし現状使えるのは、月100ドル以上のマックスプランに課金している人限定です。
ハヤカワ五味さんは、自分は20ドルのプロプランでマックスではないため、まだCoWorkを使えないと話します。確定申告に向けて請求書や領収書の整理を任せたい、という願望も口にしていました。
最上位プランに課金する価値があるのはClaudeだけ?
話題はAIツールへの課金の話に移ります。usutakuさんは、ClaudeのマックスプランはChatGPT ProやGemini Ultraと比べると割安ではないかと感じていると語ります。
今この一番上位プランにするインセンティブがあるのって逆にClaudeぐらいかなって思いますけどね。ChatGPTもちょっと使えるぐらいなんで。
ハヤカワ五味さんは、ChatGPTなどは新機能が一気に全プランに降りてくることが多く、プランよりも「アメリカのみ」といったエリア制限のほうが問題になりやすいと指摘します。
usutakuさんは、使おうとしたときに課金していないと機会を逃すため、多少使っていなくても解約はほとんどしないと話します。ChatGPT・Gemini・Claudeいずれも最上位プランを維持しているとのことです。
一方でハヤカワ五味さんは、定期的にAIの課金を棚卸ししていると語ります。今回名前が挙がったのが、後半で詳しく語られるShopifyの立ち上げでした。
物販10年の経験者が「AIネイティブ」でShopifyを立ち上げてみた
ここからは新コーナー「最近のごみちゃんのAI事情」です。ハヤカワ五味さんが最近取り組んでいるものづくりを紹介していきます。
その一つが、友達と一緒に物販をやるためのShopifyショップの立ち上げです。ハヤカワ五味さんは物販を10年ほどやっており、ゼロからのショップ立ち上げも5、6回経験していると話します。
慣れている状態で、AIと一緒に本気で爆速で立ち上げたらどうなるかを試したところ、ドメイン取得やショップ名・デザイン決め、商品写真まで含めて2時間半から3時間ないくらいで立ち上げられたといいます。
特に良かったのが、Shopify上のAIだったとハヤカワ五味さんは強調します。これまで見た中で一番、体験として統合されていると感じたそうです。
私、今まで見た中で一番体験として統合されてるかもって思った。
具体例として挙がったのが、050番号などの電話番号を後から取得したときの話です。Shopify上のどこを書き換えればいいのかは、意外に分かりづらいといいます。
お客様に送られる部分、Shopify上に登録する部分、決済部分など変更箇所は複数あります。しかしチャットボットに「電話番号変えたんだけど、どこ変えたらいい?」と聞くと、該当ページのリンクまで貼ってくれたそうです。
(Shopifyの)チャットボットで、電話番号変えたんだけど、どこ変えたらいい?とかも聞けるし。
フレキシブルな質問ははぐらかされがちですが、サジェスト先も正しく、RAG ── AIが外部の情報を検索して回答に反映させる仕組み。ラグと読むがしっかりしていて、体験として統合されていると感じたとのことです。
特商法でつまずかないために、AIと一緒に整えるべきこと
ハヤカワ五味さんは、以前と比べてショップの立ち上げがしやすくなったと話します。5年前は日本語対応していなかったり情報が少なかったりしましたが、今はチャットで相談しながら進められます。
利用規約などのポリシー系や、特に複雑な特商法の書き方についても相談できると語ります。最後は自分の判断になるとしつつ、いい時代だと振り返ります。
ハヤカワ五味さんは、周囲で個人開発を始めた人がつまずくのは、たいてい特商法だと指摘します。個人の住所は、請求されたら速やかに開示する形にすれば、一部は表記を省ける場合があるといいます。
usutakuさんも補足します。学生や個人開発で課金系サービスを作った人ほど、特商法の存在を知らずに記載していないことが多いと言います。
(特商法は)書かないといけないところと、もし顧客から請求があった場合、速やかに開示しますでもOKな場合の何パターンかあるので、これは調べておいて。
ハヤカワ五味さんは、今後も個人開発を続けるなら、バーチャルオフィスの住所やバーチャルな電話番号を取得しておくと後で楽になると勧めます。法人化までは不要でも、表記できる住所を準備しておくと便利だという実感でした。
ClaudeとRaspberry Piで、電気の知識ゼロからロボを作る
二つ目のAI事情はロボ作りです。ハヤカワ五味さんは、秋葉原のロボスタディオンに出入りしており、店長から「Claudeと相談しながら全部作って」と言われて久々にClaudeを使い始めたといいます。
ClaudeやCursorを使い、作りたいものに対して必要なものの買い物リストや、何をやるかのToDoリストを作ってもらい、上から一緒に進めたそうです。3Dプリンターでガワを作って組み立てれば、理論上はロボらしきものになる状態まで来たとのことです。
ハヤカワ五味さんは電気系のバックグラウンドがなく、モーターの認識もギリギリだと話します。それでも今回はRaspberry PiにUSBケーブルを挿す構成のため、はんだ付けなしでもやれることが多いと感じたそうです。
なんかラズパイ僕も買ってちょっと挫折しましたけど、ラズパイにカメラのモジュールとかつけて、防犯カメラ的にするみたいなこととかはちょっとやってみたりしたことはありますね。
二人は、Raspberry Piが1万円ほどする点にも触れ、学生には手を出しにくい金額だと話します。usutakuさんは、学生がAIやロボをやりたいなら、ラズパイを配ってもいいと述べていました。
AI時代の必須スキルは、原因を特定して「どうにかする力」
ロボ作りを通じて、ハヤカワ五味さんはある力の重要性に気づいたと語ります。それは、事業検証でも同じですが、どれが原因でダメになっているのかを特定する能力です。
ロボの場合、配線したコードを変更したのが原因なのか、Cursorとの作業でテキスト側のコードを変えてしまったのか、あるいはマイクを認識していないのか。原因が分からないまま手探りで直すのは難しいといいます。
物理を伴うものは全部をClaudeやCursorに任せられないため、自分側の作業と連携しながら物理的な懸念を潰していくことになります。これまで学んできたことが役に立ったと感じる瞬間だったそうです。
usutakuさんは、ハヤカワ五味さんには「どうにかする力」があると評します。言われた通りにやってエラーなく進められる人は多くても、エラーが出たときに原因を見つけ、次の手を出せる人は限られていると語ります。
プランAが効かなかった時に、どうにかプランBを出すみたいな。なんならわかんなかったらウルトラCを出すみたいな、そういったことができる人って本当に限られていて。
ハヤカワ五味さんは、その力がEC経験から来ているのではないかと分析します。物販は関わる変数が多く、売上を分解していくと複数の要素に分かれると説明します。
たとえば楽天カードの利用枠が回復する時期は買い物されやすい、あるいはカートに入れたのに買わない「カート落ち」がある、といった要素です。どこがドライバーになって売上が上下するかを特定するのが、事業検証や立ち上げの基本だといいます。
売上をカート落ちや利用枠回復など複数の要素に分解し、どこがドライバーかを特定する
配線・コード・マイク認識など複数の要素に分解し、ビフォーアフターの差分から原因を特定する
usutakuさんは、この力がないといろんなタイミングで諦めてしまうと語ります。エラーが起きた時点で「もう無理」となりがちだからです。今はAIに頼れるぶん、始めるハードルは下がっているとも話します。
残業代で稼ぐ人にAIをどう教える? 面白さから入る研修へ
後半は「最近のうすたくのAI事情」です。usutakuさんは、残業代で稼ぐスタンスの人にAIを教えるのが難しすぎる、という最近の問題意識を語ります。
usutakuさんは、Amazonがみなし残業制だったため、これまで残業代が出る組織にあまりいませんでした。会社によっては残業代が給料のかなりの部分を占める人もいると、社会に出てから知ったといいます。
その場合、AIで時短するモチベーションはほとんどありません。むしろサボらない程度にゆっくり作業したほうがいい、という状況になってしまうからです。
そのお金で子供に飯を食わしてるんだって人に対して言えないっすよ、(AIを使って)残業すんなって。
そこでusutakuさんは、時短で余白を楽しみましょうではなく、「AIおもろいっすよ」と面白さを伝えないと届かないと考え、研修のやり方を切り替えたと話します。SunoなどのAI音楽の話で盛り上げることも増えたそうです。
ハヤカワ五味さんは、残業代で稼ぐスタンスの人を生み出しているのは組織であり、人を恨まず仕組みを恨めという言葉を大事にしていると語ります。パフォーマンスを正しく評価できる組織なら、そうはならないはずだという立場です。
一方で、働き方が変化し続ける中で、その変化に個人が耐えられるかは重要だとも話します。今は変化が大きいぶん、難しいタイミングだと考えています。
今のAIは1%? 数年後を見据えた「好きになってもらう」研修
usutakuさんは、これだけAIを使いましょうと言いつつ、今できることは数年後に振り返れば「今の1%くらいだったのでは」と感じるはずだと語ります。
非エンジニアにとって今のAIの具体的な便利さは、議事録やメール生成といった話になりがちで、これは枝葉だとusutakuさんは言います。
将来から振り返った時に、もう仕事丸投げしちゃっていいっすよみたいな。勝手にAIが営業も行くし、パソコンもいじってくれるしみたいな。なった時に、それに順応するための助走期間中なんだろうな、今のレベルって。
そのため、今どれだけ使いこなせるかも大事ですが、それ以上に「AIを使わない」人が取り残されないための準備期間だと考えているそうです。だからこそ、まずAIを好きになってもらうことを意識していると語ります。
ハヤカワ五味さんは、普段仕事でAIを使わない人でも、なぜかSunoだけは使っている人が多いと話します。行きつけのバーの常連さん同士でも、Sunoは使っている人がいるそうです。
みんなやっぱ根源的に歌って踊りたいんじゃないか説、私は思ってるんですけど。
ハヤカワ五味さんは、これまでやれなかったことが叶う感が強いとして、AIデビューにはSunoがおすすめだと勧めます。動画も楽しいけれど、音楽のほうが刺さりやすいという実感でした。
歌って踊りたい人類、サンバと社交ダンスに広がる話
「歌って踊りたい」という話から、話題は二人のダンスへと広がります。ハヤカワ五味さんは、社交ダンスに加えてサンバサークルに入る予定だと明かします。
ハヤカワ五味さんは、サンバとワルツだけはリズムがしっかり取れるといいます。usutakuさんは、パラグアイからブラジルへ陸路で入国した数分後に陽気なサンバの音が流れ、地元の人と一緒に踊った思い出を語ります。
その辺の洋服屋のおじちゃんみたいなのが急にマイク持ち始めて、そこのクレイジージャパニーズ最高のダンスだぜみたいなこと言ってきて。
ハヤカワ五味さんが通う社交ダンスは、ラテンとスタンダードに分かれ、それぞれ5種目ずつ、全10種目あります。日本代表経験者のスタジオにたまたま通い始め、なぜか10種目やらされているそうです。
スタンダード
ワルツなど、品のあるピシッとした服装で踊る、いわゆる社交ダンスのイメージ
ラテン
サンバやチャチャチャなど、陽気な雰囲気のもの。スタンスがスタンダードと異なる
週2回・計3時間、5週ほどで約15時間通った段階です。usutakuさんが「急に踊れますか」と尋ねると、ハヤカワ五味さんは男性側のリードが上手ければ踊れる、と答えます。
スタンダードでは基本的に男性側が進行方向や次の動きを決め、女性側は進行方向と逆を向いていることが多いといいます。自分の足元も見えない中でついていくのは、人を信じる力を試されるとハヤカワ五味さんは話します。
自分の足元も見えないわけですよ、ドレスとかで。向こうが進行方向を決めて、自分はついていくしかないって状況って結構きついんですよ。
社交ダンスの効用として、姿勢が良くなり、足の裏が強くなって体力がついてきたとハヤカワ五味さんは語ります。ガチガチではないものの、体幹が明らかに良くなっているそうです。
AI時代は踊りだ、フィジカルAIへの期待も
usutakuさんは今年はスポーツの年と位置づけ、マラソンに出ると宣言します。ハヤカワ五味さんはサンバカーニバルと、パートナー探しから始まる社交ダンスの競技会を目標に掲げます。
社交ダンスは大学時代にやっていた人は多いものの、社会人で続ける人は少ないとハヤカワ五味さんは指摘します。理由の一つはお金がかかること、もう一つはパートナーとの関係にまつわる事情です。
結婚した妻が社交ダンスやってて、身長185cmでかっこいい男と社交ダンスやってたら泣いちゃうかもしれない。
ハヤカワ五味さんは、そうした事情ゆえにやる人が少ないのだろうと分析します。さらに社交ダンス界はDXがされていないと指摘し、ダンス人口の多さから可能性を感じているそうです。
話は「AI時代は踊りだ」という結論へ向かいます。仕事はAIがやってもいいが、踊るのは自分が楽しむためであり、AIが踊ってもしょうがない、という理屈です。
AI時代は踊りです。本当だってAIが別に踊ったってしょうがないわけなんでね。自分が楽しまなきゃいけないわけなんで。仕事はAIがやってもいいんだけど。
最後にハヤカワ五味さんは、社交ダンスのレッスンができるヒューマノイドがあれば儲かりそうだと語ります。社交ダンスは1対1のレッスンで高くつくため、フィジカルAIに可能性を感じているとのことでした。
まとめ
CoWorkの登場を入り口に、Shopify立ち上げやロボ作り、AI研修論、そしてダンスまで話が広がった回でした。AIを使いこなす技術以上に、原因を特定して「どうにかする力」や、変化に耐えるフィジカルが効いてくる、というメッセージが通底しています。
- AnthropicのCoWorkはClaude Codeを非エンジニア向けにしたGUI版で、現状はマックスプラン限定
- 物販経験者がAIと組めば、Shopifyショップは2時間半〜3時間ほどで立ち上げられた
- 個人開発でつまずきやすいのは特商法。バーチャルオフィスや電話番号の準備が後で効く
- AI時代に効くのは、原因を特定して次の手を出す「どうにかする力」
- 残業代で稼ぐ人にはまず「AIおもろい」から入る。今のAIは数年後への助走期間という視点





