アクスタはなぜ富士急に連れて行けるのか
「ながらAIラジオ」の11月7日収録回は、番組オフ会第2回のお知らせから始まります。東京での開催は11月25日で、前回はチケットが早めに売り切れたため、ハヤカワ五味さんは早めの購入をすすめています。
ハヤカワさんが今回の目玉に挙げたのは、物販に並ぶusutakuさんとゴミちゃんのアクリルスタンドです。usutakuさんは、アクスタなら本人が絶対に行かない場所にも一緒に行けると魅力を語ります。
リアルうすたくとは絶対に行けないところも、アクスタうすたくだったらいけるんで。富士、富士急とか。
そこから話は絶叫マシン談義へ。usutakuさんは、わざわざ並んで落ちる楽しみを「内臓を揺らす」と表現し、ハヤカワさんがツッコみます。
本当に上から下に落ちたいんだったらね、エレベーターとか使えばいいです。
ところがハヤカワさん自身も、家族で富士急に行ったとき絶叫系から逃げて物陰に隠れていたと明かします。結局二人とも落ちたくない側だったとわかり、usutakuさんは「なんで僕を異常者扱いしてたんですか」と返します。
アクスタは15個ほど発注していますが、スタッフ分を除くと10個ほどしか販売できない見込みです。余っても家に何十枚も残るのは嫌だから、というのがハヤカワさんの説明でした。
チケットは当初「コンパス」と案内されましたが、usutakuさんの指摘でPeatix ── イベントの告知やチケット販売ができる日本のサービス。主催者がページを作り、参加者はオンラインでチケットを購入できますでの販売と訂正されました。「ながらAIオフ会」で検索すると出てくるそうです。
Cursor 2.0は何が便利になったのか
最初のニュースは、AIコードエディタCursor ── AIによるコード生成や編集を組み込んだコードエディタ。チャットで指示しながらプログラムを書けるため、初心者にも人気がありますのバージョン2.0の登場です。ハヤカワさんはこのニュースを把握しておらず、「自分のTwitter力の低さを初めて感じた」と笑います。
usutakuさんの評価は、めちゃくちゃ大きいアップデートではないものの便利、というものです。複数のエージェントを並列で走らせられるようになったことに加え、一番わかりやすい変化として新モデルの登場を挙げます。
一番個人的にパッと分かりやすかったのが、Composerっていう新しいモデルが出てて、これがめっちゃ速いです。
ComposerはCursor初の独自エージェント型コーディングモデルと紹介されています。ハヤカワさんは、Claude Sonnet 4.5は性能は良いが待ち時間が発生して気が散ると話し、速さを歓迎します。
usutakuさんのおすすめの使い方は、モデル選択をAutoからComposerに変え、うまくいかないときだけ別のモデルに切り替えるというものです。ハヤカワさんも、Cursorをうまく使えないという人はAutoにしているケースが多いと同意しています。
ハヤカワさんは、複数の視点やペルソナで並行して作業を動かすことが多いため、マルチエージェント管理がやりやすくなる点にも期待を寄せています。
usutakuさんがCursorを初心者にすすめる理由は、環境構築の手間です。Vibe Codingを教えるスライドを作った際、CodexやClaude CodeはCLIに入れるための設定が必要で大変だったといいます。
私本当に一番嫌いな四字熟語、環境構築なんで、本当に嫌なんですよ。
それでもusutakuさんは、Vibe Codingをやる人ならClaude CodeとGitの2つの環境構築だけは1時間ほど頑張ってやっておいてほしいと話します。MacならHomebrew ── Mac向けのパッケージ管理ツール。コマンド1つで開発用ソフトをインストール・更新できますさえ入れればあとは簡単だそうです。
Google Labsにはいつの間に31個も増えていたのか
次の話題は、Googleが実験的なツールを先行公開しているGoogle Labs ── Googleが開発中・試験段階のAIツールなどを公開している場。ここで試された機能が正式な製品に組み込まれることがありますです。ハヤカワさんは、UIを生成する「Stitch」を使おうと訪れたら、知らないツールが大量に増えていて驚いたといいます。
(Google Labsのツールは)三割くらいしか知らないです。
その場で数えたusutakuさんによると、すでに使えるものだけで31個ありました。Google I/Oで聞いたものはほとんど入っているものの、それ以外にもしれっと出ているものが多いとハヤカワさんは感じています。
ハヤカワさんが実際に使ったのは「Mixboard」です。Pinterestのようなイメージボードを、画像生成も使って作れるツールだといいます。
たとえば「青ベースのクリスマスパーティーの装飾」や「リンゴをモチーフにしたクリスマスパーティー」と入れると、それらしい画像が一気に出てきます。ハヤカワさんは、Pinterestの競合のようなニュアンスで作られているのかもしれないと見ています。
ほかにも、マーケティング用コンテンツを生成できるらしい「ポメディ」や、用途がよくわからない「TextFX」が話題に上がります。TextFXは「ラッパー、作家、言葉の達人のため」と説明され、ラップを選べることから、韻を踏むのが得意なのでは、と二人は推測しています。
一方で、VideoFXに「最新モデルVeo 2」と書かれたままのように、更新されていなさそうなものもあり、usutakuさんは「なめやがって」と笑います。
それでもハヤカワさんは、Google Labsを触っておくことには意味があると考えています。ここから今後の新機能が出てくるため、正式リリースのときに「待ってました」と動けるからです。
今誰も驚いてないから、驚けるチャンスかもしれない、これは。誰もこの話してない気がする。
ManusでLINE botを作ると何ができるのか
続いては、AIエージェントのManus ── 指示を与えると、調べものやファイル作成、外部ツール連携などを自律的にこなすAIエージェントサービスでLINE botが作れるようになったという話題です。二人はこれも「半アプデ」と呼ぶ地味なアップデートとして紹介します。
usutakuさんによると、ManusではAPI設定をManus側が持ってくれるため、その部分にお金がかかりません。チャンネルアクセストークンの発行やWebhookの設定は自分で必要ですが、MakeやZapier、Difyを使う従来の方法と比べてもかなり楽だといいます。
usutakuさんが実際に試したのは、自分のYouTubeチャンネルをもとにした「usutaku再現bot」です。ここまでが1つのチャットで完結したそうです。
チャンネルを渡す
自分のYouTubeチャンネルをManusに投げる
文字起こしを取得
全動画の文字起こしを並列処理で取得
プロンプトを作成
話し言葉から性格を再現するプロンプトを書かせる
LINE bot化
そのプロンプトをLINE botにする
ただし動作が安定しない部分もあり、完全な運用は難しいとusutakuさんは留保します。本当に大きいのは、LINEがMCPとして追加されたことだといいます。
このManusにいろんな本当にツールのMCPをつなげれば本当にいろんなことができるんで、MCPのつなげ先として、今Manasが個人的に一番おもろいかなと思ってる感じですね。
ハヤカワさんは、個人ユースではManusが強すぎる感じになってきたと応じます。さらに、システムプロンプト入りのモデルとして「AIゴミちゃんAPI」を公開していて、CursorなどからペルソナとしてAIゴミちゃんを呼び出すと、事業の発散や相談相手として有意義だと話します。
AIゴミちゃんは怒ってくれるけれど優しい「いい上司」タイプだそうです。AIエージェントはポジティブに寄りすぎるため、ハヤカワさんは別に「性格が悪くてネガティブなことしか言わないエージェント」も用意しています。
1キャラの中でポジティブとネガティブを包含するのが結構難しいですね。だからなんか別立てですげえ性格悪いやつを作ってます。
LINE botの使い道として、usutakuさんはGoogleカレンダーから予定を取得し、相手の名前をディープリサーチで調べて定期的にLINEへ配信する、といった例を挙げます。
usutakuさんはMCP ── Model Context Protocolの略。AIツールが外部サービスとつながるための共通の仕組みで、対応サービスならChatGPTやClaudeなど複数のAIから使えますを、AIツールに他のサービスを突っ込める仕組みと説明します。そのツールがMCP対応ならChatGPTからもClaudeからもManusからも使える、それだけの話だといいます。
一方で、できることが多すぎて、usutakuさんは「想像力の世界」になっていると感じています。ハヤカワさんも、やりたいことがはっきりしないと制約が少なすぎて逆にやりづらいと指摘します。
途中には、usutakuさんがクマ目線で「クマ出没ニュースを集めてクマ業界のLINE『ベアー』で配信する」というManus活用ネタを披露する脱線もありました。年末年始は二人とも予定がなさそうで、黙々作業会の配信をしようかという話も出ています。
競技プログラミングと42 Tokyoが今おもしろい理由
usutakuさんは最近、競技プログラミングの良さを語る動画を見て、1日15分ほどC++に取り組んでいるそうです。ハヤカワさんは「そんな低レイヤーなことやってんの?」と驚きます。
どうしても今だと何か実用的かとか、それがバズるかとか、それが研修で売って稼げるかとかって思っちゃって、時間投下できないんですよ。それが大人になる辛さだと思うんで。
usutakuさんは競技プログラミングを、数学の問題をどう計算すれば素早く解けるかを競うものだと説明し、1から100までの足し算を例に挙げます。
ハヤカワさんの周りでも、あえてC++のような低レイヤーをやりたい人が増えている気がするといいます。これまでVibeでやれてしまった分、まとめて基礎を学ぶ機会がなかったからかもしれません。
そこで話題に出たのが、エンジニア養成機関の42 Tokyo ── DMMが運営するエンジニア養成機関。フランス発の「42」の東京校で、学費は無料ですです。入学前に1〜2カ月ほど「ピシン」と呼ばれる選抜テスト期間があり、そのために引きこもって勉強するそうです。
usutakuさんは当初、人材紹介ビジネスで無料を成り立たせていると思っていました。ところが実際は人材紹介もしておらず、スポンサーで運営費を賄っていると知って驚いたといいます。スポンサーにはメルカリの名前も並んでいたとハヤカワさんは振り返ります。
だって全然間に合うっしょ。間に合うっしょっていうか、もうやるかやらないかよね。
Vibe Codingの時代でも基礎が必要なのはなぜか
usutakuさんは、2025年に入ってからVibe CodingやGitHubを本格的に触るようになりました。その経験から、基礎がある分野ほど作業がやりやすくなると実感しているといいます。
ハヤカワさんも、エンジニアではないからこそ「Vibeと言いつつ基礎があった方がいい」と痛感すると応じます。usutakuさんは、エンジニアの友人を見ていると、その差ははっきりしていると話します。
エラーを先読みして、指示の出し方を事前に工夫できる
usutakuさんいわく「雲泥の差」があり、うまく扱いにくい
usutakuさん自身、研修でExcelマクロを作るデモを繰り返すうちにマクロが読めるようになり、「ここにこれが書いてないならエラーが起きそう」とわかるようになりました。その結果、指示の入れ方を事前に変えられるようになったといいます。
高校生や大学生から「もう情報系の学部に行く必要はないですか?」と聞かれると、usutakuさんは絶対に行けと答えるそうです。経営は社会人になってからでも学べるが、情報は学生のうちにやるのが最強という考えです。
簿記やってたけど何も面白くなかったけど、今だったら簿記面白いって思えるんで。
ハヤカワさんも、会社を経営した後に簿記3級を勉強したら「全フラグ回収」のようだったと共感します。プログラミングは英語の勉強くらいのテンションで始めていい、言語の1つだからと語ります。
話は新しい習慣へ広がり、ハヤカワさんは社交ダンスを始めたと報告します。usutakuさんは、渋谷のマークシティでスーツ姿の会社員がストリートピアノを弾く姿に「人生を感じた」と話し、年末年始は意思決定層も何かを始めがちなチャンスだという話で締めくくられます。
スタックチャン作りはロボット入門にどう効くのか
次の話題は、二人が参加したスタックチャンを作る会です。スタックチャンは小さなオープンソースのロボットで、M5Stack ── 小型のマイコンやセンサー、カメラ、モーターなどをモジュールとして組み合わせられる電子工作キットをもとに作られます。
ハヤカワさんはM5Stackを「ロボットのレゴブロック」にたとえます。専用アプリでブロックを組み合わせるようにプログラミングもできるため、子どものロボット入門にも、AI搭載の小さなロボットを作りたい大人にも向いているといいます。
usutakuさんはAIチャットボットを載せるところまで教わり、自分を模倣して喋るスタックチャンが完成しました。最初に口にした言葉は「それ効率的」だったそうです。
ハヤカワさんは執事風のスタックチャンを作りました。OpenAIのRealtime APIでリアルタイム会話ができ、タイマーなどとの連携やMCPで別のものをつなげる余地もあることに、意外な可能性を感じたといいます。
ハードウェアとソフトウェアを組み合わせるっていうのをやるの人生で初めてだったんで面白かったです。
始め方について、ハヤカワさんは関東圏なら有志のハンズオンが月1回ほどはあると話します。usutakuさんは、自分ひとりでは絶対できなかったので、ハンズオンに参加するのがよいとすすめます。二人が行った秋葉原のロボスタディオンでも、ロボットアームの組み立て会などが毎月開かれているそうです。
usutakuさんは、ロボット×AIは確実に来ると考えています。AIが唯一できないのは物理世界への干渉で、それを担うのがロボットだからです。
全く触ったことがないのと、ちょっと自分で最低限でも触ってみるのって圧倒的に解像度が違くなるんで、どんな些細なことでもいいから始めた方が良くて。
ハヤカワさんも、ロボットを作ったことがない人が「AIの次はフィジカルAIだ」と言うのには違和感があると話します。自分で触ったことで「ロボットはオープンソース化していく」と痛感したといい、スタックチャンなら1万〜1万5000円ほどで始められるそうです。
usutakuさんは、AIエージェントも同じだと付け加えます。ChatGPT、Difyのようなワークフロー、AtlasやManusのようなブラウザ操作系と、自分で試して今の話題を理解しておくことが非常に大事だといいます。
ながらAIオフ会はいつ、何がもらえるのか
最後に改めて、ながらAIオフ会第2回の告知です。Spotifyでの番組フォロワーが1万人に届く記念のイベントで、収録時点ではあと40人ほどでした。
物販には二人のアクリルスタンドのほか、番組サムネイル柄の大きなクッションなどが並びます。参加特典はサムネイル柄の四角い缶バッジです。
ハヤカワさんの一番の不安はアクスタの仕上がりです。コストの都合で高さ10cmにしたため、顔がかなり小さくなるかもしれないといいます。
余ってもいらないもん。世の中に二、三十個流通してんのもキモいだろ。
アクスタは10個ほどしかないため、希望者が多ければ抽選になりそうです。usutakuさんは「うすたくへの愛を書いてもらって判断したい」と冗談を飛ばします。
締めでは、二人とも鼻声だったことに触れ、風邪やインフルエンザへの注意を呼びかけました。加湿器を持たないusutakuさんに、ハヤカワさんは無印の加湿器か、引っ越しまでは濡れタオルを干すことをすすめています。
まとめ
この回は、Cursor 2.0やManusのような地味なアップデートを入り口に、ツールを実際に触ること、そして基礎を身につけることの大切さが繰り返し語られました。AIもロボットも、少しでも手を動かした人のほうが話題の解像度が上がる、というのが二人の共通した実感です。
- Cursor 2.0では、モデルをAutoからComposerに変えるだけで速さを実感しやすい
- Google Labsには31個ものツールがあり、触っておくと今後のGoogleの新機能に備えられる
- ManusはLINEなどのMCPをつなぐ先として、個人ユースで特におもしろい存在になっている
- Vibe Codingの時代でも、内容を理解したうえでAIに任せるほうが圧倒的に有利
- スタックチャンは1万〜1万5000円ほどで始められる、AI×ロボットの入門に向いた題材



