📝 エピソード概要
本エピソードでは、UWC ISAKジャパン代表理事の小林りん氏が、学校設立時に直面した許認可や財源確保における「ハード・シングス」の裏側を語ります。特に、九月入学や外国人教員免許の課題を官僚や自治体との協力で乗り越えた経緯、そして奨学金原資としてのふるさと納税依存からの脱却戦略について詳細に解説。最後に、アジアの勃興と日本文化への注目を踏まえ、教育を通じた日亜交流促進という次なる挑戦への熱い思いを明らかにしています。
🎯 主要なトピック
- 九月入学と特別免許の実現: 四月入学が標準の日本の高等学校において、単位制高校という解釈を活用し九月入学を可能にしました。また、長野県と協働し、外国人教員が特別免許を十人単位で取得する全国的に異例の事例を作り出しました。
- 私学初のふるさと納税活用: 奨学金の原資を確保するため、軽井沢町と連携し、私立学校としては全国で初めてふるさと納税のメニューに組み込まれることを実現。現在、奨学金の約6割をまかなう主要な財源となっています。
- 万が一のリスクへの計画的な備え: ふるさと納税の上限規制という突然の制度変更に対し、5年前からエンダーメントファンド(基金)の設立や学校拡張による規模の経済導入を進めており、経営的な安定化を図る打ち手を講じていました。
- アジア圏との文化・教育交流への関心: アジア各国を訪れ、その圧倒的な成長スピードと、日本に保存されてきた伝統的なアジア的価値観への再評価が高まっていることを痛感。このトレンドを捉えた新たな教育プロジェクトの構想を始めました。
- 分断を超える一対一の人間関係の重要性: 国際的な分断が深まる時代だからこそ、教育を通じて多様な国の人々が一対一で交流し、友情を育むことが、ヘイトや誤報に基づく想像力の欠如を防ぐ鍵となると強調しました。
💡 キーポイント
- 日本の公教育の仕組みはクオリティが高いが、小林氏は「みんな仲間」として規制当局や自治体と協力し、岩盤規制と言われる壁を「解釈の工夫」で打開しました。
- 困難な状況に直面しても、敵対するのではなく、利害関係者全員を巻き込み「この地域、この国に良いことが起こるかも」と思わせることが協力体制構築の要でした。
- 小林氏の座右の銘は、哲学者アランの言葉「悲観は気分に属するけれども、楽観は意志である」であり、困難な局面でのリーダーの姿勢を象徴しています。
- ISAKの運営を、将来的に一期生や二期生といった卒業生世代に託し、小林氏は次なる「日本とアジアを繋ぐ教育」という新プロジェクトに注力していく意向です。
