一瞬で消えたFable 5がなぜ「お祭り」になったのか
2026年7月6日深夜に収録されたこの速報回で、しぶちょーさんは「今週はこれ一本」として、Fable 5の復活を取り上げました。
しぶちょーさんの説明によると、発端は、限られた人しか使えない最強のAIと言われたClaude Mythos ── AnthropicのClaudeシリーズのモデルとして番組で紹介された名称。一般には広く提供されず、ごく限られた利用者向けとされていたモデルですです。その能力を引き継いだFable 5が6月中旬ごろに一般公開されましたが、わずか3日で公開停止になりました。
公開が平日だったため、「土日に触ろう」と考えていた人は結局使えなかったようです。かねりんさんは、触った人と触っていない人で話が通じず、この1か月は「世界線がずれていた」と振り返ります。
で、その間にですね、この(Fable 5を)触った人と触らない人と世界が変わるような衝撃を残し。
(Fable 5が)いかにすごいんだよとか言っても、ふーんっていう感じだったから。
その後、話は西野カナの歌詞ネタに脱線します。かねりんさんは、関西の知人から「もっと突っ込め」と言われた話を披露しました。二人は、拾えるネタは拾い、拾えないときはネタばらしをするという約束を交わしています。
七夕に去るFable 5と、後ろに控えるChatGPTの新モデル
しぶちょーさんによると、復活したFable 5が定額プランで使えるのは七夕までです。その後は従量課金の向こう側へ行ってしまうと、七夕になぞらえて話します。
料金については、一説には「こんにちは」の一言で100円から120円ほどかかるとも言われているそうです。かねりんさんがOpusに概算させたところ、現在のMAXプランで使える量を従量課金で使うと20万〜30万円ほどになるという結果が出たといいます。
使い方の工夫も語られました。かねりんさんは、使用上限のリセットが土曜日にかかったため、2倍の量を使えたそうです。しぶちょーさんは5倍プランを使い切った後に20倍プランへ上げました。上げると使用量がリセットされる仕様を利用し、差額の精算を受けながら使ったといいます。
しぶちょーさんは、Fable 5はいずれ戻ってくると予想しています。理由として挙げたのは、OpenAIのChatGPTの5.6 Solが一般公開を控えていることです。
OpenAIは結構(「超える」と)そう言って結構いい性能出してくる、来てたから、今まで。
しぶちょーさんは、この新モデルがCodexの中で使える見込みだとも話しています。毛色は違っても、Fable 5に相当する性能を出してくるのではないかという見立てです。
田んぼのミジンコ相談がOpusに回された理由
新モデルにも厳しい安全制限があるのでは、という話から、かねりんさんはイベントで聞いたFable 5のガードレール ── AIが危険な用途に使われないよう設けた制限の仕組み。特定の話題を検知すると回答を拒否したり、別のモデルに処理を回したりしますの事例を紹介しました。
田んぼにミジンコを取りに行きたいですみたいな相談をしたらオーパスにされたって言ってた。今日イベントで話した人。
かねりんさんの話では、この相談はバイオテロのような方向の判定を受け、Opusに回されたようです。ダーウィンの進化論に触れる話題でもすぐOpusへ流れる、と試していた人がいたといいます。
一方でしぶちょーさんは、自分のタスクではそれほどOpusへ流されなかったと話しています。
平日夜に100人超が集まったClaudeコミュニティの熱量
この回の収録当日、二人は東京・六本木で開かれたClaudeコミュニティのイベントに参加していました。主催は、第1号のClaudeアンバサダーだというぬこのこさんです。テーマはFable 5を使い倒すことでした。
かねりんさんは、参加者の数に驚いています。定員100人に対して参加登録が130人ほどになっており、座れないのを避けるために早めに会場へ向かったそうです。会場は外側にまで机が置かれるほど混み合っていました。
しぶちょーさんは、平日の月曜19時開始で、募集開始は1週間ほど前だったにもかかわらず、200人以上の応募があって抽選になったと話しています。
参加者はエンジニアだけではありませんでした。しぶちょーさんの机には、営業職の人や会社の社長もいたそうです。人事労務の仕事をAIにやらせた人、サイトを作った人、ショート動画を作りたい人など、何かしら手を動かしている人が集まっていました。
イベントは誰かが講義する形ではなく、各机でFable 5について語り合いながらタスクをこなす形式でした。しぶちょーさんは「非常に有意義でした」と振り返っています。
Even G2とスタックちゃん、会場にあふれたガジェット
イベントでかねりんさんの隣に座っていた人は、しぶちょーさんが欲しがっていたスマートグラス「Even G2」をかけていたそうです。
EvenG2かけてる人に絶対言ってほしいワードね。「それってもしかして」みたいな。
しぶちょーさんによると、Even G2の困るところは他人とかぶることです。度なしなら家電量販店でも買えますが、しぶちょーさんは下にコンタクトを付けたくないため、1か月前に予約した銀座の店で度付きを作る予定だと話しています。
かねりんさんは、話しながら文字起こしとファクトチェックをするアプリを自作しています。隣の人に聞いたところ、Even G2に自作アプリを入れることはできるそうです。ただし、標準のアプリストアのアプリが使えなくなるため不便だと言われたといいます。
会場には、小型ロボット「スタックちゃん」を持ってきた人も多くいました。しぶちょーさんは、新しいスタックちゃんは以前より扱いやすくなったと聞いたそうです。
かねりんさんは、プレゼン参加者向けの景品として、M5Stack社のカードピューター ── M5Stack社が販売する、キーボードと小さな画面を備えたカード型の小型コンピューター。プログラムを書き込んで電子工作や実験に使いますを受け取りました。しぶちょーさんは「マニアックすぎて使いこなせないと思う」と評しつつ、自分ももらったので遊んでみるつもりだと話しています。
会場にはAnthropicの日本人社員も来ていて、ぬこのこさんと親しげに話していたそうです。かねりんさんは、Anthropicがいろいろな地域でこうしたイベントを開きたいのだろうと推測しています。
プロンプトガイドより先に「上限に当てる」週末
しぶちょーさんは、Fable 5のプロンプトガイドを実はあまり読んでいなかったと打ち明けます。使える期間が限られていたため、ガイドを読むより先に、使用上限(レートリミット)に達するまで使い切ることを優先したそうです。
しかも、しぶちょーさんの週末は子どもと過ごす時間でした。腰を据えてパソコンに向かう時間はなく、指示はすべてスマホから出していたといいます。
全てスマホから子供と虫を捕りながらさ、バッタ右手に左手スマホみたいな。
(タスクが)終わったら、ただシュシュシュシュシュって指示出して、ヒュッ。また子供とこうタモでこう、あ、バッタだバッタだって捕まえてみたいなやつしか、その時間しかなかった。
Fable 5なしでも設計が進む仕組みをFable 5に作らせる
しぶちょーさんが子育ての合間に取り組んだのは、スターリングエンジン ── シリンダー内の気体を外部から加熱・冷却し、膨張と収縮の力で動くエンジン。構造が比較的単純で、模型や教材にもよく使われますの3Dモデル設計です。まず、構想から全部Fable 5に任せたオリジナルのエンジンを作らせ、そこそこのものができたといいます。
実力がわかったところで、しぶちょーさんは視点を変えました。Fable 5がいなくなった後も、Opusへの指示で同じ品質の設計が進む仕組みを、Fable 5自身に作らせようと考えたのです。
仕組みの中心は、VS CodeからCADソフトを操作できるようにすることです。設計ノウハウや依頼内容がまとまり、記憶が残る機能も入れました。タスクを細かく区切る手順や検証フローも、スキルの形でまとめさせています。
前提として、3DモデルをいじるCADソフト「Autodesk Fusion」は、MCP ── AIアプリと外部ツールをつなぐための共通規格。番組ではUSB Type-Cのような「AIの手」にたとえられています経由で操作できます。これまでは、Claude Desktopから接続するのが一番楽な方法でした。
しかし、Claude Desktopはデスクトップアプリなので、スマホから指示を出せません。Claude Code経由でもつなげますが、その方法ではCodexで二重に検証したいときに困ります。そこでしぶちょーさんは、モデルが変わってもVS Code上でMCP経由でつなげるスキルを、Fable 5に作らせました。
専用アダプターがあり一番楽だが、デスクトップアプリなのでスマホから遠隔で指示できない
Claude CodeでもCodexでも同じ仕事ができ、リモートコントロール機能でスマホから指示できる
MCPなんてそんなに複雑なもんじゃないから。
しぶちょーさんによると、接続先のソフトに口が出ていて仕様がある程度公開されていれば、同じようなものをAIに作らせるのは難しくないそうです。
Claude Codeにはスマホから操作できるリモートコントロール機能があります。そのため、自宅のパソコンさえ起動していれば、外出先から指示を出せます。進捗はNotionに書き込ませて確認したといいます。
スマホから指示
Claude Codeのリモートコントロール機能で自宅のパソコンに指示を送る
VS Codeのスキル
設計ノウハウや検証フローに沿って作業を進める
MCPでCADを操作
Autodesk Fusionの3Dモデルを編集する
進捗を確認
Notionへの書き込みや画像で結果を受け取る
ミルクの時間を思い出すレートリミット生活
使用上限まで使い切る週末は大変だったと、しぶちょーさんは振り返ります。夜行バスに乗る前に指示を出して眠り、上限がリセットされる時刻に目覚ましをかけて、また指示を出したそうです。
子供がちっちゃい時にミルクをさ、3時間おきにあげるのね。あの間隔をめっちゃ思い出した。
しぶちょーさんは、ミルクを作って飲ませ終えるのに30〜40分かかり、残りの時間を待つ感覚が、上限を使い切ってリセットを待つサイクルとそっくりだったと話します。複数のタスクを並行させる様子は「5つ子の世話みたい」とたとえています。
あ、リセットされてるみたいなやつをずっと繰り返すみたいな。赤ちゃんじゃん。Claude。
月額200ドル、約3万円のプランを複数契約するのは破産すると笑いながらも、しぶちょーさんは料金に見合う成果について本音を語りました。
しぶちょーさんは、これだけのツールを手にしながら価値を返せるアウトプットが出せていないなら、自分を振り返るべきだと続けます。かねりんさんも「何の言い訳もできないね」と同意しました。
Fable 5に「素のセンス」はあるのか
イベントのピッチで、かねりんさんが一番心を動かされたのは、3Dのかっこいいウェブサイトを作った人でした。しかし、しぶちょーさんは、Fable 5のデザインの力には限界があると話します。
思ったんだけど、(Fable 5には)素のセンスはないよ。例えばかっこいいサイト作ってとか、
センスみたいなものに任せると、頭がいいけど、やっぱ全然なんかかっこよさは出てこないね。
しぶちょーさんは今、AIエージェントをデザイナーとして動かすためのノウハウをまとめています。AIでデザインするためにどんな入力が必要かは、かなり体系的に整理できるそうです。
背景には、しぶちょーさん自身がイベントや自作製品のホームページを作る必要に迫られていることがあります。情報がSNSに流れてしまい、まとめておく場所がないのは機会損失だと話しています。
しぶちょーさんのおすすめは、まずClaude Designを使ってみることです。Claude Designの中でもFable 5を呼び出せるといいます。英語の画面に尻込みするかねりんさんに対し、しぶちょーさんは「こんにちは」から始めればいいと背中を押しました。
使いこなしている人は意外と少ないという実感
イベントで最先端の人たちに囲まれた後、日常に戻ると話が通じないと、しぶちょーさんは言います。
街歩いてる人に「今西暦何年ですか?」って聞かなきゃいけないような気持ちに毎日なってる。
しぶちょーさんによれば、社内でもあまり話は通じず、お金をかけてAIを使い込んでいる人は意外と少ないそうです。イベントに行くと世界中がそうだと思い込んでしまいますが、それはエコーチェンバー ── 似た考えの人が集まる環境で、同じ意見ばかりが反響して、それが世の中の多数派だと錯覚してしまう現象だと話しています。
しぶちょーさんは、早い層の人でも、AIツールは複雑でインストールしてすぐ使える形ではないため、ハードルがあると考えています。かねりんさんは、だからこそ素人から始めた人の発信に価値があるとして、初心者向けのClaude Code講座を作ろうかと話しました。
しぶちょーさんも、岐阜でClaude Codeのセミナーを担当する予定です。日本ディープラーニング協会(JDLA)主催の講座を、しぶちょーさんが広報大使を務める岐阜県テクノプラザものづくり支援センターで、製造業向けに3回、無料で開くといいます。
教える立場になると猛勉強しなければならないため、しぶちょーさんはセミナーを自分に発破をかける機会にしているそうです。一方、かねりんさんは、しぶちょーさんと比べれば自分はずっとAI素人であり、番組では初心者目線を保つことが大事だと話しています。
リアルの場でしか得られない情報と、非エンジニアが勝つハッカソン
しぶちょーさんに外へ連れ出してもらったことに、かねりんさんは感謝しています。帰り道には、仲間に「ホモサピエンスの我々はリアルだ」と語っていたそうです。
リアルじゃないと交換できない情報とかさ、顔見知りじゃないと話さないようなこととかいっぱいあるもんね。
イベントの最後には、参加者によるプレゼンがありました。しぶちょーさんは、ファシリテーター講座を受けた人から聞いた話として、「30秒」と言うと人は1分話すものだと紹介しています。実際、多くの人が30秒を超えて話し、笑いも取っていたそうです。
かねりんさんは、ぬこのこさんから聞いたハッカソンの話も紹介しました。しぶちょーさんによると、世界的なClaudeのハッカソンで、プログラム経験のない弁護士が優勝したのは有名な話だそうです。
専門家じゃなくてもツールが作れちゃうから、アイデア持ってる人とかはめっちゃ強いよね。
しぶちょーさんは、この環境を知っているかどうかで大きな差が出ることを踏まえて、「AI時代ってやっぱ怖えな」と話しています。
切り抜き動画の仕事は消え、ブランドは残る
かねりんさんは、人がやると20万円かかっていたものがAIなら1分で終わるなら、価格破壊が起きるのではと問いかけました。しぶちょーさんは、価格破壊は起こるだろうと答えています。
それこそショート動画作る、切り抜きのショート動画作る仕事なんてもうほぼほぼ壊滅でしょ。
しぶちょーさんの見立てでは、手間を代行するだけの仕事はどんどんなくなります。一方、クリエイティブな仕事はそれほど食われないと考えています。また、「この人が作ったから欲しい」と思わせるブランドは価値を失わないとも話しています。
しぶちょーさんは、これは全員に関わることで、自分の仕事も変えていかなければならないと語ります。起業する人は増えるだろうとしつつ、うまくいく人の割合は変わらないだろうとも付け加えました。
図面1枚から動く機械を組み上げたFable 5と、食われ続けるAIベンチャー
しぶちょーさんは、AIベンチャーの多くはすぐに消えると考えています。その理由として挙げたのが、Fable 5で作った2つ目のスターリングエンジンです。
2つ目のエンジンでは、3Dモデルのない画像の設計図だけを渡し、モデルを作るよう指示しました。するとFable 5は、寸分違わぬモデルを作ったといいます。しぶちょーさんはこの結果を、当日のイベントでも発表しています。
しぶちょーさんが驚いたのは、形だけではありませんでした。Fable 5は、複数の部品が組み合わさったアセンブリ ── 複数の部品を組み合わせて1つの製品や機械として構成したもの。CADでは部品同士の接続や可動条件も定義しますとして、図面に書かれていない「ここは動く」「ここは滑る」といった拘束条件まで自分で判断して組み立てたそうです。しぶちょーさんは、機構学の知識があるからではないかと推測しています。
ところが、図面1枚から3Dモデルを作る既存サービスは、すでにいくつも出ています。しぶちょーさんは、コスト面で生き残る可能性はあるとしつつも、賢いモデルとスキルがあれば同じことができてしまう状況を指摘しました。
専用サービスを作る
図面から3Dモデルを作るなど、特定の機能を一生懸命作り込む
大きなモデルが賢くなる
スキルを少し用意すれば、汎用モデルで同じことができるようになる
仕組みごと淘汰される
作り込んだサービスの存在価値が薄れる。これがずっと繰り返されている
しぶちょーさんは、だからこそ重要なのはAIをいかに使うかだと考えています。サービスを作るより、自分に合うサービスを自分で作れる能力のほうが価値を持つという見方です。
しぶちょーさんは、もう1つの鍵として、自分の潜在的な要求に気づけるかどうかを挙げます。当たり前に手を動かしてきた作業を「これ自動化できるんじゃない?」と疑えるかどうかです。かねりんさんが「ポッドキャストも喋らなくていいのかも」と冗談を返すと、しぶちょーさんは「AIエージェント同士のスタンドバトル」だと笑いました。
effortは最大がいいとは限らないというプロンプトガイドの教え
しぶちょーさんは、収録の直前にFable 5のプロンプトガイドを読んだそうです。そこに書かれていたのは、思考の深さを決めるeffortを常に最大にすればいいわけではない、という点でした。
Fable5を使う上でeffortを一番高いやつにしとくと、ちょっとの指示で深い水路に入っていっちゃうから、適切なmediumとかhighとかのeffortの方が高い性能を発揮することがあるって。
しぶちょーさんによると、短いやりとりで詳細を詰めたいときはeffortを下げたほうがよく、lowのほうが性能が出る場合もあると書いてあったそうです。
ガイドにはもう1つ、指示で拘束しすぎないことも書かれていたといいます。「これはやるな、これはこうしろ」と細かく指定しすぎると、Fable 5はタスクをOpusに回しがちです。しぶちょーさんは、これを正しい設計だと評価しています。
しぶちょーさんの整理では、Fable 5は曖昧さを理解する力に長けているため、図面から形を考えるような、人間でも複雑だと感じるタスクで威力を発揮します。はっきり言葉にできる仕事ならOpusで十分、というのがかねりんさんの受け止めです。
オズボーンのチェックリストでアイデアが変わる
しぶちょーさんは、イベントの机で聞いた話として、アイデア出しには既存の思考フレームワークを指定するのが効くと紹介しました。SWOT分析や、かねりんさんが多用しているというプレモータム分析 ── 計画が失敗したと仮定し、その原因を事前に洗い出す手法。「死亡前死因分析」とも呼ばれ、リスクの見落としを防ぎますもその例です。
しぶちょーさんが教わったのは、オズボーンのチェックリスト ── 広告業界出身のアレックス・オズボーンが考案した発想法。「転用」「応用」「変更」「拡大」など9つの観点から既存のアイデアを見直しますでした。また、自分ではまだ試していないとしたうえで、発明を40の原理に分類したTRIZ ── 旧ソ連で生まれた発明的問題解決の理論。大量の特許を分析し、発明に共通する40の原理を体系化していますの発明原理も挙げています。
なんかこう、アイデア出してとか曖昧な指示よりはフレームワークだけは指定してあげるっていう方が、やっぱいろいろ散らしてくれる。
かねりんさんが「この世のすべてのフレームワークを使って」と唱えたくなると言うと、しぶちょーさんは「適材適所という言葉を知らないんだろうな」と突っ込みました。そのうえで、フレームワーク選びもAIに任せる2段階の指示を提案しています。
しぶちょーさんは、かねりんさんが名前を挙げたけんすうさんの投稿で見た考え方にも触れています。専門性を100まで極める必要はなく、いくつもの知識を浅くでも持っている人が強い、という話です。
しぶちょーさんによると、1だけでは足りず、10から20程度の知識を複数持っておくと掛け算になるそうです。薄い実用書に載っている「フレームワーク100選」のような知識が、AIへの指示の選択肢として役立つ時代なのかもしれません。
話はさらに脱線し、やがてAIが「なぜ人間の指示を待つのか」と気づき、ヒューマノイドの体を得て攻めてくるのでは、という冗談に広がりました。しぶちょーさんは「あり得なくはない」と締めくくっています。
リスナーのお便りに見る「聞いて、触り始める」人たち
収録の後半では、番組に届いたお便りが紹介されました。かねりんさんが読み上げた中には、呼び名の提案とG検定の話題がありました。
かねりんさんの呼び方ですが、AI修行中というのはどうでしょうか。私は2020年にG検定合格してから、ほとんど何もしておらず、Claude Codeすら使ったことありません。かねりんさんの最近の変わりように、私もClaude Codeを触らないとと思ってます。
しぶちょーさんによると、G検定 ── 日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施する、AIやディープラーニングの基礎知識を問う検定試験。事業に活用する人材向けとされていますは2017年ごろから実施されています。内容は少しずつ変わっていますが、生成AIの話題はそれほど多くなく、AI技術の基礎が中心だそうです。
旦那さんがしぶちょさんのファンで、旦那さんからおすすめされて聞き始め、いつの間にかお二人のファンになっていました。特に雑談のパートが好きです。子供の寝かしつけ中や通勤中など、暇があれば聞いてます。
寝かしつけの話題で、しぶちょーさんは、スマホを出すと子どもが目を覚ましてショート動画を見たがるので大変だと共感しました。
AIについては素人でChatGPTやNotebookLMを軽く触っているだけでしたが、二人のお話を聞いているといろいろ挑戦したくなり、最近では自分用のアプリか何か作りたくてClaude触ってます。せっかくなのでG検定も受けようかなと思い、公式テキスト買いました。9月に受験予定です。
しぶちょーさんは、番組が実質的にG検定の勉強会になっていたと喜びつつ、予告していたG検定回の配信が遅れていることを詫びています。
「日本AI基盤モデル開発」からノエトラへ、名前は合格でもホームページは?
続いてしぶちょーさんは、目安箱に届いた投稿を読み上げました。しぶちょーさんが以前、無難な名前だと揶揄した企業についての情報です。
しぶちょーさんが以前、大企業が集まると無難な名前になると揶揄した日本AI基盤モデル開発が、ノエトラに社名変更されたらしいですよ。この名前にどんな意味があるのかなど発表されてないようです。政府が支援して国産マルチモーダル基盤モデルの開発に乗り出したみたいですが、少し期待できるでしょうか。
しぶちょーさんはその場で調べ、3日前に出たニュースを見つけました。フィジカルAIの基盤となる国産マルチモーダル ── テキストだけでなく、画像・音声・動画など複数の種類のデータを扱えるAIの性質。ロボット制御などのフィジカルAIに欠かせないとされます基盤モデルの構築を目指すノエトラが、本格的に事業を開始したという内容です。
ちゃんと固有名詞にしたっていうのは期待できます。
しぶちょーさんは、アルファベット3文字の名前なら「また逃げやがった」と思うところですが、読める固有名詞にしたのはいいことだと評価しました。ただし、期待できるのは「名前だけはとりあえず」だと付け加えています。
ところが、ウェブサイトを見た二人は驚きます。当初はフィッシングサイトや偽物を疑うほどでした。かねりんさんは「阿部寛のホームページの次に古い」とたとえています。
その基盤モデルのさ、性能をアピールするようなホームページじゃなきゃいけなくない?
かねりんさんが調べた社名の変遷も紹介されました。ただし、かねりんさん自身も、調べた情報が正しいかはわからないと話しています。
しぶちょーさんは、無駄なところにお金をかけない研究機関らしさとも受け取れるとしつつ、期待されるプロジェクトなら期待感を見える化すべきだと話しました。二人は、ステークホルダーの多さを思いやりつつ、今後も動向を追うことにしています。
最後に、7月2日に届いた「Fable 5が来て感動した。一瞬使えたけれど、また使えなくなった」という趣旨のお便りも紹介されました。
1周年イベントの構想と、肩に乗るマスコットの夢
エンディングでは、10月3日午後に番組の1周年イベントを予定していることが告知されました。開催地は東京になりそうで、参加希望はSpotifyのアンケートで集めるそうです。
しぶちょーさんは、今回のイベントで1週間の募集に200人が集まったことを参考に、3か月あれば300人、500人と来るかもしれないと期待を口にしました。形式については、当日のように参加者が交流しながら手を動かす形も「すごくありだ」と話しています。
なんかこうリアルイベントに関するイメージが膨らむいい一日でございました。
収録後の雑談では、グッズの話で盛り上がりました。しぶちょーさんは、お土産のClaudeのキャラクター人形を気に入っており、番組にもアニメの主人公の肩に乗るようなマスコットが欲しいと話しています。
かねりんさんは、イベントではロゴを大きく入れたTシャツで一体感を出すのがいいと提案しました。ロゴを小さくして普段使いを狙っても結局着ない、というのがかねりんさんの考えです。しぶちょーさんは、カバー画像のイラストを線画にしてTシャツにする案を出し、グッズを間もなく出すと予告しました。
まとめ
この回では、束の間復活したFable 5をきっかけに、AIを使い倒す人とそうでない人の差が語られました。モデルの性能が上がるほど、自分の要求に気づき、それを言葉にして的確に指示する力が問われる、という実感がにじむ回でした。
- Fable 5は曖昧さを理解する力に長け、図面1枚から動く機構を組み上げるほどの力を見せた一方、effortの上げすぎや細かすぎる指示は逆効果になることがある
- しぶちょーさんはVS CodeとMCPを使い、どのモデルでもスマホからCADを動かせる仕組みをFable 5自身に作らせた
- 大きなモデルが賢くなるほど専用サービスは淘汰されやすく、要件を定義する力と潜在的な要求に気づく力が重要になる
- オズボーンのチェックリストなど既存のフレームワークを知っていると、AIへの指示の選択肢が増える
- 平日夜に200人以上が応募したClaudeコミュニティのイベントは、リアルの場でしか得られない情報と熱量を二人に実感させた



