キングコングの西野亮廣さんが、最新作『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』の公開に合わせ、全国を奔走する中で見えた「巨大資本との戦い方」を語りました。ディズニーやハリウッドといった世界的な巨人と肩を並べて戦うために、あえて選んだのは「効率」とは真逆の戦略でした。
泥臭く一人ひとりと向き合うことの真意と、現代のマーケティングに対する鋭い考察をまとめます。
北海道での「どぶ板営業」と熱狂の兆し
西野亮廣さんは現在、2026年春公開の最新作『映画 えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜』西野亮廣が製作総指揮・脚本を務めるアニメーション映画の第2弾。前作は興行収入27億円を超える大ヒットを記録した。を届けるため、全国各地を飛び回っています。特に力を入れているのが、購入者のもとへ直接チケットを届ける「玄関プペル」という活動です。
先日訪れた北海道では、小樽北海道中央部に位置する港湾都市。歴史的な建造物や運河で知られる観光地。の団体が150名の子供たちを無料招待する貸切上映映画館のスクリーンを特定のグループで独占して上映すること。を企画するなど、草の根の支援が広がっているといいます。
昨日だけで北海道を9件回らせていただきました。車に乗っていた時間はなんと7時間。旅芸人をやらせてもらっています(笑)。
西野さんは、ラーメン店の店主や新社会人、児童養護施設保護者のない児童や、虐待などの理由で家庭での養育が困難な児童を養育する施設。の子供たちと直接言葉を交わす中で、確実に「次も見に行くね」という熱い約束を取り付けています。このどぶ板営業選挙などで一軒一軒の家を回るような、地道で泥臭い営業スタイルの俗称。こそが、巨大な壁を崩す唯一の手段だと強調しました。
ムビチケをまとめて購入
→ 応援の意思表示
直接の対話と握手
→ 圧倒的な「偏愛」の形成
アキ社長の予言と西野氏の確信
番組内で西野さんは、Voicy日本発の音声プラットフォーム。著名人や専門家がパーソナリティとして発信を行っている。パーソナリティのアキ社長ビジネスや投資に関する発信を行うインフルエンサー・経営者。による分析に言及しました。アキ社長が放送で語った「プペルの今後の展開」についての予想が、西野さん自身の考えている戦略と「全く同じだった」と明かしました。
具体的な内容はアキ社長の放送を聴いてほしいと前置きしつつ、その予想があるからこそ、今のハードな全国巡業を戦い抜けていると語ります。未来の勝利への確信が、今の泥臭い行動を支えるレバレッジ小さな力で大きなものを動かす「テコの原理」。ビジネスでは少ない資源で大きな成果を出すことを指す。になっているようです。
インフルエンサーより「握手」が勝つ理由
「インフルエンサーに紹介してもらった方が効率が良いのでは?」という世間一般のアドバイスここではSNSなどを通じて送られてくる、西野氏の戦略に対する外部からの指摘。に対し、西野さんは真っ向から反論します。現在の市場で最も価値があるのは、バズ短期間に爆発的に話題が広まること。一過性で終わりやすい側面もある。ではなく「偏愛」「癒着」「贔屓」といった、理屈を超えた強固な繋がりだといいます。
バズに頼らない集客こそが重要。大切なのは「バズってないけどお客さんが入り続けているよね」という状態を作ることです。
バズによる集客は、常に次のバズを生み出し続けなければならない過酷な競争にさらされます。一方で、一人ひとりと握手をして築いた関係性は、流行に左右されない持続可能な資産ビジネスにおいて、将来的に利益を生む源泉となるもの。ここではファンとの強固な絆を指す。となります。
「一過性の爆発力があるが、競合との比較にさらされやすい」
→ 競争が終わりない
「時間はかかるが、比較されない強固なファンを生む」
→ 長期的な安定
ディズニー・ハリウッド勢との真っ向勝負
現在の映画興行ランキングでは、ディズニー世界最大のエンターテインメント企業。圧倒的なブランド力と資金力を誇る。やハリウッドアメリカの映画産業。巨額の製作費を投じた大作映画を世界中に供給している。の作品、さらには週刊少年ジャンプ集英社が発行する人気漫画雑誌。『ゴールデンカムイ』などの強力なIPを擁する。原作のメガヒット作が上位を占めています。その中で『えんとつ町のプペル』は4位や5位あたりを維持し、客足が全く落ちないという異例の粘りを見せています。
巨額の広告費を投じるメジャータイトル映画業界における主要な、あるいは大規模な作品のこと。に対し、西野さんたちが選んだ唯一の武器が「握手」でした。ベンチャーここでは、既存の大手制作会社に対抗する、西野氏率いる少数精鋭のチームを指す。がお客様一人ひとりと向き合う手間を惜しんだら、未来はないと断言します。
SNSで届くマーケティングのアドバイスは、正直どれも7〜8年古いです。僕らは、この握手が最終的に勝つと信じて戦っています。
西野さんは、自身の単独トークショー形式の舞台挨拶通常は出演者が並んで感想を述べる場だが、西野氏は一人で30分間漫談を行う独自のスタイル。も並行して進めています。宮城、埼玉、東京、そして地元の関西へと続くこの「漫談ツアー」でも、一人ひとりとの接点を増やし続けていく覚悟です。
というわけで
西野亮廣さんは、巨大なディズニーやハリウッドを相手にしても、戦いの基本は「一人ひとりのお客様と向き合うこと」にあると語りました。インフルエンサーによる拡散や、一過性のバズといった「古くなったマーケティング手法」に頼らず、徹底的に足を動かすその姿は、多くのビジネスマンにとっても大きな示唆を与えてくれます。
この「握手戦略」が、映画業界の勢力図をどう塗り替えていくのか。地道な活動が生み出す結果に、注目が集まっています。
- 「玄関プペル」など、一人ひとりと直接握手する泥臭い営業を重視
- インフルエンサーやバズに頼る手法は、現代では競争が激しく持続性が低い
- 「偏愛」「癒着」「贔屓」を絡めた集客こそが、長期的な勝利の鍵
- ディズニー等の大作が並ぶ中で、客足が落ちないプペルの強さは地道な対話の賜物
- 効率化を求めるアドバイスは「古い」。ベンチャーこそ手間を惜しむべきではない
