全力起業家様という今日のテーマ
今回の放送は、西野さんから日本の起業家・経営者へ向けた公開のお手紙のような内容です。
冒頭では「説教めいたものではなく、今思っていることを正直に伝えたい」と前置きされています。
全国の講演会や映画『えんとつ町のプペル~約束の時計台~』の上映情報、東京国際フォーラムでの応援上映会などのお知らせを挟みつつ、本題に入ります。
ちょっと、うるせえなって思うかもしれないですけど、なんかファンの、一ファンの戯言だと思って聞いていただきたいなと思います。
SNSで目につく喧嘩と年商マウント
西野さんはまず、現在のSNSの空気に対して感じている寂しさを語ります。
Xを開くと日本の経営者は四六時中喧嘩しており、それ以外で耳に入るのは「俺は年商これぐらいだ」というマウントの声ばかりだといいます。
Xを開くとですね、SNSを開くと、今もう日本の経営者はですね、四六時中喧嘩してると。
革新的なサービスや大きな挑戦の話題も本当はあるはずなのに、それらが小競り合いの中に埋もれてしまっている。
「ちょっと寂しいな」と感じていることが、この日の話の出発点になっています。
かつて西野さんを襲った村八分の時代
なぜ起業家が西野さんにとって特別な存在なのか。その前提として、過去のバッシング時代が振り返られます。
テレビのひな壇以外の生き方を模索していた頃、芸人やメディアから相当な村八分集団から仲間外れにされること。元は江戸時代の村社会で、葬式と火事以外の付き合いを絶つ制裁から来ている表現やバッシングに遭ったと話します。
当時テレビでは「嫌いなタレントを言う企画」が横行し、西野さんの名前を挙げるのが「安牌」だったといいます。
「誰が嫌い?」つったら、「西野」って言ったら絶対ウケるし、「西野嫌い」って言っても誰からも攻撃されないし、みたいな。
そんな空気が日本中にはびこっていた、と西野さんは振り返ります。特定の番組ではなく全番組に共通してあった現象だといいます。
人を殴るのもいじめもダメだが、西野に石を投げるのはいいだろう──そんな空気が当たり前にあったと話します。
最近の鈴木紗理奈さんとあのちゃんの欠席裁判めいた騒動を引き合いに出しつつ、「あれが毎日あった」と当時の異常さを語ります。鈴木紗理奈さん自身がかつて出演していた番組でも、同じような空気はあったのではないかとも振り返ります。
紗理奈さん、「『めちゃイケ』とか『見習いや』」とか言ってたけど、別にめちゃイケでもやってたけどなと思うんです。
BASE、クラウドファンディング、オンラインサロン 全部叩かれた
新しい挑戦も、ことごとく叩かれた時代だったと続きます。
初めてBASE誰でも簡単にネットショップを開設できるECサービスを始めれば「タレントがオンラインショップなんて始めやがった。銭ゲバだ」と叩かれ、クラウドファンディングをすればネット乞食、オンラインサロンを始めれば「宗教に手を出した」と言われたと話します。
ふらっと入った蕎麦屋の店主にまで「最近なんでそんな怪しい道に進んじゃったんですか」と聞かれ、周囲の客にも笑われるような日常だったといいます。
「西野さん、最近なんでそんな怪しい道に進んじゃったんですか?」とか言われて。で、それを聞いている周りのお客さんもですね、それ聞いて「キャキャキャキャキャ」みたいな。
今でこそECサイト、クラウドファンディングインターネット経由で不特定多数から資金を集める仕組み、オンラインサロンは当たり前の選択肢ですが、当時は国民の多くがメディアの空気に染まり、まともな会話自体が成立しなかったと話します。
「西野のこと嫌いやねん」みたいなこと言う人がいて。「え、西野に何されたの?」って聞いたら、「そういえば別に西野に何もされてないし。え、じゃあ西野の何が嫌いなの?」「いや、別になんか嫌い」みたいな。
スタッフの山口トンポさんが、先輩から「お前泥船に乗ったな」とからかわれて悔しがっていたエピソードも紹介されます。
仲間にまで辛い思いをさせてしまった、と当時を振り返ります。
「西野は間違っていない」と最初に言ってくれた人たち
そんな状況で初めて「西野亮廣は間違っていない」と声を上げてくれたのが、芸人でも業界人でもなく、起業家たちだったと語られます。
書籍『革命のファンファーレ』刊行時には、幻冬舎の見城徹さん、秋元康さん、堀江貴文さん、サイバーエージェントの藤田晋さん、小山薫堂さん、SHOWROOMの前田裕二さんらが連名でコメントを寄せてくれたと話します。
彼らのコメントを要約すると「西野亮廣はおかしなことを何一つしていない。すべて現代の正攻法だ」というものだったと振り返ります。
全て現代の戦い方の種明かしをしてくれている。
右も左も敵ばかりで、家の玄関を出れば石を投げられていた時代に、その言葉に本当に救われたと語ります。
帯コメントの面々だけでなく、FR2の石川龍さん、DMMの亀山さんなど、他にも多くの起業家が応援してくれたといいます。
起業家は恩人であり、行く先を照らす北極星
西野さんの人生の「第二ラウンド」は、彼ら起業家と共にあり、共に夢を見て世界を目指してきたと語られます。
起業家という生き物は、西野さんにとって恩人であり、羅針盤であり、行く先を照らしてくれる北極星だと表現されます。
恩人
孤立していた時期に西野さんを肯定した存在
羅針盤
新しい戦い方の方向を示してくれる存在
北極星
これから目指す世界の在り処を照らす存在
だからこそ、SNSで四六時中喧嘩している起業家の姿を見ると寂しくなってしまうのだといいます。
年商うん十億とかうん百億とかで年商マウントを取ってる起業家さんたちを見ると、なんか寂しくなっちゃう。
「自分が追いかけた背中はそんなに小さくなかった」と、ファンとしての思いを率直に語ります。
通販の虎・令和の虎をめぐる本音
ここから西野さんは、より具体的なエピソードに踏み込みます。
以前、自身のチームが「通販の虎」に出演し、関係者に迷惑をかけてしまったお詫びを兼ねて、改めて出演を申し込もうと考えたといいます。番組が盛り上がり挑戦する人が増えるなら、自分が役に立てるかもしれないと前向きに考えていたそうです。
お詫びを兼ねてね、前向きに通販の虎の出演のお申し込みしようと思ったんですよ。なんかお役に立てるかなと思って。
しかし、その意向をSNSに投稿したところ、「通販の虎」に出演しているある社長から「そんな甘い気持ちで出ない方がいい」「我々経営者は」と釘を刺されたと話します。
そこで西野さんが抱いた違和感が、ブランド価値のズレでした。
その社長は虎の側にいることを「経営のトップグループ」のように語ったが、自分の感覚とは大きく違ったと指摘します。
扱う金額の桁が違うという率直な指摘
西野さんは続けて、自分が「令和の虎」に出られない理由は極めてシンプルだと語ります。
僕が令和の虎に出演できない理由はシンプルなんですよ。扱ってる金額が小さすぎるからなんです。
たとえばブロードウェイでミュージカルを作れば20億〜30億円規模になるが、令和の虎で動く金額はそれよりずっと小さいと指摘します。
ブロードウェイ規模なら最低でも数十億円が必要で、5億円スタートでも世界では戦いにくいと話されている
提示される額は数百万〜一千万程度が多く、世界規模の挑戦には足りないと指摘されている
この金額差では、世界を狙う事業の話には乗りようがない。だから出ない、という事情が率直に語られます。
そのうえで、その規模の出資で腕を組んで説教される時間があるなら、普通に自分の仕事をした方がいい、とも語ります。
百万とか二百万とかで、こう腕組まれて説教されても、いやちょっとその時間あったらもう普通に仕事しますって話で。
「虎」に留まらず、もっと大きな夢を
ここで西野さんの語りは、批判ではなく「お願い」のトーンへと変わっていきます。
その社長は「虎」のすごさを誇っていたが、もっとすごいことをやっている起業家は他にもいるのではないか、と問いかけます。
いや、すごい人たちもっとすごいことやってません?で、そこをすごいってするよりかは、もっと狙ってくださいよっていう。
ファンとしては、「虎」のポジションに留まるのではなく、Googleを倒しに行く、ディズニーを倒すと言って笑われるくらいの夢を語ってほしいと訴えます。
その方が子供たちにも夢を与えられるし、何より自分のようなファンが救われるんだ、と。
マウントを取るならスケールで見せてほしい
最後に西野さんは、誰も言わないであろう一言を、あえて口にします。
「西野にマウントを取るのであれば、もっとでけえことをやってから言ってほしい」と訴えます。
西野にマウントを取るんだったら、もっとでけえことやってから言ってくださいっていうお話でございました。
これは攻撃ではなく、最大級の愛を込めたメッセージだと繰り返します。
かつて自分を救ってくれたヒーローたちに、ヒーローのままでいてほしいというファンとしての切実な願いです。
放送の最後には、「今日は失礼なことを言ってしまった」「メンヘラかましております」と照れ隠しのように謝りつつ、改めて起業家への応援とリスペクトを伝えています。
一ファンからのファンレターだと思ってください。こういうことやっちゃうんです、ファンは。大好きな人に対して。
まとめ
今回の放送は、西野亮廣さん自身の被バッシング時代の記憶と、そこから救ってくれた起業家たちへの感謝を土台に、現在のSNS上の小競り合いや年商マウントへの違和感を率直に語る回でした。批判ではなく、「もっとでかい夢を見せてほしい」という愛とリスペクトに満ちたファンレターとして受け止めると、メッセージの輪郭が見えてきます。
- 日本の起業家のSNSは喧嘩と年商マウントが目立ち、革新的な挑戦の話題が埋もれていると西野さんは感じている
- BASE、クラウドファンディング、オンラインサロンを始めた頃の西野さんは、メディアと世間からの強烈なバッシングに晒されていた
- そのとき最初に「西野は間違っていない」と声を上げてくれたのは芸人でも業界人でもなく起業家たちだった
- 令和の虎・通販の虎で扱われる金額は、ブロードウェイ規模の挑戦と比べて桁が違い、世界を狙うには小さいと指摘している
- かつての恩人である起業家たちには、虎の枠やSNSの小競り合いに留まらず、ディズニーやGoogleに挑むような大きな夢を語ってほしいと訴えている
