ゴールデンウィークに周南(山口県)に向かうヤツ──映画で町おこし、LINEオープンチャットで地元と直接つながる戦略
西野さんの朝礼にて、西野亮廣さんが映画『えんとつ町のプペル〜約束の時計台〜』の届け方について語った回です。仲間たちの応援に涙した話から始まり、ゴールデンウィークに山口県周南市の映画館へ乗り込む計画、地元の方々とLINEオープンチャットで直接やり取りする「超地上戦」の全貌まで──エコーチェンバーの外側に届けるための泥臭い戦略が語られました。その内容をまとめます。
仲間が一人ずつ立ち上がる「市民球団」感
冒頭で西野さんが紹介したのは、YouTube企画「バックストーリー」の最新回です。タイトルは「動員数30万人突破 絶対に諦めない、絶対に負けない」。映画を届けるために朝から晩まで走り続ける西野さんの姿を密着で追ったドキュメンタリーですが、西野さん自身が感動したのは自分のパートではなく、仲間たちの動きでした。
僕はもう周りが見えないぐらい必死になっちゃって。それを見た周りの仲間たちが、一人また一人と立ち上がってくれて
西野さんはその光景を漫画『クローズ高橋ヒロシによる不良漫画。主人公の坊屋春道を中心に、仲間が次々と集まって最強のチームを作り上げていく熱い展開が特徴。』に例えます。主人公・滝谷源治映画版『クローズZERO』の主人公。小栗旬が演じた。一人で突っ走る姿に仲間が惹かれ、加勢していく展開が印象的。のように、一人で立ち向かう姿を見た仲間が「お前一人じゃ無理だろ」と集まってくるあの感覚──ただし本人いわく「僕はそんなカッコよくない。不器用すぎるから見るに見かねて、って感じ」とのこと。
具体的には、めぐみちゃんが渋谷の舞台挨拶にサプライズで駆けつけてくれたり、みつおさんがVoicyでずっと映画の援護射撃をしてくれたり、ゆずなちゃんがウクレレで「えんとつ町のプペル」を弾き語りしてくれたり。そしてお客さん一人ひとりも応援を続けてくれている。
なんかもうすごい市民球団感が出てまいりました。広島です。広島カープでございますよ
ドブ板営業、草の根運動──そうした泥臭さの中に、西野さんは元気をもらったと語っています。
舞台挨拶・グッズ・半券キャンペーンの告知ラッシュ
本題に入る前に、怒涛の告知が続きます。直近の舞台挨拶スケジュールは以下の通りです。
さらに4月25日〜5月6日の期間限定で、CHIMNEY COFFEE渋谷にある西野亮廣さんプロデュースのカフェ。映画やプロジェクトと連動したイベントが頻繁に行われる。にて半券キャンペーンが実施されます。映画の半券(またはオンライン購入画面)を持参すると、モフのオリジナルステッカーがもらえるとのことです。
Voicyコラボ配信の衝撃的な面白さ
前日に行われたVoicyのコラボ配信について、西野さんが熱く語りました。パーソナリティのシンタロー・オータニさんVoicyの人気パーソナリティ。バンド活動の経験を持ち、エンタメやビジネスに関する深い知見で知られる。と星渉さんベストセラー作家・ビジネスコンサルタント。科学的根拠に基づいた自己啓発やマーケティング論で人気のVoicyパーソナリティ。が、映画の「中身」と「ビジネスモデル」をそれぞれ掘り下げてくれたそうです。
大学の講義の一コマにした方がいいレベルで勉強になりました
西野さんは「勢いだけでガーッと突っ走ってしまう自分とは違って、お二人には知性とオタク性がバランスよくある」と評しています。自分を客観視しつつ、仲間の知的な分析を高く評価する姿勢が印象的です。アーカイブは両氏のVoicyチャンネルに残っているとのことです。
周南シネマヌーベルへの進出とLINEオープンチャット戦略
今回の本題です。山口県周南市の映画館シネマヌーベル山口県周南市にある映画館。大手シネコンではなく地域密着型の劇場で、独自のセレクション上映などを行っている。にて、5月2日(土)から映画の上映が開始されることが発表されました。翌5月3日には西野さん本人が劇場を訪れ、10:00の回と16:45の回を来場者と一緒に鑑賞。上映前後にはサイン会やツーショット撮影会も実施予定です。
注目すべきは、ここからの動きです。前日のVoicyで「周南の地を盛り上げてくださる地元の方がいたら、インスタのDMで連絡してほしい」と呼びかけたところ、早速地元の方々からDMが届きました。その中には「チームのスタッフさんをご紹介いただければ、こちらで対応しておきます」という温かい申し出もあったそうです。
しかし、西野さんはこう判断しました。
我が子を支えてくださる方々に対して、親である私が直接ご挨拶をしないっていう選択肢は考えられない
こうしてDMを送ってくれた周南の方々とLINEオープンチャットLINEの機能の一つ。LINEの友だちでなくても、テーマごとにグループを作って匿名でやり取りできる。個人のLINE IDを教え合わなくてよいため、不特定多数との交流に適している。を立ち上げ、直接コミュニケーションを取る体制を整えました。
「タレント」ではなく「経営者」だからこそできる判断。この柔軟さが、地方展開における西野さんの強みになっています。今後も新たに公開が始まる地方の映画館があれば、同様にLINEオープンチャットを立ち上げて、地元の方々と直接的な関係性を築いていく方針だそうです。
今の時代こそ「ポスター」というオフラインの力
西野さんが強調したのが、オフラインにおける「偶発的な出会い」の重要性です。SNS上ではエコーチェンバーの壁があり、どうしても既存のファン層にしか情報が届きにくい。しかしオフラインであれば、偶然の出会いが生まれます。
今の時代こそポスターだなと思ってます
映画館の周辺にどれだけポスターを貼れるか。この「超地上戦」の精度と量が、エコーチェンバーの外側にリーチする鍵になるのではないか──というのが西野さんの仮説です。デジタルマーケティング全盛の時代に、あえてアナログ手法に価値を見出す逆張りが興味深いところです。
既存ファンには届きやすいが、エコーチェンバーの壁があり新規層に届きにくい
映画館周辺で偶発的な出会いを生む。エコーチェンバーの外側にリーチできる
映画で町おこし──一ヶ月経っても止めない覚悟
周南市での取り組みについて、西野さんは「映画で町おこしみたいなことを全力でやってみる」と宣言しています。地元で盛り上げに協力してくれる方、取材してくれる地元メディアの方がいれば、インスタDMからLINEオープンチャットに招待するとのことです。
チケット情報も具体的に語られました。シネマヌーベルのチケットは5月1日(金)朝9時より劇場窓口のみでの販売。ムビチケは使えないため注意が必要です。また、西野さんは初日(5月2日)には行けないものの、初日来場者に向けて何かしら「初日特典」を用意する予定だそうです。
公開から約1ヶ月。通常であれば宣伝のペースを落とす時期ですが、西野さんはむしろここからが「二巡目」だと語ります。シネマヌーベルのような地方の非大手劇場("非劇場"と西野さんは表現)が立ち上がり始めるタイミングこそ、勝負どころだという認識です。
まとめ
今回の放送では、映画『えんとつ町のプペル〜約束の時計台〜』を届けるための「超地上戦」の全貌が語られました。仲間やファンが自発的に動いてくれる「市民球団」的な広がりに支えられつつ、西野さん自身は経営者としての判断力を活かして、地方の映画館と直接LINEでつながるという、タレントには真似できない動きを見せています。
「今の時代こそポスター」という一見アナログな発想も、エコーチェンバーの壁を前にすると合理的に映ります。公開1ヶ月を経てなおアクセルを踏み続けるこの姿勢は、映画に限らず、何かを届けたい人にとって参考になるかもしれません。
- YouTubeバックストーリー最新回で、仲間やファンが自発的に応援してくれる「市民球団」的な動きが可視化された
- 5月2日から山口県周南市のシネマヌーベルで上映開始。5月3日には西野さん本人が来場し、10:00と16:45の2回を一緒に鑑賞する
- 地元の協力者とLINEオープンチャットを立ち上げ、スタッフ任せにせず本人が直接コミュニケーションを取る体制を構築
- エコーチェンバーの外側に届けるには、ポスターなどオフラインの「超地上戦」が鍵になるという仮説
- 公開1ヶ月を過ぎても「アクセルベタ踏み」。地方劇場が立ち上がる"二巡目"こそ勝負どころ
