Google I/Oに呼ばれてカリフォルニアへ
けんすうは、Googleに招かれてGoogle I/Oに参加するため、普段の毎朝配信ができずに現地から急遽配信をおこないました。
会場はGoogle本社近くの広大な場所で、フェスのような雰囲気だったと話します。基調講演ではCEOのピチャイ氏が重要な発表をおこなったとのことです。
参加枠は「ビルダー枠」で、日本からは10名ほどが一緒に行動していたそうです。うすたく、ハヤカワ五味、ちゃえん、マジカルラブリーの野田などが同行していました。
英語がマジわからんなんですけれども、Google翻訳アプリを入れてるとね、喋ってること全部日本語で出るので、カンファレンスを聞く分には全く問題ないっていう感じですね。
サンフランシスコの気候は乾燥していて過ごしやすく、ベイエリアは緑が豊かで道も広い場所だと語りました。
発表で印象に残ったこと
偉い人たちの発表は、日本のAIイベントでも聞きそうな内容ながら「重みが違う」と感じたそうです。ディープマインドのトップは「慎重な楽観論者」として、AIが医療や科学を進化させる未来を語っていました。
けんすうが特に良いと感じたのは、現場のクリエイターの使い方でした。デザイナーがAIに一発でデザインを出させるのではなく、自分だけの制作ツールを作っていたと言います。
たとえばブラシで描くと波打つようなデザインになり、その細さや波打つスピードを変えられるイラスト作成ツールを作る。それによって今まで見たことのない絵が描けるという使い方に感心したそうです。
同行した野田について、けんすうは「賑やかしのレベルではない」と語ります。
野田さんはあれですね、自分でAIをかなり駆使してガンガンゲーム作ってるので、本当に「芸人が賑やかしに来ました」とかいうレベルでは全然ないです。もうマジでコード書いてゲーム作ってる人なんで。
Gemini Sparkと、GoogleマップやYouTubeのAI機能
今回発表されたGemini Sparkについて、けんすうはまだ日本勢は触れないと前置きしつつ、AIエージェント的なものが24時間動いてくれる機能だと説明しました。
たとえばGmailを全部チェックして予定をカレンダーに入れておく、下書きを保存して次の日にタスクリストで送信確認する、といった指示ができるとのことです。
GoogleマップやYouTubeにもAIで質問できる機能がつくと紹介されました。マップでは「子供が水に落ちたけどシャワーを浴びれるところない?」といった具体的な相談ができるといいます。
条件を細かく指定した店探しや、YouTubeで目的に合った動画を再生位置まで示してくれる例も挙げ、便利そうだと語りました。
Googleのエコシステムの強さ
GoogleはOpenAIやAnthropicに遅れを取っていた認識でしたが、今回の発表で他のAIと比較してどんな印象を持ちましたか?
性能面ではタイミング次第でどれが先行するかが変わり、大きな差はないとけんすうは考えています。ただしGoogleはエコシステムが非常に強いと指摘します。
Google検索、YouTube、Googleマップ、カレンダー、Gmail、そしてトップシェアのAndroidを持つことが、モデルの性能差とは別次元の強さになっていると語りました。
たとえば検索で「時計のメカニズム教えて」と聞くと、その場でコードを生成してアニメーションで動く説明が表示される機能を体験し、驚いたそうです。
YouTubeのデータを全部使って検索システムを作るのは他社には現実的でないが、Googleは社内で完結できると述べ、そこが強いと分析しました。
最終的にはAIの性能よりエコシステムの完成度がシェアを左右するというリスナーの意見にも同意しました。慣れたサービスを使い続ける人が多い以上、Androidに常駐するGeminiが優位になりうると語ります。
Waymoやラーメン凪、現地での体験
移動には自動運転のWaymoを使い、その快適さに驚いたそうです。アプリで呼ぶと誰も乗っていない車が来て、自分のSpotifyとつながって好きな音楽が流れる中、目的地まで運んでくれます。
最初は怖いと思ったものの一瞬で慣れ、むしろ人より安全に感じたと話します。
今はタクシーより高い場合もあるが、料金が下がればちょっとした移動でWaymoを選ぶ世界がもう目の前だと語りました。
食事では、新宿ゴールデン街発のラーメン凪のカリフォルニア店を訪れました。5時に行っても20人ほど並んでおり、味は日本レベルながらチップ込みで4500円ほどだったそうです。
仕事はどう変わるのか
リスナーからの質問に答える形で、けんすうはAIによる仕事の変化を語りました。ナレーターについては、声の要素だけが必要な仕事はコスト面からAIに置き換わる可能性が高いとしつつ、ファンがつく人はむしろ人気になると述べます。
タクシードライバーやイラストレーターなど、影響を受ける職業を挙げつつ、スキル自体の価値がなくなるわけではないと語りました。適応できるかどうかが分かれ目だといいます。
翻訳業界ではすでにその変化が起きていると指摘します。
人気の人はずっと人気ですけど、人気ない人はマジでゼロになるとかは起きてますね。
AI導入について、経営者層が危機感を持っているケースが多く、DXよりも前向きでスピードが速いと語りました。ツールを覚える負担が少ない点が大きいそうです。
AIは20年後にインフラになるのか
AIは今のネットと一緒で20年後には完全にインフラになってますよね?
けんすうは、それが最も保守的なラインだと考えています。個人的にはネットとは比べ物にならないほどの変化が起こるとみています。
産業革命では動力が筋肉から機械に変わり、生産性が爆発的に上がったと説明します。それと同じ規模の変化が、知的労働を人間以外がおこなえるようになることで起こると語りました。
AIがAIを改善する「シンギュラリティ」的な状況が来つつあり、進化のスピードが指数関数的に上がっていくと述べます。
ウェブ制作を例に、去年の初めはコードを書いていたのに、今年はほぼ書いていないという急激な変化を挙げました。
車が普及すれば足腰が弱くなると言われても止められなかったように、AIも困る人が出ても流れは止まらないと語ります。だからこそ皆が触っておいたほうがいいという感覚になったそうです。
リスナーの相談と、AI時代の稼ぎ方
喧嘩仲裁アプリを作りたいという相談には、喧嘩中に冷静に入力する状態なら喧嘩にならないと指摘し、今のスマホで実現するのは難しいと答えました。
調理とベビーシッターの仕事を広げたいという相談では、AIと遠い対人サービスはむしろ筋がいいと語ります。事務作業をAIで効率化し、料理やお世話に時間を割く形を勧めました。
さらに、一人で複数の家庭の赤ちゃんを同時に見る事例や、労働の切り売りではなく自分の商品を作る方向性を提案しました。
一日25時間とか絶対できないわけですよ。一日に100個売れても自分の負担が変わらないみたいな、自分の商品を作るみたいな方向を考えるといいような気がしますね。
AI時代に価値を持つのは、正解ではなく偏愛や非合理な衝動だという話にも触れました。赤ちゃんが好きすぎて商売度外視で尽くす人こそ、超カリスマになりうると語ります。
Pody開発の裏側と、お金の話
自身が開発するPodyについて、けんすうは記事がなぜあの精度で出るのか自分でもわからないほど複雑なプロセスを踏んでいると明かしました。
AIってクッソ文章下手だと思ってて、noteとかで人が書いてる文章の足元にも及ばないぐらい下手だと思ってるんですけど、それが嫌で、多分2000行ぐらいプロンプトを書いてるんですけど。
Podyの方針については、プレイヤーとしてSpotifyやAppleと戦うのは厳しいため、Podcasterが使いたくなる要約や記事の強化に注力していると語りました。
お金の話では、AIでスキルが無価値になっても場所の価値は残りにくいとみて、GoogleやNVIDIAの個別株を買っていると述べました。
ビットコインについても、計算資源が重要になる世界との関係から価値を感じる人が増えるのではと語り、持ち続けていると話しました。
まとめ
Google I/Oの現地体験を通じて、けんすうはAIの進化が止められない流れであることと、Googleのエコシステムの強さを実感したと語りました。仕事や暮らしの変化に備え、まずは触っておくことの大切さが繰り返し語られた回でした。
- Google I/Oでは、AIに一発で作らせるより自分だけのツールを作るクリエイターの使い方が印象的だった
- Googleの強みはモデルの性能差より、検索・YouTube・マップ・Androidを束ねるエコシステムにある
- Waymoの自動運転は人より安全に感じるほど快適で、普及は目の前だと感じた
- 仕事はAIに置き換わる領域が広がるが、適応できるかどうかが分かれ目になる
- AI時代に価値を持つのは正解ではなく、偏愛や非合理な衝動である





