一人喋りで語る「ラジオらしさ」への憧れ
今回はコミュニティFM局で毎月放送している「ご当地ソング捜索隊」のバックナンバー回です。
いつもは相方のシャリさんと二人で進める番組ですが、今回は急遽の欠席で、ワタンドの一人喋りとなりました。
冒頭では、時報から始まる進行にこだわりを見せます。生放送ではなく収録なのですが、その瞬間を伝える感覚に強い憧れがあると話されています。
この番組、生放送をしたことがなくて。あの、これ収録なんですけども、全くその瞬間に言うっていうのに非常に強い憧れがあります。時刻を言ったり、天気を言ったり、交通情報とか、今この瞬間の日本のどこかの情報を、時間のずれなく届けてくれる。なんかこれもラジオらしいあり方だなと思ってて。
深夜ラジオの楽しさも、この「今この瞬間」の感覚にあると語ります。街も家も寝静まった時間に、誰かの言葉が耳に届き、同じように聴くリスナーもいる。その繋がり感がラジオならではだと話されています。
もう一つラジオが好きな理由として挙げるのが、音楽を流せることです。
自分の言葉に合わせて音楽をかける、もしくは音楽に合わせてエピソードを話す。この言葉と音楽の掛け算っていうのがラジオにしかできないし、唯一無二の体験だなと思う。
そもそもロックフェスとはどんな場所か
ここから本題のテーマ「ロックフェス」に入ります。まずは、フェスを知らない人にもわかるように、その仕組みが紹介されます。
フェスとは、複数のアーティストが出演する音楽イベントです。一日開催のものもあれば、数日にわたるものもあります。
会場が複数あり、それぞれで30分から40分ほどアーティストが演奏し、準備期間をはさんで次のアーティストへと進みます。複数の会場で同時並行に進むのが特徴です。
観客は、聴きたいアーティストに合わせて会場を回ったり、休憩をはさんだりと、それぞれの過ごし方ができます。
聞きたいアーティストに応じて会場を回ってみたり、ちょっと休憩しようかなみたいなこともできたりする。いろんなスケジュールに合わせて、人それぞれの楽しみ方ができるっていうのがロックフェスの楽しみ方かな。
会場は広い公園のような屋外もあれば、幕張メッセのような室内、キャンプ場もあります。屋外開催では、その地域のグルメの出店が並ぶこともあると話されています。
「ロックフェス」と名前にあっても、ポップスやヒップホップ、アイドル、アニソンなど、ジャンルの垣根を越えた幅広いアーティストが出演すると説明されています。
日本三大フェスと個性豊かなご当地フェス
続いて、日本を代表するフェスと、地域色の強いフェスが紹介されます。
日本三大フェスとして挙げられたのは、フジロックフェスティバル、ROCK IN JAPAN FESTIVAL、SUMMER SONICの3つです。
| フェス名 | 開催地 | 特徴 |
|---|---|---|
| フジロックフェスティバル | 新潟県・苗場スキー場 | 日本のフェスの最初。海外アーティストも多く参加 |
| ROCK IN JAPAN FESTIVAL | 千葉県・蘇我 | 主に邦楽バンドが出演。若者が多く参加しやすい |
| SUMMER SONIC | 大阪・千葉で同時開催 | 都市型フェス。海外アーティストもよく参加 |
ROCK IN JAPAN FESTIVALは、昔は茨城県で開催されていましたが、地元との折り合いがつかず千葉に移ったと話されています。
地域色の強いフェスも紹介されました。滋賀県ではT.M.Revolution西川貴教さんによるソロプロジェクト。琵琶湖を望む滋賀県でイナズマロックフェスを主催しています。の西川さんが琵琶湖を望むイナズマロックフェスを主催しています。
群馬県には演奏をみんなでする「1000人ロックフェス群馬」という参加型のフェスもあります。多摩に近いものでは、相模原出身のバンドAlexandros日本のロックバンド。相模原出身で、地元でフェスを主催しています。が主催するフェスもあると挙げられました。
フェスは「妬み嫉み」と「カルチャーの一致」の場所
1曲目に選ばれたのは、橋本絵莉子・忘れらんねえよの「Cから始まるABC」です。歌詞には「あの子は彼氏候補の男とグループでROCKINJAPANとかに行きやがった」というフレーズが出てきます。
この歌をきっかけに、フェスが「浮かれた人が行く場所」として描かれがちだという話に展開します。
フェスってさ、チャラチャラした奴らとかパリピが行くもんみたいな。浮かれやがってみたいな。こんちくしょうみたいな感じな文脈で紹介されることが多いんじゃねえかなと感じるんですよね。
2009年連載の漫画「モテキ」でも、フェスがイカした男女がイチャつく場所として描かれ、そのイメージが今も踏襲されている気がすると話されています。
一方でワタンドは、フェスは恋愛におけるカルチャーのマッチングを確かめられる場所だとも語ります。ここからは「キモい話」と前置きしての持論です。
食の好みや笑いのツボと同じように、どんな音楽や映画、漫画が好きかというカルチャーの一致が、恋愛では大きなポイントになると考えていると話されています。
フェスに行ってアーティストを回るわけですね。じゃあ君はどこ行くの?みたいな時に、え、同じじゃん、じゃあ一緒に回ろうみたいなところにした時の、僕たちすごい合ってるねみたいな感じっていうのがすごい素敵で大好きなんですよね。
会話だけでは引き出しにくいカルチャーの相性が、フェスならすぐわかる。だからこそ「そこで浮かれてる奴らへの嫉妬」もわかる、と両方の立場を取りたいと締めくくります。
多摩の歌とローカルなアイドル、そして多摩のフェス
番組の定番コーナー「多摩歌」では、多摩地域を舞台にしたご当地ソングが紹介されます。
今回選ばれたのは、東京都多摩市のご当地アイドルDISELの「ハローハロー多摩へようこそ」です。聖蹟桜ヶ丘や多摩センターを拠点に活動していると紹介されました。
印象的なのは、このアイドルが地元多摩市内のダンススクールのメンバーで構成されている点だと話されています。
地元のダンススクールを通じて、アイドルと同じように練習できたりとか、もしかしたらアイドルメンバーになれるみたいなことがあったりして。会いに行けるアイドルよりも身近な、自分もなれるアイドルの入り口としてすごいいいなって思うんですよね。
多摩地域のフェスも紹介されました。八王子市出身のヒロミさんが主催する「八王子魂」は、音楽だけでなく芸人も参加するエンターテインメントフェスです。
また、2021年に日の出町のキャンプ場で開催準備が進んでいた「多摩サンライズロックフェス」は、残念ながら中止になったそうです。野外フェスだっただけに、開催されていたら楽しそうだと話されています。
ライジングサンで体験した夜明けと稲川淳二の怖い話
2曲目は、ド発伝「いいんでないかい?」のRising Sun Rock Festivalバージョンです。北海道石狩湾で開催されるフェスを歌った曲です。
ワタンドは2013年、2014年にこのフェスに参加しています。「ライジングサン」の名の通り、夜通し音楽が続き、みんなで夜明けを体験するのが売りのフェスだと語ります。
北海道の友人宅に泊まりつつ参加したため、深夜1時ごろまで会場にいたそうです。疲れ果てた観客の中で音楽が流れ、限界を超えても体が揺れる感覚は、今までにない体験だったと話されています。
そんな中、特に印象的だったのが、テントサイト近くのコンパクトなステージでの出来事です。
深夜1時ごろから、そのステージで稲川淳二さんの怖い話が始まったのです。
丑三つ時に怖い話をする。しかも夏だからさ、もってこいのイベントだと思う一方で、そこの会場に当たっちゃった人は、寝ようと思ってたら強制的に怖い話を聞かされる地獄のような場所だなと思って。
うとうとしている人の耳に、強制的に怖い話が聞こえてくる。悪夢を見そうだと笑いつつ、テントとステージが一緒になったライジングサンだからこその体験だと振り返ります。
増えるご当地フェスと、揺れないメガネの思い出
ワタンドがフェスによく通っていたのは、20代後半から30歳ごろまでの時期でした。当時よりもフェスは全国に増えていると話します。
青森や宮城、四国のモンスターバッシュなど、地域ごとのフェスでは、その土地らしい風景に加えて、地元アーティストが多く参加する傾向もあると挙げられました。
アーティスト側も、自分の地元を盛り上げるフェスみたいな感じで気分も高まったりしそうだし、地元の仲間たちに向けて歌うみたいなところもあるのかなと思ってて。
フェスには地域を背負い、盛り上げる効果があるからこそ、ご当地性のあるイベントも増えている。ご当地性も音楽も好きなワタンドは、ローカルフェスがもっと増えてほしいと語ります。
最後に、ライジングサンでの最大の思い出として、揉みくちゃになってメガネが粉々に砕けたことが明かされます。当時はショックでしたが、今となっては粉々にしてよかったと思えると話し、放送を締めくくりました。
まとめ
ロックフェスの仕組みから代表的なフェス、恋愛におけるカルチャーの一致という持論、そしてライジングサンでの忘れられない体験まで、ワタンドが一人語りでたっぷり紹介した回でした。ご当地ソングを入り口に、フェスの地域性への思いが語られています。
- フェスは複数会場で同時進行し、聴くアーティストや休憩を自由に組み合わせて楽しめる場所です。
- 日本三大フェスはフジロック、ROCK IN JAPAN、SUMMER SONICで、それぞれ開催地や客層に個性があります。
- フェスは「浮かれた場所」と見られがちな一方、カルチャーの相性を確かめられる場所でもあるという両面が語られました。
- ライジングサンでは夜明けや深夜の稲川淳二の怖い話など、そのフェスならではの体験があったと振り返られています。
- 地域を盛り上げるご当地フェス・ローカルフェスがもっと増えてほしいという思いが伝えられました。
