調剤報酬改定で強まる入退院連携という論点
今回のテーマは、施行が進む調剤報酬改定のなかで求められる入退院連携です。
たいぞーさんは、病院で勤める薬剤師と薬局の薬剤師、つまり医療機関と地域とが連携し、患者を継続的に見ていくことが今回の改定で強く示されていると話します。
病院側には、入院中の情報を患者が地域に戻ったときに薬局へ共有することが、算定要件などで定められています。これにより、薬局が病院から入院中の情報を得る機会は今後増えていくと考えられます。
情報は「来るだけ」でいいのか
ここでたいぞーさんは、現場で働きながら感じてきた疑問を投げかけます。
これ、病院から薬局に対して情報は来るだけで本当にいいのかなというのを、僕自身はちょっと現場で働きながら思っていまして。
たいぞーさんは在宅領域で患者に関わる機会が多く、状態の急変で患者が入院するケースにこれまでも遭遇してきたといいます。
そうしたとき、在宅での経過や薬物治療の変遷、どう経過を見ていこうとしていたかという介入の計画を、入院先の医療機関へ共有することの意味を語ります。
在宅から病院へ情報を渡すことで開ける可能性
在宅での見立てを入院先に共有すれば、在宅で見ていた内容が入院中も引き継がれ、入院中だからこそできる介入を任せられると話されています。
具体例として挙げられたのが減薬です。
たとえば薬の減薬をしたいと考えていても、週に1回、2週間に1回、月に1回といった訪問頻度では患者の状態を把握しきれず、減薬に一歩踏み切れずにいるケースが在宅の現場にはあるといいます。
そうした患者を、入院中というモニタリングができる環境で見直してもらうことが、一つのきっかけになると考えられます。
在宅での見立てを共有
在宅の経過・薬物治療・介入計画を入院先に渡す
入院中に介入
モニタリング環境で減薬などの見直しを任せる
病院から薬局へ返す
入院中の経過を薬局薬剤師が受け取る
継続的に関わる
入院中からのつながりを持って在宅を続ける
情報を共有することで病院は経過的に患者を見られ、その後また薬局へ情報を返していきます。薬局の薬剤師が入院中からのつながりを持って継続的に関わることで、医療の質はグンと上がると話されています。
医師や看護師に続き、薬剤師も連携を
医師は入院時と退院時にそれぞれ情報連携を取ることが、ある意味常識のように動いているとたいぞーさんは言います。看護師も同様のやりとりをする場面が見られるようになってきました。
薬剤師もこれからは入院時・退院時の連携を図り、薬物治療を継続的に患者へ届けていくことが求められると話されています。
その際に大切なのが、過去の記録だけでなく未来をどう描いていたかを互いに共有することです。
そのためには薬学の知識を使い、薬学できちんと患者さんのことを見て語っていくことが、これからの薬剤師に求められる能力になると締めくくられています。
まとめ
入退院連携は、病院から薬局への一方向の情報共有にとどまりません。在宅の見立てを病院へ渡し、また薬局が受け取るという双方向のつながりが、患者に合った医療につながると語られた回でした。
- 調剤報酬改定で、病院から薬局への入院中情報の共有が算定要件に定められている
- 情報は来るだけでよいのかという問いから、薬局から病院への共有の意義が語られた
- 在宅で踏み切れない減薬などを、入院中のモニタリング環境で見直す例が挙げられた
- 医師や看護師に続き、薬剤師も入院時・退院時の連携を図ることが求められる
- 過去の記録だけでなく、薬から見た患者の未来を共有し合うことが鍵になる



