ツール作成という新しいテーマ
これまでの回では「ウェブサイトを作ろう」という話が中心でしたが、今回はツール寄りの話に切り替わりました。AIを使えば、自分の作業を助けるだけでなく、人に配布したり販売したりできるツールも作れます。
むなかたさんは先週の金曜日に、BRAINで「むなかたツール詰め合わせパック」をリリースしたばかりだと紹介しました。現在はChrome拡張機能Google Chromeブラウザに追加機能をインストールできる仕組み。ページの情報を取得したり、作業を補助したりする小さなプログラム。とPCにインストールするアプリを合わせて5個ほど収録されているとのことです。
選択肢1:Chrome拡張機能
形に残り、配布や販売の前提で作れるツールの筆頭が、Chrome拡張機能です。ブラウザの中に追加機能を入れて、ネットサーフィンや調べ物といった作業を直接補助します。
むなかたさんが最もおすすめする理由は2つあります。1つは、多くの人がパソコンを使う時間のうち、ブラウザに触れている時間が非常に長いこと。Xのタイムライン、調べ物、Google系サービスなど、ブラウザ上での作業を拡張すれば、直接的に自分の役に立ちます。もう1つは、作って試すのが非常に簡単な点です。
作成されたサイトがAIっぽいデザインかどうかを判断する拡張機能。
今見ているページのQRコードをパッと作り、コピーやダウンロードができる。
今見ているページで使われている画像を一括でダウンロードする。
見ているページの情報を取得して活用できるため、実際の作業に役立てやすいのがChrome拡張の強みです。
作って試すのがめっちゃ簡単っていうところがあるので、これがとりあえず何よりも一番おすすめになります。
選択肢2:デスクトップアプリ
次におすすめされたのが、デスクトップアプリとして作る方法です。作るハードルもテストするハードルも上がりますが、その分できることが大きく広がります。
ブラウザ内の一時データとして保存。キャッシュクリアで消える恐れがあり、大きい画像は保存できない。その代わりブラウザ情報の読み取りが得意。
PC内のファイルを直接読み書きでき、データを直接保存できる。パソコン自体の制御も可能。大容量ファイルも扱える。
Chrome拡張はブラウザの中の一時データとして保存するため、キャッシュクリアでデータが消える恐れがあり、大きい画像は保存できないといった制約があります。大容量ファイルを扱いたい、PC内のファイルをいじりたい、より高度なパソコンの制御をさせたいという場合はデスクトップアプリが向いています。
むなかたさんが作ったデスクトップアプリの実例
1つ目は、MacBookを閉じてもスリープさせないアプリです。メニューバーに常駐し、緑ボタンならスリープする、赤ボタンならスリープが解除される状態を表示します。さらにタイマーでスリープのオン・オフも操作できます。これはブラウザやChrome拡張ではできず、アプリに権限を与えてPC自体を制御することで実現しています。
2つ目は、NFTブロックチェーン上で発行される、デジタルデータの所有証明。デジタルアートの取引などで注目された。分野で流行したジェネラティブアートを生成するアプリです。1000点や1万点といった大量のデータをオンラインで生成すると通信量が膨大になりますが、アプリならパソコンの大きなストレージに直接保存できるため現実的だといいます。
3つ目は間もなく完成予定の「ImageCreator」で、ChatGPTの画像生成機能を使って画像を作るアプリです。Chrome拡張でもできますが、過去に作ったデータを残して再利用したり、よく使うプロンプトを保存したり、大画面で操作したりできる点がデスクトップアプリの利点だと語られました。
選択肢3:スマホアプリ
3つ目は、さらにハードルが高いスマホアプリです。最初の2つはパソコンでしか動かない前提でしたが、スマホアプリはその名の通りスマホで使えるため、出先でもすぐに起動できるのが最大の特徴です。
スマホ向けにプログラムを作る場合、ウェブページとして作ってスマホで開くか、スマホアプリとして作るかの大きく2択になります。スマホアプリの利点は、オフラインで使えることと、デスクトップアプリと同様にデータを端末に保存できることです。
頻度高く、どんな場所でもパッとやりたいことにはスマホアプリが向いています。電波がなくても定期的にやりたいこと、すぐ呼び出したい内容、あるいはツールではなくゲームなどのエンタメ方向にも使えると紹介されました。
一方で配布が難しく、他の人に永続的に使ってもらうには基本的にストアApp StoreやGoogle Playなど、アプリを公開・配布する公式の場所。審査を通す必要がある。に出すのが一番早いとのことです。TestFlightAppleが提供する、アプリを正式リリース前にテスト配布できる仕組み。利用できる期間が限られている。のような形式もありますが期間限定のため、結局は審査を出す必要があるのが難しい点だといいます。
3つの選択肢の使い分け
むなかたさんは、ツールを作るならまずChrome拡張が一番おすすめだとまとめています。難易度が低く、汎用性が高いからです。制約に突き当たったら次のステップに進む、という順番が語られました。
| 選択肢 | 難易度 | できること |
|---|---|---|
| Chrome拡張 | 低い | ブラウザ上の作業補助。汎用性が高くまず試すのに最適。保存期間・ファイルサイズ・権限に制約あり |
| デスクトップアプリ | 中〜高 | PC自体の制御、データの半永続保存、大容量ファイルの扱い。配布時は複数環境での動作チェックが必要 |
| スマホアプリ | 高い | スマホでオフライン利用、端末へのデータ保存。配布は審査・ストア公開が壁になる |
Chrome拡張は保存できるデータの期間やファイルサイズ、権限に制約があります。それを超えてPC自体を制御したい場合はデスクトップアプリへ。ただし権限が増える分、配布時には複数の環境でちゃんと動くかのチェックが欠かせず、他人が作ったアプリを入れる際も一層の注意が必要だと注意喚起されました。
スマホアプリは方向性が異なり、「スマホでしか意味がない、スマホでぜひ出したい」ものがある場合に選ぶのがよいという整理でした。
お知らせとイベント情報
回の終わりには、いくつかのお知らせが紹介されました。冒頭で触れた「むなかたツール詰め合わせパック」は、10件売れるたびに50円値上がりする方式を採用しているとのこと。買った後は追加課金が不要で、今後もツールがポンポン追加される可能性があるため、欲しい人は早めに買った方がお得だと案内されました。
また、初めてとなるVoicyのコラボライブも告知されました。相手はボイストレーナーのミカさんで、7月17日(金)の10時から実施予定です。ミカさんはむなかたさんの創理コミュニティのメンバーでもあり、過去にスペースで対談した際には声から猫背を見抜かれたというエピソードも語られました。発声に詳しく、AIも駆使している方とのことです。
さらに、大阪のスマホアプリ開発セミナーも開催まで2週間を切っているとのこと。各リンクは概要欄に掲載されています。
買ったら追加の課金は不要で、勝手に僕がポンポンとツールを追加していく可能性があります。
まとめ
AIを使ったツール作成には、Chrome拡張機能・デスクトップアプリ・スマホアプリという3つの選択肢があります。それぞれ難易度とできることが異なり、目的に応じて選ぶのがポイントです。
まずは難易度が低く汎用性の高いChrome拡張から始め、保存期間やファイルサイズ、権限の制約に突き当たったらデスクトップアプリへ。スマホでしか意味がないものはスマホアプリへ、というステップアップの考え方が示されました。いきなり難しいものを目指すのではなく、手軽に作って試せるところから始めるのが、ツール作りを続けるコツと言えそうです。
- AIでツールを作る選択肢は、Chrome拡張・デスクトップアプリ・スマホアプリの3つ
- Chrome拡張は難易度が低く汎用性が高いため、まず試すのに最適。ただし保存期間・ファイルサイズ・権限に制約がある
- デスクトップアプリはPC自体の制御やデータの半永続保存、大容量ファイルの扱いが可能。配布時は複数環境での動作チェックが必要
- スマホアプリはオフライン利用・端末保存が強みだが、開発と配布(審査・ストア公開)のハードルが高い
- Chrome拡張から始めて、制約に応じて次の選択肢へステップアップするのがおすすめ
