📝 エピソード概要
本エピソードでは、『ドラゴンクエストIV』など長年のゲーム開発に携わってきた眞島氏と杉村氏をゲストに迎え、AI技術がゲーム業界とクリエイティブな仕事に与える影響について深く対話しました。
AIによる制作人数の減少、アシスタント職の消滅といった構造的な変化を予測しつつ、未来のクリエイターに必須となる「判断力」の重要性を強調。また、AI導入の効率性と人間育成の「面白さ」を対比させながら、情報過多やデジタル化が進む現代社会における人間の役割や、「不完全さ」の価値といった哲学的テーマについても考察を深めています。
🎯 主要なトピック
- ゲーム業界を取り巻く環境の変化とAIの台頭: プラットフォームの変化に加え、AIの登場により制作人数の削減やコンテンツ生成の容易化が進み、ゲーム開発の環境が根本的に変わりつつある。(0:00〜)
- AI時代におけるクリエイティブと人間の役割: AIが生成した大量の出力から、プロジェクトに適切なものを選別・判断する「ジャッジメント能力」や「キュレーション能力」が最も重要になると予測される。(2:25〜)
- アシスタント職の消滅と若手教育の課題: 指示待ちの業務はAIに代替されるため、若手が実践を通じて「指示を出せる人」に成長する機会が失われ、新しい教育方法の必要性が生じている。(4:00〜)
- 経営判断:AIのコスト効率と人材育成の面白さ: 経営者視点では、安定したAIへの投資と、ギャンブル性が高いものの伸びしろが魅力的な人間への投資との間で、判断が難しくなっている。(5:38〜)
- 完璧すぎるAIと不完全さの価値: 完璧すぎるAIの出力には人間味や「揺らぎ」がなく、不完全さこそが人間特有の価値になりつつある。また、人間が自らデジタル的な質感に近づく「脱人間願望」が社会現象として現れている。(8:30〜)
- 仮想空間におけるゲームデザイナーの役割: AIにより現実社会が容易に再現された時、ゲームの面白さはリアルさではなく、創造主(デザイナー)が設定した独自のルールや世界観の魅力にかかっている。(27:40〜)
💡 キーポイント
- AI時代においては、高度な技術力よりも、AIの生成物を的確に選ぶ「ジャッジメント力」が最も求められるスキルとなる。
- 人材育成の面では、アシスタント経験を通じたOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)が困難になるため、若手がゼロから「指示を出す側」になるための新しい育成パスが必要となる。
- AIへのコストは低いが成長性は確実。一方、人間への投資はハイリスク・ハイリターンであり、経営者はその「面白さ」や伸びしろをどこまで許容できるかという選択を迫られる。
- 情報過多、特に他者の成功情報が容易に入手できる環境が、「肉体や生身に縛られたくない」という現代人の脱人間願望を強めている可能性がある。
- 活版印刷やインターネットが社会変革を引き起こしたように、AIと量子コンピューターの組み合わせは、歴史上最大級の情報技術革命となる可能性がある。
- 仮想空間のゲームにおいては、デザイナーは絶対的な「神様」として、現実の再現ではなく、いかにプレイヤーが「面白い」と感じる特別な世界を設計するかが問われる。
