📝 エピソード概要
本エピソードでは、宇野康秀氏がインテリジェンスの上場直前、病床の父からの要請によりUSEN(有線)を継承し、激動の再建期を乗り越える道のりが語られます。800億円の個人連帯保証を引き受け、長年放置されていた「電柱問題」の解決と全社的なコンプライアンスの正常化を断行。その上で、光ファイバー(FTTH)事業への集中投資と無料動画サービス「GyaO」の立ち上げを通じて事業を拡大しますが、リーマンショックによる経営危機とM&Aの減損処理により、再び事業の切り売りを余儀なくされるまでの壮絶な経営判断が描かれています。
🎯 主要なトピック
- USEN継承の決断と800億円の負債: 余命わずかの父からの要請を一度は断るも、母親の涙とインテリジェンスの仲間からの後押しでUSENを継承。その際、800億円の個人連帯保証を引き受けることとなる。
- インテリジェンスの代表辞任: USENを連結対象としない形でインテリジェンスの上場を実現するため、自身は大株主として残り、代表の座を鎌田氏に譲りUSENの再建に集中した。
- 電柱問題の正常化と過去債務の清算: 会社を存続させるため、違法状態だった全国720万本の電柱ケーブル使用状況を1年強かけて調査・合法化。過去の不払い分として約350億円の過去債務を計上し、個人増資も行いバランスシートを改善させた。
- USENの上場と光ファイバー戦略: 2001年にUSENブロードネットワークとして上場を果たし、「100Mbpsは不要」と言われた時代に、高速インターネットの未来を確信してFTTH(光ファイバー)への大規模な集中投資を開始した。
- 無料動画サービスGyaOの誕生: 高速回線の用途拡大のため、有料サービス(Showtime)の失敗経験を踏まえ、無料モデルの動画配信サービス「GyaO」を立ち上げた。
- リーマンショックによる危機: 光ファイバー投資と積極的なM&A(学生援護会買収)が裏目に出る形で、リーマンショック後ののれん減損により債務超過に陥り、銀行管理下に置かれる。
- GyaOの売却と社員の反応: 経営再建のため、赤字だったGyaO事業をYahoo!に売却する際、社員たちが事業継続の選択を感謝し、宇野氏の心を救う印象的な出来事があった。
💡 キーポイント
- 800億円の個人連帯保証について、「一生かけても返せない8億も800億も同じだ」というコンサルタントの言葉が、継承を決意する上での大きな支えとなった。
- 電柱の違法状態の正常化は、法的なリスク回避だけでなく、「社員が胸を張って働ける会社」にするための最重要課題として断行された。
- 正常化の過程で、膨大な電柱の利用状況をアナログな手法で調査し、行政や電力会社との複雑な交渉を短期間でやり遂げたことが、危機的状況を乗り越える鍵となった。
- 光ファイバー事業へのこだわりは、インターネットは必ず高速化する未来を確信していた宇野氏の「大局観」に基づいていた。
- GyaOを売却せざるを得なかった状況下で、社員たちが事業の継続を感謝したことは、激しい事業売却プロセスにおける宇野氏の大きな救いとなった。

