📝 エピソード概要
今回の対談では、サイバーエージェント創業者の藤田晋氏が、2026年に予定している社長退任の決意と、その詳細なサクセッションプランについて語ります。
自身の60歳到達を見据え、創業者個人への依存というリスクを排除するため、藤田氏は社長業を「因数分解」し、考え方を体系化した「引継ぎ書」を作成。次期社長候補(2代目)の育成に2年半をかけ、さらに3代目まで見据えた長期的なリーダー育成戦略の全貌が明かされました。
🎯 主要なトピック
- 経営者と釣り・Yahoo!との歴史: 共通の趣味である釣り談義から対談がスタート。かつてクリック保証型広告を巡って関係が悪化していたYahoo!との関係が、藤田氏の行動(ロマネコンティ)によって修復された歴史が語られました。
- 2026年社長退任の決意: 10年計画で自身が60歳になる記述を見て、若手主体という会社のイメージを維持し、創業者依存による会社のリスクを避けるため、自ら快適な社長職を辞することを決断しました。
- 長期的な引継ぎ計画の概要: 退任後も代表取締役会長として2代目社長と約4年間伴走し、さらに次の4年間で徐々に権限を独立させるという、8年程度の長期的なプロセスでサクセッションを行う計画です。
- 社長の仕事を「因数分解」した引継ぎ書: 創業者の決断の背景や意図を言語化し、100以上の項目に分けた「引継ぎ書」を作成。これを元に候補者に研修を行い、サイバーエージェントの経営に必要な要素を体系的に伝授しています。
- 次々世代を見据えたリーダー育成: 2代目社長候補(16人)の研修のノウハウを活用し、既に3代目社長候補の選抜と研修もスタート。ボストンコンサルティングやエゴンゼンダーなどの外部協力も得て、育成体制を量産化しています。
💡 キーポイント
- 社長退任を決意した直接的な動機は、10年後の中期計画資料で見た「藤田晋 (60)」という具体的な数字への危機感であった。
- 創業者が独占しがちな「決断機会」を解放し、次世代の経営者に成長機会を与えることがサクセッションの重要な目的の一つである。
- サイバーエージェントの経営は「性善説」に基づいているため、引継ぎ書では、リーダー登用において実績よりも「性格」を重視する経営哲学が強調されている。
- 創業者が「やればやるほど積み重なる」ステークホルダーとの関係値を、徐々に次のリーダーに分散させることで、会社のリスク耐性を高めようとしている。
- 過去のネット業界と異なり、現在は事業が成熟し、他業種との境界線が曖昧になっているため、40代以上の経営者でなければ難しい局面も増えているという認識を示しました。

