
「教育」の話をしようブータンは、かつて「世界一幸せな国」として知られていました。国民総幸福量(GNH)を国家目標に掲げたことで注目を集めた国です。ところが近年、国連の世界幸福度報告書での順位は大きく下がったと報じられています。その背景として、テレビやインターネットの解禁で外の世界が見えるようになったことが挙げられることがあります。人は他者と比べたとき、「自分は幸せじゃないかもしれない」と思い始めるのかもしれません。
では、国民の幸福のために情報を制限すべきなのでしょうか。介護に追われるヤングケアラーの子に「将来何がしたい?」と聞くのは、その子のためになるのでしょうか。
このエピソードでは、「本人が幸せそうならそれでいいのか」という問いを入り口に、アジア人初のノーベル経済学賞受賞者アマルティア・センのケイパビリティ(潜在能力)という考え方を手がかりにします。センは、豊かさを「何を持っているか」ではなく「何を現実的に選べるか」でとらえました。理論上そこに選択肢があることと、それを自分で選べると信じられることは、区別しなければなりません。
子どもの本当のケイパビリティを高めるとはどういうことか。教育とテクノロジーに何ができるのかを考えます。
# パーソナリティ
株式会社Libry CEO 後藤匠
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