雑談から始めた「AI子育てレシピ」の話
本編に入る前に、中里さんから新しいポッドキャストの告知がありました。
「AI子育てレシピ」というタイトルで、精神科医のYouTuber増田裕介先生と一緒に始めたそうです。
AI子育てレシピっていうタイトルでして、ここ2年ぐらい、生成AIを使ってる方が増えてきてるじゃないですか。
うちでこういう使い方をしてるから、子育てで楽になりましたみたいなことをシェアできたらいいんじゃないかなって。
ここでいう「レシピ」は料理のことではなく、一つの話で吸収できる学びを指しているとのことです。
一個の話でこう吸収できる一個のものとして、それをレシピって言ってるみたいな。一個の学びみたいな感じのことです。
桜林さんは、自分はAIを検索に毛が生えた程度にしか使っていないと話します。
いっぺんに聞くぐらいの感じで、これがこうでこうしたいんだけど、何がいい、何が最適かとか。
心の内みたいなのは全然使わないかもしれない。
一方で、保護者の中には毎日子供のことをAIに相談している人も多いといいます。
誰より私のこと知ってますみたいな。
フィードバックがある日記としての使い方も話題になり、二人とも便利さに手応えを感じている様子でした。
ただの日記だとフィードバックないけど、それはこうだったんですねとか、前はこう言ってましたねとかって出てくる。
今日の呪い「宿題はやっていくべき」
今回の相談は、ラジオネーム「じゃっこ真理子」さんからのお便りです。発達ゆっくりな小学二年生の男の子を育てながら、発達支援事業所で働く一児の母だといいます。
一年生の頃から宿題の多い先生に当たり、集中が続きにくい息子さんは、宿題がスムーズでも一時間、手こずると二時間かかっているそうです。
本人は勉強がそれほど好きでもないが、宿題はやっていくもの、宿題忘れになるのは嫌だという思いが強く、たまに寝落ちしてしまうと、夜中に宿題やらなきゃと泣きながら寝言を言っています。
平日は二時間息子さんの宿題に付き合うのがつらく、「半分だけでもいいんじゃない」と提案する日もあると綴られています。
けれど息子さんは必ず「嫌、やる」と言うため、寄り添ってサポートしてきたそうです。
頭の中では子供が宿題をやろうが忘れようがどっちでもいいと分かっているものの、パニックを起こす未来を想像すると、かける声もどんどん大きく高圧的になって、時には激しく怒鳴ってしまいます。
発達支援の仕事をしているからこそ、イライラして子供に接している自分に落ち込むと、お母さんは書いています。
そもそも宿題が多すぎるのでは?
お便りを聞いた二人がまず引っかかったのは、宿題の量そのものでした。
こんなに二時間かかるとか、一時間かかるほど出るんだね、宿題が。
中里さんは、発達ゆっくりで時間がかかっている面はあるとしつつ、それでも量が多すぎるのではと指摘します。
小二だとちょっと多すぎ。
桜林さんは、自分の娘の頃は教科書の朗読やドリル一ページ程度だったと振り返ります。
毎日宿題は何らか出てたけど、朗読、教科書読みとか、ドリル一ページとか、そんな程度だった気がする。
中里さんは、発達ゆっくりなお子さんの中には書字がとても苦手で、漢字一字を書くのにも時間がかかる子が多いと補足します。
書字障害とは、文字を書くことに著しい困難がある状態です。学習障害の一種で、読む・聞くはできても書字に時間がかかることがあります。
もし診断や学習障害の判断があれば、学校側にできる環境調整があると話されています。
書字がとても苦手なので、書くところは少し簡単にさせてもらっていいですかとかっていう環境調整をしていく。
「放っておく」と「手を入れる」、どっちも正しい
相談の難しさは、どちらの対応も正しく思える点にありました。
息子さんが嫌がってやらないなら「やらなくていいよ」で済むのに、本人が「やる」と言うところに悩みの核心があります。
やりたいんだもんね、息子さんは。やるって言ってる時にどこまで付き合ったらいいかとか、すっごい迷うかもしれない。
中里さんは、これは過剰適応につながりかねないと注意を促します。
過剰適応とは、周囲の期待や環境に無理をして合わせすぎてしまう状態です。頑張りすぎた末に、突然心身の不調や不登校として表れることがあります。
頑張って頑張って適応しようって言って、突然ポキッと折れちゃって、学校行きたくないなっていう風になるお子さん多いので。
一方で桜林さんは、本人が「ちゃんとしたい」と思っているところを「やらなくていい」と言うことの難しさにも触れます。
本人のプライドっていうか、適応しすぎてるなって大人は思ってても、本人はちゃんとしたい自分みたいなのがある。
親から見ても頑張ろうとしている姿は応援したくなるため、止めるべきか迷う気持ちは自然だと二人は共有します。
自分のことじゃない息子のことだから、私が口出さない方がいいですよねって言われたらそうだよねって思うし、でもパニックになるほどプレッシャーがひどいんだったら、どうにかしてあげた方がいいって思うのもそうだねって思う。
お母さんの勘は当たる、だからまず学校へ
答えの出しにくいテーマの中で、中里さんが手がかりとして挙げたのが「お母さんの勘」でした。
お母さんの勘は当たるみたいな。心配されてるんだと思うんですよね、ご子息のことを。
体調を崩すのでは、学校が嫌いになるのでは、といった未来への不安からお便りを送っているなら、その勘は信じていいのではと話します。
ただし、それがただの心配なのか本当に必要な予防なのかは見分けにくく、予防の難しさもここにあります。
何か健康に害が出たら当然言っていいじゃないですか。でも本来であれば予防した方がいい。予防ってやっぱこういう意味でむずいなっていう。
そのうえで中里さんは、自分が親なら真っ先に学校へ調整に行き、子供には言わないかもしれない、と具体的な選択を示しました。
本当に夜中寝言で言うぐらいになっていて、これはちょっと健全ではないので、宿題の量を減らすとか、書字障害なんであれば書きの時にうまくサポートしてほしいとか、学校側に言うかな。
桜林さんも、親だけで抱え込む問題にしない方がいいと同意します。
自分だけで、親だけで何か自分がどうにかすべき問題だってしない方がいいかもしれない。
宿題は「嫌いにならない」がゴール
最後に二人は、宿題本来の目的に立ち返ります。
桜林さんは、宿題は家庭学習を習慣づけるためのものだが、やったら終わる量でなければ逆効果だと話します。
やったら終わるぐらいの量じゃないと逆効果だよね。怖いもの、すごく嫌なものになっちゃうから、本来の宿題の目的からどんどん離れちゃう気がして。
中里さんは、学校も勉強も「嫌いにならない」ことが最低限のゴールだと強調します。
嫌いになるくらいなら少し休んだ方がよく、達成感が続いていく方が嫌いにはならない、という考えです。
だからこそ、突然ぷつっと行けなくなる前に、学校と調整することが避けられないと二人は結論づけました。
これくらい頑張ってやったら終わるの量が人によってこんなに違うんだったら、それはやっぱり学校の先生は知っててほしいかな。
まとめ
明快な解決策は出ないものの、二人が示したのは「親だけで抱え込まず、まず学校と調整する」という現実的な一歩でした。息子さんの頑張りたい気持ちを尊重しつつ、量そのものを見直すことが、突然折れてしまう未来を防ぐ鍵になりそうです。
- 息子さんは「やる」と言うため、放っておくか手を入れるか、どちらの対応も正しく思える難しい相談でした。
- 一時間から二時間かかる宿題は量が多すぎる可能性が高く、まず学校との環境調整を検討すべきだと話されています。
- 発達ゆっくりや書字の苦手さがあるなら、診断に応じて宿題を減らす・書く部分を簡単にするなどの支援を学校に相談できます。
- 夜中に寝言で「宿題やらなきゃ」と言うのは過剰適応のサインで、心配するお母さんの勘は信じてよいと中里さんは述べています。
- 宿題も学校も「嫌いにならない」が最低限のゴールであり、やったら終わる量で達成感が続くことが大切だと結ばれました。
