初ゲストは親友のユウイチロー
この回は、いつもの一人喋りと少し違います。前里さんが親友のユウイチローさんをLINE電話でゲストに招きました。
前里さんは普段、喫茶店でお客さんの話を聞く「聞き役」に回ることが多いといいます。だからこそ、ラジオでは自分が喋りたいと考えたそうです。
喋るにはやっぱり聞き役が大事なんですよ。だから親友のあなたに、僕の普段感じてることを聞いてほしいなと思って。
愛知に住むユウイチローさんにとっては、人生初めてのラジオ出演。緊張しつつも、気軽な雑談として話が始まります。
相性は「音楽の波長」に近いのでは
前里さんが以前から感じていたのは、人にはいろんな相性があるということです。話しやすい、接していて心地いい、という感覚がある、と話します。
その相性を、前里さんは「音楽の相性」に近いのではと考えていました。うまく言葉にできずにいたところ、ユウイチローさんの奥さんが一言でまとめたそうです。
あなたの奥さんがもう一言で言ったんだけど、波長が合うみたいな。考えてみると、波長だなと思って。
ここで前里さんが強調するのは、この「相性」がジャンルの好みの話ではないという点です。
ロックやヒップホップが好きで趣味が合う、という意味ではありません。空気感や体感で感じる、まさに「波長」だといいます。
あくまで本当に、空気感とか体感で感じる、まさに波長。波長が大事だなと思って。
話す心地、音程、抑揚、リズム感。前里さんはそうしたものが合うかどうかを波長と表現します。ユウイチローさんも「人はみんなそういう音楽的な要素を持っている」と受け止めました。
なぜ相性を考えたのか、合わない人もいる
ユウイチローさんが前里さんに問い返します。そもそもなぜ相性の良し悪しを考えたのか、という質問です。
相性がいい悪いっていうことを、そもそもどうして考えたの?
前里さんの答えはシンプルでした。誰にでもあることですが、波長が合わないと感じる相手もいるからです。
自分も会社で仕事してて、本当にどっちかっていうとそこがメインかなと思う。仕事だから出さないけど、この人と合わないぞっていうのは結構ある。
ユウイチローさんは、自分の仕事は相手に合わせる仕事だと話します。自分を持たず、相手軸で動くのだといいます。
一方で前里さんも、サービス業として受け入れる側だからこそ、波長を合わせに行く立場だと語ります。
自分の仕事柄、相手に合わせる仕事をしてて、自分を捨てるっていうか、持たないっていうか。相手軸で動いてく。
子供をあやすのが上手な人の「声のトーン」
ここで前里さんが、最近印象に残った出来事を思い出します。四国から泊まりに来た知人の女性が、子供をあやすのがとても上手だったという話です。
前里さんの三姉妹のうち、真ん中の子はなかなか気を許さないタイプ。それが、ものの十分ほどで一緒に笑い、その女性の膝に乗ったといいます。
あろうことか、その真ん中の子がその女性の膝に乗ったわけ。もうまるでママの膝に乗るかのように。それがどんだけすごいことか分かるさ。
前里さんが注目したのは、その女性の声のトーンでした。一緒に笑うときの声が、子供と同じトーンになっていたのです。
女性は保育の仕事もしていたそうで、子供の目線や波長に合わせていたのかもしれません。前里さんは、それがテクニックなのか地なのかは分からないと話します。
一緒に笑う時の声のトーンが子供と一緒なわけよ。「わー」みたいなトーンがすごい耳に残る感じで。
合わせるだけじゃない「心地よさ」とハモる感覚
ユウイチローさんは、前里さんとの会話を例に出します。二人はずっと喋っていられる、その理由は分からないけれど、という話です。
そこで見えてきたのは、テクニックで相性を作れる部分と、そうでない部分があるということでした。
テクニック使ってないのに、なんかずっと会話できるよね、気持ちいいよねっていう心地よさがある。
前里さんは、出会いで波長が合うことと、意識的に波長を合わせることは別かもしれない、と受け止めます。ユウイチローさんも、合わせていない部分が大事だと応じました。
話はさらに「ハモる」たとえへ広がります。人はみんな、無意識に気持ちよく音を合わせようとしているのではないか、というのです。
ハモりたいじゃん。ハモりじゃなくても、ユニゾンでもいいからさ、気持ちよく音出したいね。
ただ、合わせようとしても濁った音がすることもある。そんな瞬間もあると二人は笑います。
合わせるつもりだけど、なんかこう、濁った音がするなっていうのはあるね。
出会った瞬間から居心地がよく、努力しなくても会話が続く関係。ご縁やラッキーに近い部分。
方言や声のトーンを真似るなど、テクニックで歩み寄る努力。合わせようとする姿勢そのものに価値がある。
言葉が通じなくても伝わる、歩み寄りの幸せ
最後に前里さんは、宿屋の親父としての実感を語ります。宿の客の九割ほどが外国人だといいます。
英語も得意ではない前里さんですが、翻訳機を使いつつ、目を見てジェスチャーで生のコミュニケーションを取ろうとするそうです。
お互い歩み寄ろうとしてる感じがわかる瞬間はめっちゃ幸せなんだよね。言葉が通じてなくても、なんか分かるみたいな。
波長が合わなくても、合わせようとする努力と、お互いへのリスペクトがある。それさえあれば嬉しい、と前里さんは締めくくります。
二人は普段、お酒を飲みながらこんな話をしているそうです。今回は素面でのリアルな雑談として届けられました。
まとめ
初ゲストとの雑談は、人との相性を「音楽の波長」にたとえて語り合う回になりました。自然に合う波長と、合わせにいく波長。その両方を行き来しながら、歩み寄ろうとする姿勢そのものに価値がある、という話に着地しています。
- 人との相性は、趣味の一致ではなく声のトーンやリズムといった「波長」に近い。
- 接客や仕事では、相手軸で波長を合わせに行く努力が求められる。
- 一方で、努力しなくても会話が続く「合わせていない心地よさ」も大切にされている。
- 言葉が通じなくても、お互い歩み寄ろうとする瞬間に幸せを感じられる。
- 波長が合わなくても、合わせようとする努力とリスペクトがあれば十分うれしい。
