第2回、まずは乾杯から
番組冒頭、二人は前回を振り返りながら乾杯します。第1回は自己紹介中心だったため、今回はもう少し先を掘り下げていく回です。
こんにちは。薬局経営者のどぶろく話です。この番組は熱海と首都圏で薬局を経営する二人が、お酒を片手に経営や地域、組織作り、人生についてゆるく語るポッドキャストです。居酒屋で隣の席の会話を聞いてるような気持ちで、気軽に楽しんでもらえたらと思っています。じゃあ吉田さん、今日もよろしくお願いします。
よろしくお願いいたします。
じゃあまずやっぱり乾杯ということで、乾杯。
乾杯。いやいや、第2回目ですね。
いやー、ちょっとね、やっぱ緊張がすごかったってのと、もう三井さんが仕上がってきてて恥ずかしかったですね。僕はなんかフワフワしか言えてなかったんで。
いやもう僕もこう、リスナーとしての歴はまあまあ最近長いかなと思って。ポッドキャストリスナーとしてはもういろんなポッドキャストを聞かせていただいてて。
そうかそうか、やっぱ勉強はね、そこも必要ですね。YouTube見てる場合じゃないですね。
いやいや、YouTubeもね、大事ですけど、やっぱりちょっと我々はね、ポッドキャストの世界で生きると決めたので。
せっかくなので独立とかの話もしたいなと思ってるんですけども、その前にそもそもなんで薬剤師、薬学部に進んだの?みたいな話もできたらなと思っていまして。どうして薬剤師を目指すみたいになったんですか?
よしだの動機は、四年制最後の駆け込み
最初に語り出したのはよしださん。医師を目指していたものの、進路を薬学に切り替えた経緯を振り返ります。
そうですね。僕が目指したのは、まあ正直ちょっとネガティブな要素があるんですけども、基本やっぱ僕も医者目指してたくちで、勉強してたんですけども、高校3年生、全然成績も伸びず。センター試験の成績も良くなく、それでどうしようかなって考えた時に、ちょうど薬学部が四年制の最後なんですね。
なるほど。吉田さん四年制の最終。
最終1986年生まれの、ストレートで行くと2004年ぐらいですかね。
一番あの偏差値上がった時ですよね。駆け込みでね。
駆け込みで、なんかもうどこの大学、10倍20倍当たり前だしみたいな。それで国立行こうと思ったけども、全然ダメで。私立も全部落ちちゃって。どうしたもんかなって。
私立医師はちょっとお金がなかったんで、難しかったので、薬学進んで、一個たまたま引っかかったので入って、学費も二年分安いなとかちょっと打算的なんですけども。それで薬剤師になって、将来的にもちゃんと生きていけるような職業が欲しかったので、っていう形になりますかね。
薬剤師を知らずに入った、みついの場合
続いてみついさんが、薬剤師の仕事内容を知らないまま入学したことに触れます。周囲との温度差が印象に残ったようです。
結構こう、薬学部入って最初に僕びっくりしたのが、みんなちゃんと薬剤師のこと知ってるなっていう。僕あんまりこう、薬剤師というのは何たるかっていうのを知らないまま受験して入ってる。薬剤師っていうのは薬に関わる仕事だなみたいな感じぐらいのイメージしかなくて、何をやるのかっていうのは全然知らなかったんですよね。
いやでも僕もそんな感じですね。もう全然わかってなかったですね、最初。
同じクラスの子になんで薬学部なの?みたいな話を聞くと、皆さん将来的にあの資格っていうことに対する強みがあるからとか、薬剤師になってこういう風に患者さんに貢献したいからって言ってて。
そうっすよね。なんかそういった立派な理由が僕あんまりなかったんですけども、やってみてはよかったんですけどもね。
大工、保育士、そして好きだった子
みついさんは、もともと大工を目指していたと明かします。子どものころの夢から、進路を薬学部に大きく変えた理由が語られます。
僕も最初、高校の最初の頃は大工になりたくて。ものを作るのが好きだったんですよ。物作りが好きだから、一番でっかいもの何かなって思ってた時に家だなと思って。木を使って家を建てるっていうのがやりたいと思って。
へー面白い。
一応大工になりたいからと思って、工学部かと思って最初進路を出してたんですけど。大工に資格はいらんなってなって。高卒で就職しますみたいな話を最初してて。
ただ地元で多少ちょっと進学校だったのもあって、大学は行っとけと。
高校の先生はみんなそう言いますよね。
そうそう。大学を出とくと可能性も広がるし、今は大工かもしれないけど、将来的に現場監督とかやっていくにあたっては、一級建築士とかの資格も必要だから、大学は行っとけみたいなって言われて。一応工学部を二年生、三年生の頭ぐらいまで目指してたんですけど。
もっとちっちゃい時なんかこう、保育士さんみたいな。子供が好きだったりとか、小学校の時とか低学年の子の相手したりとかするじゃないですか。下の子の相手とか好きだったから、保育士さんもいいなみたいな。
高校三年生の時に、ちょっと思春期というかね、感性が高鳴る時だったんで、当時好きだった子が薬学部行くって言って。
結構そのパターン多いですよね。
本当ですか?なんか僕の周りあんまいなくて。好きだった子が薬学部目指すっていうから、じゃあ僕も薬学部目指すから一緒に勉強しようよみたいな。めちゃくちゃこんなところで話すことではないんですけど。
割と本気で。それでもガラッと変えて、親にもなんで急に薬学部なん?みたいな。
六年間の学生をやれるのか
薬学部を選ぶ決め手には、部活の先輩の話や、六年制への変更もありました。ところが、きっかけになった相手はというと。
その当時、それも一つのきっかけだったのと、あとは一個上の部活の先輩も薬学部に行くって言ってて。薬学部ってどんな感じなん、どういう将来性があるん?みたいな話をした時に、その時は製薬会社とかいう選択肢もあって、そういうとこ行くと給料とかも高くなったりするし、いいよみたいな感じで言って。
その時もう六年制に決まってた。僕の一期生だったので、六年間大学に行くことになるって決まってたんですけど。僕なんか六年間が辛いとか長いとかじゃなくて、六年間の学生やれるのかって思って。あ、いいなと思って。っていうので、ガラッと薬学部に行くことに決めて。
へー。親は反対とかしなかったんすか?
いや、全く。まあいいんじゃないみたいな。
ただその、僕の薬学部目指すことになったきっかけになった女の子が最終的に薬学部じゃないところに進んでて。えーみたいな。理学療法学科とかに行ってる。
自分だけ一人突き進んで。
そうそうそう。決めるとね、結構突き進んじゃうタイプなので。
ちなみにその方はどうなったんですか?恋愛というか。
ああ、もう全然全然です。一方的な片思いで終わって。
感謝ですね、ちゃんとそうやって自分の生きる道を決めてくれたというか。そことあったからこそ今の三井さんって考えると、いい出会いになってる気がしますね。
そう、なんかそこに対して、じゃああの時なんであんな不純な動機で薬学部に行ったんだろうみたいな後悔は微塵もなくて。これはこれで正解の一つなんだろうなみたいな。
始める理由は、立派じゃなくていい
話は「始める理由の立派さ」へと広がります。よしださんは、行動の理由は後付けでいいと語ります。みついさんはさらに、教師にもなりたかったと明かします。
何かする時ってそんな立派な理由って後付けになると思うんです。とりあえずやってみたみたいなところから始まる仕事が基本多いと思って。なんでも手つけてみる、百個ぐらいやって一個二個合ってればよっしゃってなるのが多分成功する秘訣だと思うけど。
今話して実は思い出したんですけど、薬学部を目指しながら、僕もう一個なりたいものがあって。教師になりたかったんですよ。
えー、教師になりたいし、保育士になりたいし、大工になりたい。めちゃめちゃ色々あったんですね。
薬学部を中心とした受験はするんですけど、その当時の塾の先生に薬剤師にもなれる教育免許も取れる大学はどこかみたいな相談はしたことがあって。
そんなのあるんですか?
いや、ない。死ぬぞって言われて。勉強しすぎて死ぬぞって。
オレンジデイズを夢見て入った現実
薬学部生活のイメージについても、二人の温度が伝わります。みついさんが思い描いていたのは、ドラマのような青春でした。
元々薬学部ってしんどいよっていう、全然その時イメージも何もなかったし、僕はオレンジデイズとか見てたから。青春、桜並木というか、あの並木道をいろんな同級生とかカップルとかで歩くみたいな、そういうイメージをしてたから、あんなはなはだしい世界の中で、大変なんてことはなかろうと。
大体最初数年単位頑張って、後半はもうなんかバイトするんでしょ?みたいな、そういう世界観だったので、当時は。
どうでした?現実はオレンジデイズみたいになりました?
全然もう並木がなかったです。
伐採されてました?
並木とかじゃなかった。あれはやっぱり一部の限られた大学、大きな大学だけで、何にもなかったですもんね。商店街があっただけです。ドラマの世界でした、完全に。
なんかそういういろいろなこと、あんまりなかったんですよね。ざっくりと物を作るとか、人に教えるとか、育てるとか、そういうキーワードなところはあったんだと思うんですけど。
でも今の仕事にむちゃくちゃ結びついてますよね。放デイもお子さんが好きだからとか、保育士やりたかったとか、やりたかったこと、今からでもいろいろ叶えてる。
消去法で選んだ就活と、情報の少なさ
就活の話になると、当時の選択肢の狭さが語られます。二人は、情報が今ほどなかった時代背景を振り返ります。
就活の時なんかも結構、選択肢が狭まってくるというか。今振り返ればそんなことないんですけど、大体こう病院行くか薬局行くか、ドラッグストア行くか、製薬会社行くか、みんなこの消去法というか、どれになるみたいな。
今思えば別にどれかをやりながら他のこともできるし、両方に軸を置いて仕事もできるし、いろんなやり方があるなって思うんですけど、当時はその消去法で選んでて、そこだけちょっと後悔というか、もったいなかったなって。
12年前って結局そんなに情報今ほど溢れてないじゃないですか。まだそんなTwitterとかも出始め。
大学の途中であのスマホ変えたとか、そのレベル。iPhoneもまだ3とか。
全然まだ情報がしっかり出てない時だから、その仕事とかもだいぶ狭まってた。狭まってたのもしょうがないのかなと思うんですよ。今の時代になったらもっと知れたと思うんですけど。
今のこの僕らの会話みたいなやつも、昔の時代にはなかったと思うんですよね。誰でも接せれるものでもなかった。一介の薬局の人がこんな話してるなんてのはなかったんで、そういう意味でいい時代になりましたよね。
経営を知ったのは、社会人になってから
そもそも今回のテーマは薬学部を選んだ理由でした。話はいつのまにか経営や独立の入り口へと進みます。
あれ、これって今そもそも薬剤師になった理由でしたっけ?経営はどのタイミングからやろうと思ったんですか?
経営はもう学生の時はもう微塵も考えてなくて。さっき言った選択肢の中の消去法で、最終病院薬剤師になるかMRになるか悩んで、まずは最初だから、ちょっとハードルの高い方、僕にとって難しそうだなと思う方に行こうと思って。MRを就職活動にして、幸い拾ってくれた会社があったんで、そこに進んだっていう感じで。経営をしたいからどうするみたいな判断は全くなかったです。
経営っていう概念を知ったのが、ほんと社会人になって二年目とか。独立成功塾とかをやってる狩野さんに出会って、独立っていう手段をすることによって自己実現する道もあるよって教えてもらった時に、あ、なるほどみたいな。そういう道もあるのか。初めてそこで独立っていう言葉を知ったぐらいですね。
納得できないと続けられない、二人の共通点
独立を志すきっかけを語るうちに、二人の共通点が見えてきます。それは「納得できないことは続けられない」という感覚でした。
吉田さん、結構なんか独立したいとか経営したいっていうのを考えてたんですか?
ある意味消去法みたいな感じになるんですけど、人の下で働くのが苦手で、自分が納得できないことがどうしても消化しきれないとか、モヤモヤしちゃうとか。自分の決定が全てを背負うみたいなイメージで生きたかったのに、どうしても雇われだとそういったものができなくて。徐々に自分でやりたいなっていうのが生まれたって感じですかね。
あとはおじいちゃんが会社経営してたんですけど、もうほんと三百六十五日働いているような感じで。昭和のおじいちゃんなんで、その姿見てて、経営大変そうだなと思いつつ、ただずっと仕事してても誰にも何も言われないというか。そういう姿を見て、ちょっと興味は昔からあったってのはありますね。
その時とか何も考えてなかったですし、どうやったら酒飲めるかしか本当に考えない。
大事、いや大事ですよ。酒飲めるかっていうのはめちゃくちゃ大事。
僕もこう、自分でやりたいなとか思い始めたきっかけが、自分が納得できることにはやりたいけど、会社のためのというか、報告のための報告みたいな。数合わせのための数字作りみたいな。これ意味あるんですかねっていう話で。
社会人とはこういうもんだよって結構言われる。会社員はこれが一応意味ないと思っててもやるんよみたいな話をされて。
いや意味ないんだったら意味なくない?みたいな。
意味ないことなんでやるんだろうなとかはやっぱ思いましたね。
みんながそのいろいろ取り繕った数字を基に経営戦略立ててきて、これだからうまくいきましたとか、うまくいきませんみたいな話をされても、そもそもそのデータ間違ってるよねみたいな。
そもそもそれが合ってんの?とか、まとめると納得いかないというか。
だったらやらなくても一緒じゃない?みたいなところが、会社として社会人になじめなかったというか、一番の転機になったのが、これはちょっと難しいなみたいな。
めちゃめちゃ共感できますね。最初に入った会社とかでは、社訓とかを言いましょうみたいなのがあったんですけど、全然覚えられなくて。覚えないと出世しないぞって言われても、どうしても覚えられない。それよりもこういう仕事したいんだけどなとか、いろいろと考えてしまってって感じでしたね。
親の言いつけと日本酒は後から効く
社訓の意味は後からわかるという話から、みついさんがことわざを持ち出します。話はゆるやかに脱線し、収録はいったんお開きへ向かいます。
社訓とかを覚えるっていうのは大事だなって、今となってはちょっとわかる。意味があるんだなとは思いますけど、その当時ね。
日本酒と一緒ですね、なんか。親の言いつけとお酒は後から効いてくるみたいな。親の言いつけと日本酒は、その時はわかんないけど、後からじわじわ効いてくるっていう。
日本酒もそんな扱いだったんですか?
日本酒もその時にカパカパって美味しいなと思って飲めちゃうけど、後々結構ガッと、より一層効いてくるような。これなんか僕の中で結構有名なんですけど。
いつまでも飲めちゃうから。全然効かない。親の言いつけも効かないかもしれないです。
距離感を感じたので、今日はここまでにしようかなと。
終わり方が切ない。
まだまだいろいろ今日この回で話したかったことは多々あったんですけど、想像以上に盛り上がってしまったので、一旦ここで。続きは次回に持ち越しさせていただこうかなと思っております。この番組では皆さんからのお便りも受け付けております。今日はこんなところでお開きにしたいと思います。
お会計。
お会計。
まとめ
今回は、二人が薬学部を選んだ理由が語られました。よしださんは医師志望からの切り替え、みついさんは好きだった子や六年制への興味と、決して立派ではない動機が飾らず明かされます。話は独立や経営へと広がり、「納得できないことは続けられない」という共通点が見えてきました。始める理由は後付けでいい、という言葉が印象的な回でした。
- 薬学部を選んだ理由は、二人とも打算や好きな相手といった等身大の動機だった
- 当時は情報が少なく、就活も消去法になりがちな時代背景があった
- 独立の背景には「納得できないことは続けられない」という共通の感覚があった
- 何かを始める理由は、後付けで十分という考え方が語られた
