SNSで広まった「ライブ中のトラブル」とは
あるライブイベント中に、あるグループのプロデューサーと音響を担当するPAとの間でトラブルがあったという話が、SNS上ですごい勢いで広まっていました。
ひでっきーがそれを見たのは昨日一昨日ぐらい。プロデューサーの投稿があってから、そう時間が経っていない頃だったといいます。
プロデューサー側が求めた「こうしたい」という内容に、PAや会場側の要件が応えられなかった。ひでっきーは当初、これを「よくあるある」の話だと受け止めていたと話します。
ただ、今回に関してはそれがめちゃめちゃ広まってしまった。そこに、この回で考えたいポイントがあります。
音の善し悪しは「90%以上のこだわり」
ひでっきーはまず、音の善し悪しについて「基本的によくわからない」というスタンスを明かします。会場ごとの音の違いも、正直よくわからないといいます。
ただ、演者側には出したい音の理想像がある。それにどれだけ近づけられるかが、会場やPAとの関係で決まってくるのではないか、と考えを述べます。
その善し悪しの度合いを、ひでっきーは画像フォーマットのJPEGにたとえます。
画質10%と90%の差は誰にでもわかる。けれど90%と95%の差はほとんどわからない。音の話も、その「90%以上の1〜2%」を詰める世界だといいます。
ライブハウスやレコーディングの現場には、その1〜2%にものすごくこだわる人たちが大勢いる。マニアックで深い世界がそこにある、とひでっきーは表現します。
何が起きたのか、会場の事情
今回の件について、ひでっきーが見えているのはSNS上の話だけで、実際に何があったかはわからないと前置きします。
プロデューサー側が音を出そうとした機材や条件を、会場側が受け入れられなかった。事前の情報共有やコミュニケーションロスもあったのではないか、といわれています。
ライブが行われた会場は、ひでっきーも何度も行ったことのある場所。大きな公園の中にあり、建物も近く、音の制限がかなり厳しい会場だったと記憶しているといいます。
普通のライブハウスや、なくなってしまった日比谷の野音のような場所とは違う。そういう制約のある会場だと、ひでっきーは感じながら見ていたそうです。
そうした場所で齟齬があり、プロデューサー側がSNS上で表明するに至った、というのが今回の流れです。
PA側に立って考える
一度PA側に立って考えると、PAは普段のライブハウスでかなり多くの作業をこなしていると、ひでっきーは説明します。
音の出し方には複数のパターンがあります。CDプレーヤーから出す方式、運営がノートパソコンを持ち込んでつなぐ方式などです。
今回の会場では、パソコン側からミニプラグ(イヤホンジャックのような端子)でつなぐ方式しか対応できなかったといいます。
PA側がオーディオインターフェースを持ち込んで出すやり方もある。音の出し方一つとっても、いくつものパターンがあるわけです。
さらに対バンイベントでは、次々に「次はこういう音出しです」という対応が求められる。ひでっきーはこれを非常にマルチタスクな仕事だと表現します。
言い換えて言うなら、コンビニのレジのスタッフさんみたいな感じかなと思います。いろんなことが同時にやってきて、それをパッパッとさばいていく。
想定内のことには対応できても、想定外や対応できない要求には難しくなる。それでも無限に断れないのがPAの立場だと、ひでっきーは指摘します。
イレギュラーに即座に対応するのもPAのスキル。ライブを止めず、その場でことを荒立てずにやっている。そうした立場への感謝を、ひでっきーは口にします。
プロデューサー側に立って考える
SNSの意見は、限りなく100%に近いぐらいPA側に味方するものが多かったといいます。一方でプロデューサー側の視点も絶対にあった方がいい、とひでっきーは考えます。
実は、音がうまくいかずプロデューサー側が満足できないシーンは、これまでにも何度も見たことがある。けれど、そのほとんどは表に出さず不問にされてきたといいます。
その場のやりとりで原因を確認し合い、「今回はしょうがなかった」と受け止める。あるいは「次はこうしましょう」と改善につなげる。それが普通だと、ひでっきーは説明します。
それを押して、あそこまで事細かに説明したということは、胸の中に抑えておけない何かがあったのだろう、と推測します。
実は今回のグループは、数日前にひでっきーが制作で関わったイベントにも出演していました。そこでは音響トラブルの認識はなかったといいます。
その会場は音を出すために作られた場所で、運営の求めるものにある程度対応できた。だから問題にならなかったのではないか、とひでっきーは振り返ります。
文章はかなり細かく書かれているが、書かれていない部分もあるはず。これが全ての情報だと決めつけるのは違うのではないか、と話します。
批判が偏ることのリスクと、望ましい着地
ここでひでっきーは、自身がよく話す「MPを削らない」という考え方につなげます。
批判が偏りすぎると、その人は意固地になる部分があると指摘します。衝動的に投稿したのかもしれないが、自分に矢が向くと、より硬い防御に入ってしまうというのです。
それはアイドルファンや関係者、会場に対する軋轢を、その人の中に残す一因になる。だから「喧嘩しないで」なのだと、ひでっきーは話します。
喧嘩しないでっていうところに僕は思うんですけど、そういう部分は絶対あるかなというふうに思います。
批判側の意見の一つに「そういう場所なら出なければいい」というものがありました。ただ、誘った側がいて、それを受けて出るという相互の関係で成立している場だと、ひでっきーは応じます。
主催者はひでっきーも知る会社で、音源の流通にも携わる人たち。頭を下げて出演をお願いしていた可能性もあると想像します。
音響的な厳しさをある程度わかった上で、これぐらいはできるだろうと思っていた。そこに齟齬や確認不足が重なって起きたトラブルだったのかもしれない、とまとめます。
じゃあ次これ以降どういうふうにしていくのか、改善していくのか。そういうふうにしていくのがこの件はいいのかなと思います。
メジャーデビュー前のグループへ
このグループはメジャーデビューを控えているタイミングでした。大事なところだからこそ気持ちが乗っていて、今回のことが起きたのかもしれない、とひでっきーは見ます。
少し前にも、メジャーデビューを控えたグループがメディア出演絡みで炎上気味になったことがあり、それと重なって受け止めたといいます。
メジャーデビューは大きなチャンスでありチャレンジでもある。どういう形であっても成功させてほしい、というのがひでっきーの本音です。
今回の件も、喧嘩せず、その後の活躍につながる反省材料として次に活かせればいい。そんな願いを込めて、ひでっきーはこの回を締めくくります。
まとめ
SNSで拡散したPAとプロデューサーのトラブルを、ひでっきーはどちらか一方を責めるのではなく、双方の事情を想像しながら整理しました。見えている情報だけで決めつけず、当事者同士の改善につながることを願う内容です。
- 音の善し悪しは90%以上での1〜2%を詰める繊細な世界で、そこに強くこだわる人たちがいる
- PAはマルチタスクで、想定外の要求にも無限には断れない立場でお仕事をしている
- プロデューサーが細かく表明した背景には、抑えきれない何かがあったと推測される
- 批判が偏りすぎると当人が意固地になり、軋轢を残す一因になりうる
- 見えている情報だけで決めつけず、当事者同士の改善と今後の活躍につながることを願う回
