📝 エピソード概要
本エピソードでは、「大人の趣味」をテーマに、仕事から離れた活動に戦略論を適用する方法を探ります。趣味がもたらすCPUリセット効果や、推し活に見られる「共犯価値」といった現代のトレンドを分析。特に、高宮氏の趣味である釣りを「疑似起業」と構造化し、マーケット選定やプロダクト(ルアー)のPDCAサイクルが、スタートアップの戦略論と驚くほど類似していることを解説します。ビジネスに限定されず、人生や趣味を構造化する視点を持つことの重要性を提案する回です。
🎯 主要なトピック
- 大人の趣味とその役割: 仕事のストレスから離れて「無心になれる」趣味(ゴルフ、ポーカー、釣りなど)が、多忙な大人にとってのCPUリセット機能として重要であることを議論しました。
- 「推し活」と共犯価値の経済学: JリーグやBリーグの熱狂的なファン層を例に、自己同一化と、対象の成功に貢献する「共犯価値」が、現代のビジネスモデルや新しい消費体験を生み出していることを分析しました。
- 趣味に見る「道(どう)」の追求: 釣果といった結果ではなく、所作や制約を極めることに喜びを見出す「道」としての趣味の側面を紹介。高宮氏は制約(ルアー、キャスティング)がある方がゲーム性が高まると述べました。
- 釣りから学ぶ事業戦略(PDCA): 釣りをスタートアップ経営のシミュレーションと捉え、魚がいる場所を選ぶ「マーケット選定」から、ルアーを変える「仮説検証」、結果が出なければ戦略を見直すプロセスが経営戦略そのものであることを構造化して解説しました。
💡 キーポイント
- 大人の趣味は、単なる娯楽ではなく、仕事の思考回路から完全に離脱し、精神的なリセットを行うための重要な役割を担っている。
- 現代のファンビジネスは、単に商品や体験を買うだけでなく、その活動の一部となる「共犯価値」を提供することでユーザーを惹きつけている。
- 長期的なロイヤリティ(顧客忠誠心)を育成する戦略は、マクドナルドが子供時代に「楽しい場所」であることを植え付けるアプローチなど、異業種からも転用が可能である。
- 釣りのプロセスは、魚の動態変化(マーケットトレンド)を分析し、最適な戦術(プロダクト)を投じ、その結果から仮説を修正するPDCAサイクルを回す訓練となる。
- ビジネスであれ趣味であれ、すべてを構造化し、セオリー(基本)を抑えた上で独自の判断を追求するプロセスは「道」に通じている。
