📝 エピソード概要
本エピソードでは、ベンチャーキャピタリストである高宮慎一氏のユニークなキャリアパス(帰国子女、戦略コンサル、ハーバードMBA)を振り返り、その裏にある人生戦略を探ります。
高宮氏は、完璧な計画よりも「後付け力」による軌道修正の重要性を強調し、不確実性の高い現代において、正解がないからこそ、都度PDCAを回しながら正しそうな方向にジグザグと進む戦略論を提示しています。最終的にVCという仕事にたどり着いた経緯を通して、自身の「やりたいこと(Y)」と「やること(What)」を一致させる道のりを深く考察しています。
🎯 主要なトピック
- 帰国子女としてのルーツとアイデンティティ: 幼少期をイギリスやオランダで過ごした経験が、日本人としてのアイデンティティと「日本に貢献したい」という強い動機につながっていることを説明しました。
- 受験における戦略とセオリーの無視: 東大受験においては、得意な英語や数学を軸に、セオリー(一般的な受験科目選択)を無視した独自の科目選択戦略(文系なのに物理)を取っていたエピソードを紹介しました。
- 戦略コンサルティングでの経験とスキル: アーサー・D・リトルで6年間勤め、技術に根ざした戦略を立てる経験が、後のスタートアップやテクノロジー経営の理解に役立ったと語ります。
- MBA受験の競争戦略: ハーバードMBAへの挑戦は、世界中からの応募者の中で、細かいエッジ(帰国子女、コンサル、起業志望など)を掛け合わせることで「ワンアンドオンリーユニークネス」を作り出す競争戦略であったと解説しました。
- VCへの着地と「ワット」の発見: デザインファームでの経験を経て、究極のクリエイティブであるスタートアップを世に出すVCの仕事が、自身が求めていた「クリエイティブをビジネスに活かす」という目的に合致したと結論づけました。
💡 キーポイント
- 戦略プロとして「戦略論とは後付けで言語化し、PDCAを回す力である」と定義しています。初手でミスがあっても、それを踏まえて改善し、成長幅を大きくすることが重要です。
- 人生における完璧な「最短コース」は後で振り返って初めてわかるものであり、ワット(やること)が定まっていない中で無理に一本道を進む必要はありません。
- 最終的な目標に向かう道筋は「ギザギザ」に進むものであり、都度軌道修正し続けるPDCA力こそが不確実な時代に必要な戦略です。
- 自分が今やることへの「納得感」を作り出すことが、羅針盤となる「Y(Why)」を強化することに繋がります。
