📝 エピソード概要
初回となる本エピソードでは、ベンチャー投資家の高宮慎一氏が「戦略」の基本的な定義を解説します。戦略とは「What(目的)を実現するHow(手段)の大上段」であるとし、成功にはそのさらに上位にある「Why(動機)」が不可欠であると論じます。議論は、投資家が高く評価する内発的な動機付けの重要性に及びました。また、現代社会において多様な生き方が可能になったことで、「人生の戦略論」のように、個人が自らの道を選ぶ上でも戦略的思考の介在余地が大きくなっていると考察しています。
🎯 主要なトピック
- オープニングと番組の紹介: ベンチャー投資家の高宮氏と編集者の長谷川氏のペアで、戦略をフックにビジネスや人生における戦略の価値を語る番組の趣旨が説明されました。
- 戦略の定義:「大上段のHow」: 戦略とは「What(目的)を実現するためのHow(手段)の大きな方向感」であり、目的と現場の細かい実行をつなぐ上で最も大事な「橋渡し」であると定義されました。
- Why-What-Howのフレームワーク: 戦略(How)の基盤として、目的(What)と、さらに上流にある内発的・外発的な「Why(動機)」が存在し、Whyがブレると戦略も成り立たないと解説されました。
- 起業における内発的Whyの重要性: 投資家として、マーケット規模のような外発的な要素だけでなく、困難な状況を乗り越えるための起業家の強烈な原体験や内発的な動機付けを重視する姿勢が語られました。
- 多様化した現代社会における戦略の価値: 昭和的なレールが敷かれた価値観が崩壊し、生き方や選択肢が多様化した現代では、個人が「人生の戦略論」として戦略的思考を用いる必要性が高まっていると考察されました。
💡 キーポイント
- 高宮氏は、戦略を「What(目的)と日々の実行(細かいHow)をつなぐ、最も重要な橋渡し」と定義し、これが欠けると実行が伴わない、あるいは目的を見失う結果になると警鐘を鳴らします。
- 戦略はハック思考(どう上手くやるか)ですが、ビジョンやミッションはWhy(なぜやるのか)に根ざしており、戦略は常にWhyから導かれる必要があります。
- 投資家は、起業家のWhyが「他人軸」ではなく、ハードシングスに直面してもやりきれるだけの「自分軸」の強い動機付けであるかを重視します。
- 現代社会では、大企業に入れば安泰という昭和的な「型」が崩壊したため、個人がキャリアや生き方を選ぶ際に、戦略を介在させて最適な道を切り開く必要性が増しています。
- 戦略論とは、圧倒的な正解はないが、セオリーを下敷きに、あえてセオリー通りに行くか逆張りするかを考えるための思考法であると位置づけられます。
