📝 エピソード概要
本エピソードでは、長谷川氏が35歳で未経験の福祉業界に飛び込んだ経験を基に、AI時代の「修行」の戦略を議論します。生成AI(GPT)を活用することで、専門知識を最短最速で習得できるようになった現代において、従来の修行の概念がどう変化したのかを分析。
高宮氏は、自身のコンサルタント経験から、キャリアにおける「レベル上げ」が目的化する危険性や、人生のフェーズによって報酬(金銭、成長、自己効用感)のバランスがいかに変わるかという戦略的な洞察を提供します。AI時代に本当に鍛えるべき能力や、キャリア後半戦のあり方を探る対談です。
🎯 主要なトピック
- 未経験の福祉業界への挑戦とAI活用: 大阪に移住した長谷川氏が、35歳で未経験の福祉業界(就労支援B型)に参入。生成AIの活用により、半年分に相当する知識を2週間で習得できたという驚異的な経験を共有。
- AI時代に修行で鍛えるべき二つの能力: 知識習得のHowはAIがカバーできる一方、AIを使いこなすための「学習のフレームワーク」と、利用者と共に作業する「現場の泥臭さを楽しめるマインド」の両輪が重要であると結論づける。
- キャリアにおける「レベル上げ」の罠: 高宮氏は、スキル習得(レベル上げ)自体が目的化すると、その後のキャリアで悶々とし、成長が鈍化するリスクがあると指摘。ゴールに紐づいた修行の必要性を強調。
- 人生後半戦の報酬バランスの変化: 年齢やフェーズが進むにつれて、報酬の軸が金銭的報酬や自己成長から、「他人の役に立つ」という自己効用感へとリバランスしていく戦略的な視点が示された。
- 顧問業の課題と拡大再生産: 最前線から離れた顧問業は、既存知識をすり減らす「出涸らし」になるリスクがあり、知識を常にアップデートし、拡大再生産する仕組みを持つことが不可欠である。
💡 キーポイント
- 生成AIは、特に未経験分野における初期の知識習得フェーズ(「守」の段階)を圧倒的に短縮し、従来の修行のあり方を根底から変えている。
- AIが提供できないのは、知識を活用するための思考プロセスや、現場の人間関係・感情を伴う体験であり、これが現代の「修行」の本質となる。
- 高宮氏のこれまでのキャリア選択(コンサル、MBAなど)は、やりたいことへの挑戦に際し「食うに困らない」ための保険をかける側面が強かった。
- キャリア後半戦で重要なのは、知識の賞味期限が切れないよう常に最前線に立ち続けるか、他者貢献を軸にした自己効用感を報酬の中心に置くことである。
- 今回の「修行編」に続き、高宮氏のキャリアにおける「守破離」の「破」編、「離」編が今後のエピソードのテーマとして期待される。
