📝 エピソード概要
本エピソードは、事業やキャリア選択の迷いを解決する戦略ツールとして「GEマッキンゼーマトリクス」を詳細に解説する実験回です。 高宮氏独自の視点から、競争力を「自社適合同」に置き換えることで、新規事業や個人の副業、キャリアプランニングにも普遍的に適用する方法を紹介。長谷川氏の複数の事業をケーススタディとして取り上げ、このフレームワークがリソース配分や戦略の客観視にどのように役立つかを具体的に示します。分析結果を鵜呑みにせず、PDCAを通じて動的に戦略をブラッシュアップしていく重要性を強調しています。
🎯 主要なトピック
- GEマッキンゼーマトリクスとは?: 事業のポートフォリオ経営を判断するための王道フレームワークで、市場の魅力度(縦軸)と事業の競争力(横軸)で事業を評価する。
- 競争力から自社適合同への改良: 既存事業の評価軸である競争力を、新規事業や個人のキャリアにも適用できるよう、自社の強みやビジョンとのフィット感を測る「自社適合同」に置き換える。
- 市場魅力度の解像度を上げる: 市場の大きさや成長性(TAM)だけでなく、市場構造からくる収益性(例:独占性、需給バランス)を分析することで、魅力度をより正確に評価する。
- 分析結果の客観視の重要性: このマトリクスは分析結果を分かりやすく図表化するツールであり、機械的な点数付けに固執せず、トップダウンで肌感覚とのズレを検証し、バイアスを確認する機会として利用すべき。
- 個人キャリアへの戦略的適用: 自身の事業(福祉、ライティング、ポーカー)をプロットし、投資枠(右上の福祉)、キャッシュカウ(右下のライティング)、撤退・見直し枠(左下のポーカー)として位置付け、リソースアロケーションを考察する。
- 戦略の動的な運用: 一度プロットして終わりではなく、事業の進捗や環境変化に応じてマトリクス上の位置付けを定期的に見直し(定点観測)、常に仮説をブラッシュアップしていくPDCAサイクルが不可欠である。
💡 キーポイント
- GEマッキンゼーマトリクスは、事業やキャリアの「今」の位置付けを把握し、リソースをどこに集中すべきかを決めるための効果的な「土俵」を提供する。
- 横軸の「自社適合同」は、単なるスキルだけでなく、個人のビジョンや原体験との適合度を含めて評価すべきである。
- 市場魅力度を判断する際は、競合との比較だけでなく、ファイブフォーシズのようなツールも活用し、市場全体の構造的な収益性を深く分析することが求められる。
- プロット後の位置付けがガッツフィーリングと異なる場合、それは事業を辞めるべき理由ではなく、自身の認識のズレやバイアスを洗い出す貴重な機会となる。
- 戦略は仮説であり、マトリクスは動的に捉えるべきである。半年に一度など定期的に見直すことで、事業が望ましい方向(右上)へ動いているかを確認する定点観測ツールとして機能する。
