📝 エピソード概要
本エピソードでは、リスナーからの「修行(レベル上げ)の目的化」と「Jカーブの下積み」を見極め、キャリアチェンジを決断するタイミングについての質問を深掘りします。高宮氏は自身のコンサルタント時代の経験から、目標(Y/What)を見失った際の「モラトリアム」の重要性を強調。一方、長谷川氏は「好き」や「誰とやるか」を貫く戦略を提示します。努力が修行だと自覚した時こそ、一時的に現場から離れ、冷静に自己のキャリアフィットネスを評価する戦略的視点が求められると結論づけています。
🎯 主要なトピック
- 修行の目的化と辞めどきの見極め: キャリア上の努力が「修行」自体を目的化しているのか、長期的な成長のための「Jカーブ」なのか、その見極め方と損切りするタイミングについて議論しました。
- 高宮氏のコンサル時代とJカーブの壁: 高宮氏がコンサルタント時代、トップマネジメントへの移行期に成長実感を得られず、努力が作業化し、Jカーブを越えきれずに苦しんだ実体験が語られました。
- 「モラトリアム」による視野狭窄からの脱出: 現業に没頭しすぎて冷静な判断ができなくなった際、MBAやサバティカル(長期休暇)など、一時的に現場を離れて客観的に自分を見つめ直す時間(モラトリアム)の有効性が提唱されました。
- 「好き」を貫く戦略論: 長谷川氏は、打算的な最適解を探すよりも「努力は夢中に勝てない」とし、「誰とやるか」を起点に動き出し、両方(Y/What)が一致しない場合は撤退するという、自身の戦略論を共有しました。
- 最終的なキャリアフィットネスの判断: もし全力で取り組んで3〜5年で結果が出ない場合、市場の魅力度が高くても「自社適応度」が低いと判断し、撤退を検討するというGE/マッキンゼーマトリックス的な判断基準が提示されました。
💡 キーポイント
- レベル上げと気づいたら辞めどき: 努力が「修行」だと気づき、苦しいと感じているならば、それは本来の目標を見失っているサインであり、サンクコストに囚われず辞めどきを検討すべきである。
- 矢印を顧客や社会に向ける: 仕事を継続するための持続可能なビジョン・ミッション感は、自分の修行ではなく、顧客や社会に価値を出すという「矢印が外に向いた」目的から生まれる。
- 冷静に見極めるためのアクション: 現状に迷ったら、すぐに辞めるのではなく、長期休暇等を利用し、没入状態から離れて、疑念が本当かどうかを冷静に見極める時間を作ることが重要。
- 時代ではなく個人を貫く: 周囲の流行や時代のモメンタムに流されるのではなく、自分が本当に「好きなこと」を貫く方が、結果の不確実性が高い状況において、自己の幸福度と持続可能性を高める。
