なぜ結局「ラジオ英会話」に戻ってくるのか
今回のテーマはシンプルです。結局、ラジオ英会話を毎日こなすことが大事だという話です。
渡邉さんは、ラジオ英会話が平日毎日更新されることを大きな利点として挙げます。仕事や家庭に流される日常の中でも、毎日新しいものが届くと新鮮でやる気が出るからです。
やっぱりラジオ英会話って、平日は毎日あるのが便利なんですよ。僕らってどうしても日常に流されるじゃないですか。その中で毎日更新されて、新しいものって新鮮でやる気が出る。それを使えるのは大きいんですよね。
渡邉さん自身、お気に入りの教材はたくさんあります。FACTBOOKや一億人の英文法大西泰斗氏らによる英文法書。英語をイメージで捉える解説が特徴で、ラジオ英会話とも著者・考え方が近いとされます。が大好きで、その日の気分で読み分けているそうです。
ただ、同時にいろいろやるのが苦手なため、他の教材に手を出すとラジオ英会話をやりきれない時が出てくると言います。それでも、結局ラジオ英会話に戻ってくるとのことです。
2026年度は「マーカーだらけ」──教材としての完成度
渡邉さんは、ラジオ英会話が更新される点だけでなく、教材としての完成度も高く評価しています。
2026年度、何よりいいんですよ。今までのいろんな年、八年間やってきたラジオ英会話のいろんな声とか、先生や制作時の考えを反映して、良い教材になってるんですね。やりがいがあります。
渡邉さんはこれまでの八年間、自分が「うまく言えない」箇所をチェックしてきました。その中心は、倒置や込み入った表現など、普段自分が使わない文法だったといいます。
以前は新しい表現はあまり多くなかったそうです。ところが2026年度に入り、明らかにマーカーを引く箇所が増えたと話します。
今年2026年度に入って、明らかにマーカーをする箇所が増えました。びっくりするぐらいマーカーだらけです。
文法的に言えないものより、むしろ表現を数多く知ることができる点にやりがいがあるとのことです。単語帳で語彙を増やしたい気持ちもありますが、知っている単語をスムーズに出せるかはまた別の話です。
そうした力も伸ばそうと考えると、なんやかんやでラジオ英会話がバランスがいい、という結論に毎回たどり着くと言います。
「ネタバレ」を避けて新鮮に楽しむ
渡邉さんが毎日聞き続けるもう一つの理由は、単純に楽しいからです。
旧Twitterでは、リスナーが感想や間違えたポイント、補足情報を投稿してくれます。それも面白い一方で、レッスンの中身を知ってしまう「ネタバレ」になるとも話します。
別にラジオ英会話のネタバレぐらいいいじゃんと思うかもしれないですけど、僕は結構そういうところ敏感なんで。できるだけ新鮮に何も知らない状態で、今日のレッスンどう思うかを楽しんでるわけです。
一時期は三日、四日と溜めてしまった時期もあったそうです。すると先にネタバレが入ってきて、少し萎えてしまうといいます。
自分がときめいた表現や好きな言い回し、オープニングやエンディングの言葉を共有したい。だからこそ毎日聞いている、と語られています。
ラジオ英会話の3年スパンと「会話の流れ」の弱点
ラジオ英会話は、ざっくりと3年スパンで構成されているといいます。
渡邉さんは、文法や単語については一億人の英文法やFACTBOOK、各種単語帳で十分に読み込んできたと言います。
一方で、会話がどんな流れで行われるかという「流れの原則」の部分は、まだ習熟が甘いと自己分析します。だからこそ、そこも含めて楽しいのだと話します。
限られた時間はキーセンテンス最優先
十五分をしっかり聞き、その中に出てくる英文をマスターしていく。渡邉さんが最優先に置くのは、キーセンテンスです。
たとえば放送後に練習時間が十五分しかないなら、そのうち五分ちょっとはキーセンテンスに充てるイメージだといいます。
ほとんどの割合でキーセンテンスが即座に出てくるかっていうのが、もう超超超大最優先なんですね。特に会話の流れ、原則というところでいうと、ポンって出てないといけない。考えてる暇はないんですね。
頭の中で組み立てるレベルでは間に合わないので、キーセンテンスは即座に言えるようにする。そこに時間をかけると話します。
キーセンテンスがスムーズに言えるようになったら、次はプラクティカルユース、つまり近い内容を含んだ少しまとまった英文へ進みます。その後にGrammar & Vocabularyの英文や、自分でマーカーした表現に取り組む流れです。
渡邉さんは、昔はダイアログの暗唱を頑張っていましたが、今年はあまりやっていないそうです。
その理由は、時間配分の考え方にあります。すでにスムーズに言える「はい」やexactlyのような表現を暗唱するより、知らなかった表現に時間を使うほうがいい、と考えているためです。
もちろん全部覚えて言えるのは気持ちいいんですけど、exactlyみたいに自分がもうスムーズに言える表現に時間を使うんだったら、その時間を知らなかった表現に使う方が僕はいいと思っているので。
FACTBOOKを片手に「全英文を文法で調べる」
ここから、渡邉さんの一レッスン一時間の核心が語られます。ラジオ英会話をやるとき、必ずFACTBOOKを片手に出して調べているそうです。
まず取り組むのが、Grammar & Vocabularyのコーナーで扱われる文法です。たとえばレッスン29なら「説明型オーバーラッピング」と「否定の前倒し」という二つのテーマが出てきます。
調べるとは、そのテーマのページを開き、載っている例文を眺め、説明を読むことです。同じ大西先生の本でも、ラジオ英会話とFACTBOOKでは言い回しが微妙に違うため、見比べることで理解がさらに深まるといいます。
例文はできれば音読し、暗唱まではしなくても、パッと見て顔を上げて言えるくらいまでチェックしておくとよいとのことです。
次に、ダイアログの英文も調べます。ここでのポイントは、語句の意味ではなく文法的にどう説明されているかを見ることです。
渡邉さんはレッスン29の英文を例に、次々と「調べどころ」を挙げていきます。feelは説明型オーバーラッピング、withやall、thoseはどう説明されているか。現在完了やsense、beforeの形、homeとhouseの違いなどです。
beforeってどういう形だっけ、接続詞じゃないの、主語動詞が後ろに続くんじゃないの、でもここはbefore ...ingってなってるのなんでだ、とか。そういうふうに、一つひとつ調べていくんですよね。
特に調べてほしい表現として挙げられたのが、I could useです。何か欲しいときに使う表現で、useなのに「欲しい」という意味になります。FACTBOOKに直接は載っていませんが、couldを使っている点がヒントだといいます。
自分で「調べどころ」を見つけられると一段上がる
渡邉さんが伝えたいのは、英文を見ながら「これはこの項目だ」「ここを調べたらいい」と見当がつくようになること、その状態を目指すことです。
ただし、これは大変な作業でもあります。項目を自分で見つけ出すのに時間がかかり、結局その分ほかの英文を読んだほうがスキルが上がる場合もある、と正直に注意を添えます。
だからこそ、自分のレベルとのバランスや、うまい調べ方を見つけてほしいと言います。まずはGrammar & Vocabularyから始め、FACTBOOKを軸に知識を積み重ねていくのがよさそうです。
ラジオ英会話ではない場面、つまり別の教材で同じ表現に触れることで、もともと覚えようとしたものが覚えやすくなる。それが調べる作業の効能だと語られています。
まとめ
結局はラジオ英会話をちゃんと毎日やることが最強、というのが渡邉さんの結論です。放送は十五分ですが、キーセンテンスを最優先にしつつFACTBOOKで全英文を文法的に調べていくと、一レッスンを一時間かけて使い倒せる教材になります。
- 平日毎日更新されるため、新鮮さと継続のしやすさが大きな武器になる。
- 2026年度は表現面でマーカーを引く箇所が増え、教材としての完成度が高いと評価している。
- 限られた時間ではキーセンテンスを即座に言えることを最優先にする。
- FACTBOOKを片手に、ダイアログを含む全英文を「文法的にどう説明されているか」で調べる。
- 自分で調べどころを見つけられるようになると英語力が一段上がるが、時間とのバランスも要注意。
