📝 エピソード概要
仏師の坂上俊陽さんを迎え、伝統工芸の現状と「ものづくり」の本質について深掘りします。各時代の祈りに合わせて進化してきた仏像の歴史から、現代における海外製量産品との戦い、そしてSNSを活用した独自の発信術まで、伝統を重んじつつも新しい道を切り拓く仏師の姿が語られます。研究者と職人に共通する「失敗から学ぶ成長のプロセス」など、分野を超えた普遍的な洞察に満ちたエピソードです。
🎯 主要なトピック
- 日本独自の仏像の進化: 海外から伝来した仏像が、各時代の社会背景や「祈り」の形に合わせて日本独自のスタイルへ最適化されてきた歴史。
- 量産品への危機感とSNS発信: 市場の多くを占める海外製機械彫りに対し、手彫りの技術と価値を正しく伝えるために15年前から動画発信を続けてきた戦略。
- 現代の徒弟制度と育成の難しさ: 労働環境の変化や情報過多な現代において、技術習得に不可欠な「一万時間」の経験をいかに積むかという育成の課題。
- 不器用な人ほど伸びる理由: 「器用な人は考えずにできてしまうが、不器用な人は失敗の理由を深く考えるため経験値が溜まる」という、ものづくりに共通する成長論。
💡 キーポイント
- 仏像は固定された伝統ではなく、令和なら令和の、その時代に求められる「美しさ」や「コンセプト」を反映して変化し続けるものである。
- 組織に属さず独立し、透明性のある発信を継続したことが、信頼構築と紹介を通じた仕事の獲得に繋がっている。
- 技術の向上は単なる練習量に比例するのではなく、失敗した際に「なぜそうなったか」を突き詰める「思考の量」に比例する。
- 研究の世界でも職人の世界でも、一見効率の悪い「回り道」や「失敗」こそが、独自の視点や高いスキルを育む源泉となる。

