現代緊縛で多用される「留め」と「結び」の役割
昨今の緊縛では、留めという技術を非常に多く使う作りになっていることが多いといいます。留めや結びは、緊縛の構造を強くする上でとても重要な機能だと説明されています。
留めや結びにはいくつか種類がありますが、いずれも構造を定着させ、決定させるために存在するものです。
ただし、その強度は意識的に入れないと、なかなか強く入らないと話されています。
麻縄の「摩擦の強さ」が両刃になる理由
たかせさんが普段使っている麻縄は、摩擦がとても強い素材です。この摩擦の強さは、構造がきちんと作られている分にはプラスに働きます。
一方で、作りが甘いときには問題を起こします。本来かかってほしくないところで摩擦がかかり、全体の構造がかえって弱くなってしまうことがあるといいます。
だからこそ、留めや結びはきっちり作る必要がある、というのが基本的な考え方です。
この「小さく硬く」を実現するためのテクニックはいくつかありますが、その中でも基本となるのが「折り」と「詰め」だと説明されています。
縄を「面」として扱う「折り」
緊縛では、縄を二つ折りにして使います。これを二本取りと呼びます。
縄の断面は丸い形をしていますが、二つ折りにして2本並べることで、線ではなく面として扱うことになります。着物の帯やネクタイ、ベルトのような帯状のものを扱うイメージです。
帯状のものを直角に曲げようとすると、面の向きを変えずにそのまま曲げれば必ず歪み、浮く部分が出てきます。タオルを縦に折って直角に曲げてみると分かりやすいと例えられています。
そのため、縄の進行方向が変わるときには、折り曲げる必要が出てきます。
折り曲げることによって隙間なくぴったり摩擦を無駄なくかけたまま進行方向を変えることができるようになります
折りがきちんとできていないと、留めや結びのどこかがほぼ確実に緩むといいます。最初はわずかな緩みでも、強い負荷がかかると縄のずれにつながっていきます。
二本取りの状態で使っているため、2本のうち1本がずれると、せっかくの面が面として機能しなくなります。摩擦が均等にかからなくなり、二本取りの意味が失われてしまうのです。
隙間をなくす「詰め」
もう一つの技術が「詰め」です。これは、縄と縄の隙間を詰めていきましょう、という話です。
これも意識的にやる必要があります。麻縄はそもそも摩擦が強いため、隙間ができた状態のまま摩擦がかかり、そのまま先に進めてしまえるからです。
しかし隙間はどうしても緩みにつながり、強いテンションがかかったときにずれてしまいます。少しずつずれが積み重なると、結果的にガタガタの状態になったり、止まるべきところが止まらなくなったりします。
紙が入るか入らないかぐらいの隙間すらちゃんと詰めなきゃダメってことです
麻縄の繊維と繊維がしっかり噛み合い、強い摩擦がかかる状態を、一手一手ていねいに作っていくことが求められます。
力ではなく丁寧さで作る強度
強い留めを作ろうとすると、多くの人は力やパワーで解決しようとします。しかし、それは問題の本質ではないと指摘されています。
パワーで解決しようとすると、隙間が詰まっていない状態のまま変な摩擦がかかります。その瞬間はずれにくくなりますが、力を緩めた途端にずれてしまうといいます。
パワーで解決するんじゃなくて、ちゃんと折りと詰めというのを丁寧にしっかり入れる、これだけで留めとか結びとかもかなり強くなります
留めや結びを意識せずかけられるようになった次の段階として、より強度の高いものを作れるようになることが挙げられています。
構造的に緊縛が安定すると、お客さんの体感にとってもよく、安全性の意味でもとても重要な技術になると話されています。
まとめ
留めや結びの強度は、力ではなく「折り」と「詰め」というていねいな作りによって生まれます。縄を面として扱い、隙間なく小さく固く作ることが、構造の安定と安全性につながるという回でした。
- 現代緊縛では留めや結びを多用し、これらが構造の強さを担う重要な機能になっている
- 麻縄は摩擦が強く、作りが甘いと本来かかってほしくない摩擦で構造が弱くなる
- 折りは、縄を面として扱い、進行方向が変わるところで折り曲げて摩擦を均等にかける技術
- 詰めは、紙一枚分の隙間も残さず縄と縄を噛み合わせ、緩みによるずれを防ぐ技術
- 強度はパワーではなく折りと詰めの丁寧さで作られ、安全性の面でも重要になる
