なぜ構造的なクオリティを上げるのか
緊縛のクオリティにはさまざまな観点がありますが、この回で扱うのは「構造的なクオリティ」です。
これを上げる必要がある理由は大きく2つあると説明されています。1つは安全性の担保です。
緊縛はどうしても受け手さんの身体にリスクを伴うため、構造がしっかりと強いものであることが大切だと話されています。
もう1つは、受け手さんの体感です。体に感じると書いて体感、と表現されるこの効果を高めるうえでも、構造的なクオリティが大きく影響すると言います。
初心者はまず手順を覚える
初心者が最初から意味を考え始めると、覚えることが多すぎて大変になります。
そのため、まずは意味を考えず、こういう順番で縛るとこう完成する、という手順そのものを覚えることから取り組むのがよいと話されています。
最初からその意味とか考え始めると、本当に覚えることが多すぎて大変だと思うので、まずは意味とか考えずに手順をただ覚えるというところから取り組んでもらうのでいいと思うんですけど
そして手順が意識せずとも体が自然に縄をかけられるほど染みついたら、次はクオリティを上げる段階に入ります。
手順どおりでは十分なクオリティにならない
説明書どおり、手順どおりに縛れば十分なクオリティになるかというと、そんなことはないと明言されています。
だからこそ、手順の習得の後にクオリティを上げる作業が必要になるのです。
縄の一筋一筋にある意味を理解する
クオリティを上げるためにまず大事なのは、意味を理解することだと話されています。
受け手さんにかけていく縄の一筋一筋、掛け・留め・結びの一つ一つには、必ずそこに縄がかかっている必要性があると言います。
なぜこの位置なのか、どの範囲まで、どの方向で、どのくらいの強さ(テンション)でかけるのか。その一つ一つに理由があるという考え方です。
留めについても同様です。なぜそのタイミングで留めが必要なのか、なぜその留めの方法を選ぶのか、いろいろな選択肢の中に理由があると説明されています。
手順を覚える
順番どおりに縛れば完成する形を、意味は考えず体に染み込ませる
体に染みつく
意識しなくても自然に縄をかけられる状態になる
意味を理解する
縄の一筋一筋、掛け・留め・結びの一つ一つの理由を分解して考える
クオリティが上がる
受け手に合った縄のかけ方が導き出せるようになる
コンセプトと最適化の関係
初学者が最初に覚えることが多い後手縛りを例に、その縛り方は無数にあり、なぜその方法・手順で縛るのかには必ず理由があると話されています。
後手縛りには、こういう目的でこういう効果を期待する、という全体のコンセプトがまずあると言います。
そのコンセプトを実現するために、縄の一筋一筋や掛け・留め・結びの一つ一つに意味があり、それを理解しに行くのが次のステップだと整理されています。
さらに、適切なテンションは受け手さんによって変わります。体質や体格によって求められる強さが違うためです。
一方で、教える側は最初からそこまで伝えきれず、ある程度単純化した大ざっくりの形で教えることになると打ち明けられています。
そのため、すべての人にフィットする緊縛にはなりません。だからこそ、なぜこの縄がかかり、なぜこの留めが選ばれているのかまで理解すると、その人に合った縄のかけ方が自然と導き出せるようになると話されています。
意味を学ぶための具体的な方法
手順を覚えた後は、自分で「これは何の意味があるんだろう」と推測し、おそらくこうではないかと考えることも大切だと話されています。応用の幅を広げるうえで、この考え方が重要だからです。
学び始めの段階では、先生がいれば先生に聞く、覚えている人がいればその人に問い合わせて機能や意味を尋ねる、といった方法が挙げられています。
答えてもらえなくても、身近な人と「これはどういう意味だと思う?」とディスカッションするのもよいと勧められています。
何しろ一筋一筋単位で、どういう意味か、どういう効果があるか、何が期待されているのかを分解して理解できるようになると、緊縛のクオリティは格段に上がると締めくくられています。
まとめ
緊縛の構造的なクオリティは、安全性と受け手さんの体感のために重要です。まず手順を体に染み込ませ、その後に縄一筋ごとの意味を理解していくことで、その人に合った緊縛へと質を高められると解説されました。
- 構造的なクオリティを上げる理由は、安全性の担保と受け手さんの体感の向上
- 初心者はまず意味を考えず、手順を体に染みつくまで覚える
- 手順どおりに縛るだけでは十分なクオリティにはならない
- 縄の一筋一筋、掛け・留め・結びの一つ一つに理由があり、それを分解して理解する
- 意味まで理解すると、受け手さんに合った縄のかけ方が自然と導き出せる
