
暮らしのプライマリ・ケア 〜かかりつけ医として、はたらく人の話"六塵ことごとく文字なり"
見えるもの、聞こえるもの、そのすべてが文字だ。空海『声字実相義』(9世紀)を手に、漢方医おかんと家庭医たっしーが、臨床の「読む」を問い直します。音が「ある/ない」ではなく「どんな」音か。壊れた箇所を探すのではなく、その人をまるごと一冊として読む。空海が挙げる顕色・形色・表色——色、かたち、動きは、東洋医学の望診とも、西洋医学の身体診察とも重なるのではないか。顔色の向こうには、その人の毎日がある。千二百年前の言語哲学を、診療と重ねて掘り下げます。
次回: 後編「毒にも、薬にもなる」へ。
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