一発屋モデルナが1日で2倍になった
皆さんこんにちは。「米国株投資の耳寄りな話」へようこそ。昨日までですね、巨額の赤字をこう垂れ流していて、なんていうか、パンデミックが生んだ一発屋みたいに市場から完全に見放されていた巨大企業があったんですけど。
はい、ありましたね。かなり厳しい評価を受けてました。
ところが、今日の朝、投資家たちが目を覚ますと、その株価がたった1日で文字通り「2倍」に膨れ上がってたんですよ。これ、よくある仮想通貨の草コインの話じゃないですよ。誰もが知る巨大バイオ企業、あの「モデルナ」に起きた現実なんです。
いやー、時価総額がこれほど大きい企業で、たった1日で100%の上昇っていうのは、米国の株式市場全体の歴史を振り返ってみても極めて異例な出来事ですね。
ですよね。なので本日のテーマはズバリ、1日で100%上昇、モデルナに何が起きたのか?です。今回の深掘り解説では、なぜこれほどの異常事態が起きたのか、その裏にある画期的な科学のブレイクスルーと、金融市場特有のちょっと暴力的なメカニズム、そして業界全体の勝ち組と負け組をまるっと解き明かしていきます。
そうですね。今回の急騰は、単なる一時的な熱狂ではないんですよ。バイオテクノロジーの歴史的な転換点と株式市場の需給の歪みが、こうピンポイントで交差した、非常に興味深いケーススタディになってますからね。
コロナ特需のあとの暗黒期
まず二人は、急騰前のモデルナがどれほど厳しい状況にあったのか、株価の推移を振り返ります。
まずはこの1日で2倍っていう数字がいかに劇的かを実感するために、これまでのモデルナの株価チャート、あの暗黒期を振り返りたいんですけど。チャートの形が完全にブームが去ったミーム株みたいな悲惨な動きをしてましたよね。
本当にジェットコースターのようでした。2020年の年初、モデルナの株価って15ドルから20ドル付近を行ったり来たりしていたんです。そこから新型コロナワクチンの大成功によって、2021年のピーク時にはなんと最高値484ドルまで爆発的に上昇しました。
484ドル、約25倍から30倍ですね。当時はもう世界を救ったヒーロー企業みたいな扱いでしたから。
そうなんですよ。でも、パンデミックが収束してワクチンの需要が激減すると状況は一変します。2024年から2026年の前半にかけて、株価はなんと30ドルから50ドル台まで大暴落してしまったんです。
いや、恐ろしいですね。なんでそこまで落ちちゃったんですか?
ワクチンの売り上げが数分の1に激減したにも関わらず、パンデミック期に巨大化させた製造ラインの維持費とか、莫大な研究開発費が重くのしかかったんですね。結果として、四半期ごとに巨額な赤字を計上する状態が定着してしまったんです。
なるほど。売り上げはないのに、固定費だけが異常に高いと。
ええ、なので市場のコンセンサスは、mRNA技術はパンデミックという特殊な緊急事態でしか儲からないという極めて悲観的なものに染まりきっていました。
まさにコロナ特需の一発屋っていうレッテルですよね。
きっかけは第3相試験の成功
どん底評価だったモデルナのカムバックのきっかけは、メルクと共同開発したがんワクチンの臨床試験データでした。
そんなどん底の評価を受けていたモデルナが、8月19日に突然のカムバックを果たしたと。時間外取引などで前日比ほぼ100%急騰して、一気に70ドルから80ドル台に浮上したわけですが。これ、きっかけは臨床試験のデータ発表ですよね。
その通りです。巨大製薬企業のメルクと共同開発している個別化がんワクチンと、メルクが誇るメガブロックバスター抗がん剤キイトルーダの併用療法についてなんですが、これの第3相、最終臨床試験の結果が発表されたんです。対象は悪性黒色腫、つまりメラノーマの患者さんですね。
結果として、キイトルーダ単独の場合と比較して、無再発生存期間が有意に延長して、遠隔転移のない生存期間も大幅に改善したことが証明されたんです。
それは素晴らしいニュースですね。ただ、ちょっと気になるんですけど、試験でポジティブな結果が出たこと自体はすごいことですが、バイオ株において第3相試験で良いデータが出たっていうニュースって、まあ定期的にありますよね。それだけで巨大企業の株価が100%も跳ね上がるのって、いくらなんでも過剰反応じゃないですか。
実はこの結果が持つ意味が、これまでのバイオ株の治験ニュースとは根本的に次元が違うんですよ。重要なのは、これがmRNA技術を用いたがん治療薬として第3相試験で成功を収めた世界初の事例だということなんです。
世界初。なるほど。つまり、ただの新薬の成功じゃなくて、mRNAっていう技術プラットフォームが、がん治療っていう巨大市場でも通用するんだっていうことが、決定的なデータとして証明されたってことですね。
まさにその通りです。
がんにmRNAをどう使うのか
新型コロナと違い、がんは自分自身の細胞が変異したものです。二人は、mRNAでどうやってがんを狙い撃つのかを掘り下げます。
でも、新型コロナのワクチンの仕組みはなんとなくわかるんですけど、がんに対してどうやってmRNAを使うんですか?がんってウイルスじゃなくて、自分自身の細胞が変異したものじゃないですか。
そこがまさにこの技術の最大のブレイクスルーなんですよ。従来の抗がん剤とか放射線治療って、いわば絨毯爆撃なんです。がん細胞も正常な細胞も一緒にダメージを受けてしまう。
副作用が辛いっていうのはそれですよね。
そうです。でも、モデルナの個別化がんワクチンは全くアプローチが異なります。まず、患者さんの腫瘍組織を採取してDNAを解析するんです。そして、その人のがん細胞だけに特有の変異したタンパク質、ネオアンチゲンって呼ぶんですけど、その特有のタンパク質を作り出すための設計図をmRNAに書き込んで、ワクチンとして患者さんに投与するんです。
ちょっと待ってください。ってことは、私の腫瘍と別の人の腫瘍では変異が違うから、打つワクチンのmRNAのコードも完全に別物になるってことですか?
その通りです。完全に患者さん一人一人のためのカスタムメイドなんですよ。
いや、マジですか。それすごすぎません?
体内に投与されたmRNAの設計図を読み取った免疫システムは、「あ、これが今回攻撃すべきターゲットの顔写真だ」と学習するんです。そして、強力なT細胞が、その顔写真に合致するがん細胞だけをピンポイントで狙い撃ちにするんですよ。
うわぁ、ただの薬っていうより、なんか患者自身の免疫システムをハッキングして、生物学的な暗殺者をプログラミングするような感覚ですね。
まさにそういうイメージですね。
なぜキイトルーダと併用するのか
モデルナのがんワクチンは、メルクの抗がん剤キイトルーダと併用します。二人はその「最強のコンボ」の仕組みを整理します。
でもそれなら、なぜあのメルクのキイトルーダと一緒に使う必要があるんですか?単独じゃダメなんですか?
実は、がん細胞も免疫細胞の攻撃から逃れるために、自分を攻撃するなっていうブレーキ信号を出すバリアを張っているんですよ。で、メルクのキイトルーダは、そのブレーキ信号を解除する働きを持つ薬なんです。
あ、なるほど。
つまり、キイトルーダが、がん細胞の防御バリアを引っぺがして、そこに、mRNAでターゲットの顔写真を学習した暗殺部隊、つまりT細胞が、一斉に流れ込んで攻撃するんです。
最強のコンボじゃないですか、それ。
このコンボが機能したからこその歴史的なデータだったわけです。
それを聞くと、株価が急騰するのも納得がいきます。市場はコロナワクチンしか売れない衰退企業っていう評価から、年間数十兆円規模のがんとか精密医療市場を、根本から塗り替える次世代のリーダーへと、企業の評価軸、つまりマルチプルを根本的に切り替えたんですね。
ええ、この技術の土台プラットフォームが機能すると証明された以上、今回のメラノーマだけじゃなくて、肺がんとか、頭頸部がんといった他の多くの固形がんへも、mRNAのコードを書き換えるだけで応用できる可能性が極めて高くなったんです。
なるほど。パイプライン全体の価値が、一夜にして跳ね上がったと。
ショートスクイーズという需給の歪み
科学だけでは1日で株価が倍にはなりません。二人は、急騰の起爆剤となった市場メカニズムに話を移します。
科学的なブレイクスルーのすごさはよくわかりました。ただ、投資の目線で見ると、企業価値が再評価されたとはいえ、たった1日で株価が倍になるっていうのは、やっぱり金融市場特有のテクニカルなメカニズムが働かないと起きないですよね。この番組のリスナーならおなじみの、あのショートスクイーズ、つまり空売りの踏み上げが相当な規模で起きたって推測するんですけど。
ご推察の通りです。この100%急騰の起爆剤は、極端に偏っていた需給の歪みが一気に弾けたことによるショートスクイーズですね。
やっぱり、空売り勢が、「どうせ次のがん治験も失敗して株価はもっと下がるだろう」と高を括って、大量の売りポジションを抱えていたわけですね。
はい。業績低迷による市場の喪失感の中で、モデルナに対する空売りの比率、ショートインタレストは異常な水準まで積み上がっていました。
ただ、それにしても、1日で100%の踏み上げっていうのは、尋常じゃない暴力的な動きですよ。これ、ニュースが発表されたタイミングとか、流動性も関係してませんか?
まさにその点が、ボラティリティを極大化させたんです。この歴史的な大成功のニュース、通常の取引時間外で市場に投下されたんですよ。
プレマーケットや時間外取引って、参加者が少なくて流動性がスカスカじゃないですか。
そうなんです。そこで、完全に想定外のポジティブサプライズが出たから、空売り勢が損失を確定するために、大パニックで株の買い戻しに走ったと。
で、売ってくれる人が誰もいないから、株価が倍になるまで買い注文が上へ上へと駆け上がっていったんですね。
業績低迷を見込んでいたヘッジファンドなんかの空売り勢が、皮肉にも一番株価を垂直に押し上げるロケットの燃料になってしまったわけです。
メルクという最強の後ろ盾
技術と需給に加え、投資家の不安を払拭したのがメルクの存在でした。二人は商業化リスクの観点からその強みを語ります。
いや、恐ろしい世界だ。でも、どれだけ科学的に素晴らしい技術で、テクニカルな買い戻しが入ったとしてもですよ、それを本当に世界中で売って利益を出せるのかっていう、ビジネス面での商業化リスクを気にする投資家も多いはずですよね。バイオベンチャーが新薬を作っても、失敗するケースって山ほどあるじゃないですか。
そこが今回モデルナが投資家の不安を完全に払拭できたもう一つの大きな理由なんです。彼らには共同開発パートナーとして、メルクという最強の後ろ盾がいますから。
あ、さっき出てきたキイトルーダを持ってる会社ですね。
はい。キイトルーダは現在、年間20億ドル以上を売り上げる世界トップクラスのメガブロックバスターなんです。つまりメルクは、世界の抗がん剤市場における圧倒的な販売網と、各国の規制当局との交渉ノウハウをすでに持っているんですよ。
ということは。
モデルナは、そのインフラに相乗りして、自社のがんワクチンを流通させることができるんです。
いや、それは強すぎる。なんか、画期的なソフトウェアを開発したベンチャー企業が、最初からAppleやMicrosoftの既存の販売ルートに組み込まれて世界中に配信されるようなもんですよね。
まさにその例えがぴったりです。
そりゃあ、商業化リスクなんて一瞬で消え去りますよ。
これほど確実なビジネスの青写真が描ける状況だったからこそ、投資家も迷わず資金を投じることができたんです。
mRNAが変える業界の勢力図
業界の前提が覆るような技術が証明された今、恩恵を受ける企業と逆風にさらされる企業が明確に分かれると解説者は言います。
さて、ここで少し視点を広げたいんですけど、これだけ業界の前提を覆すような技術が証明されたとなると、影響を受けるのってモデルナ一社だけじゃないですよね。投資家としては、mRNAがこの領域の覇権を握る未来が来た時、業界のエコシステムの中で誰が恩恵を受け、誰が沈むのかっていう勢力図の変化を知っておく必要がありますよね。
はい。強い追い風を受ける企業と逆風にさらされる企業が明確に分かれますね。まずはプラスになる企業ですが、直接的な恩恵を受けるのはmRNAの製造やサプライチェーンを支える裏方企業、いわゆるCDMOです。
CDMO。ということは、モデルナが設計したmRNAを実際に大量生産する工場のような役割を持つ企業ですね。半導体業界でいうところのNVIDIAに対してTSMCみたいな立ち位置でしょうか。
まさにその表現が的確ですね。具体的な企業名で言えば、スイスのLonzaという企業はモデルナの主要な原薬製造パートナーです。それから、ワクチンの無菌充填や仕上げ工程を担う{要確認: Current}という企業もあります。さらに、製造用の精製機器や品質管理のための特殊な試薬を提供するDanaherとか、Thermo Fisher Scientificといったインフラ企業も、稼働率の向上によって直接的な業績アップが見込めます。
業界のインフラを握っている企業は、技術の波に乗って底上げされるわけですね。他にも追い風を受ける企業はありますか?
同様のmRNAプラットフォームを持つ同業他社ですね。例えば、新型コロナワクチンでもライバルだったBioNTech。
ああ、Pfizerと組んでたところですね。
彼らの持つ技術基盤への評価も連れ高になりますし、次世代技術である自己増殖型mRNAを開発するArcturus Therapeuticsなどは、技術的なポテンシャルが証明されたことで、巨大製薬企業からの買収ターゲットとしての期待が高まりやすくなります。
なるほど。じゃあ逆に、このニュースを見て、自分たちのビジネスモデルが破壊されると青ざめている企業はどこですか。
最も脅威に感じているのは、組み換えタンパク質などの従来の製造プロセスに依存しているワクチン企業でしょうね。例えば、Novavaxなどが該当します。また、サノフィやGSKといったインフルエンザワクチンなどで巨大なシェアを持つメガファーマも安泰ではありません。
mRNA技術の圧倒的な開発スピードの速さと応用範囲の広さを見せつけられたからですね。なんか、ガラケーを作っていた企業がiPhoneの登場を見て震えているような状態というか。
その通りです。モデルナはすでにインフルエンザ、新型コロナ、RSVなどを一まとめにした混合ワクチンの開発も進めていますからね。これまでの長い時間をかけて製造する従来のワクチン技術では、mRNAのアップデート速度には到底太刀打ちできず、自分たちのドル箱市場を徐々に侵食されるリスクに直面しているんです。
今は買いか、それとも様子見か
リスナーが最も気になる投資判断について、解説者は今の追随買いは推奨しないと明言します。その理由と、見るべき指標を整理します。
さて、勢力図もクリアになったところで、リスナーが一番気になっている投資判断について考えたいと思います。今日の深掘り解説を聞いて、「よし、mRNAの未来に乗るぞ、モデルナ株を買おう」と息巻いている人もいるかもしれませんが、ズバリ今のタイミングで買いですか?
結論から申し上げますと、今のタイミングでの短期的な追随買い、つまり急騰の波に飛び乗るような行動は非常にリスクが高いため推奨しません。
え、これほどパラダイムシフトを起こす大ニュースなのに、飛びついちゃダメなんですか?
はい、中長期的なポテンシャルは本物なんですが、直近の株価形成には、先ほどお話ししたショートスクイーズという需給の歪みが多分に含まれているんですよ。このパニック的な買い戻しが一巡すると、必ず今のうちに利益を確定しておこうという売り圧力が強まって、株価が急激に反落するオーバーシュートの調整が起こるんです。
なるほど。需給によるドーピング効果が切れるのを待つべきだと。それに、ビジネスの実態としても、明日からいきなりがんワクチンの売り上げが立つわけじゃないですよね。
そうなんです。第3相試験で成功したとはいえ、ここからFDA、つまり米国食品医薬品局への承認申請、それから厳格な審査プロセス、さらに実際の保険適用プロセスを経て、商業化に至るまでには数ヶ月から年単位のタイムラグが発生します。
さらに言えば、さっき患者一人一人のDNAを解析して、カスタムメイドのmRNAを作るっていう話がありましたよね。あれって大量生産して世界中にばらまける従来のワクチンに比べて、製造コストがとんでもなく跳ね上がりませんか?
おっしゃる通りです。
なんかオーダーメイドの高級スーツと工場で大量生産するTシャツでは利益率が全く違うように。
まさにその製造コストと利益率のバランスが今後の最大のビジネス課題になります。科学的な有効性は証明されましたが、個別化医療の複雑なサプライチェーンにおいて、企業として十分なマージンを確保できるのか、ビジネスモデルとしての証明はこれからのフェーズなんです。
なるほどなぁ。未来への期待値は最高に高いけど、足元のキャッシュフローにはまだ課題が山積みだということですね。じゃあ、もし中長期の本格投資としてモデルナを狙うなら、どのタイミング、どんな指標を見て判断すべきでしょうか。
注視すべきポイントは明確に3つあります。一つ目は、FDAでの承認プロセスの進捗です。優先審査などの指定を受けられれば、タイムラグが大幅に短縮されて収益化の確度が上がります。
二つ目は、医学界で発表されるさらに詳細なデータですね。市場の期待を裏打ちする、より強固な生存率の数字が求められます。そして三つ目が、既存事業の赤字幅の改善状況です。
ああ、そうでした。がんワクチンの未来が輝いていても、今の時点での会社はコロナ後の過剰設備のせいで巨額の赤字を垂れ流しているんでしたね。
ええ。新しい領域への研究開発投資を継続するためにも、足元のコストカットや既存のRSVワクチンなどの売り上げでどれだけ赤字幅を縮小できているかを見極める必要があります。この3つの進捗を確認しつつ、ショートスクイーズの熱狂が冷めて株価が下値を固めたタイミングでエントリーのタイミングを探るのがプロの堅実なアプローチですね。
薬のソフトウェア化という未来
最後に二人は、今回の出来事が示す大きな変化について語り合います。
非常にクリアですね。いや、今回の解説、本当に濃密な時間でした。ちょっと振り返ってみると、モデルナは単なるパンデミック特需の企業から、兆円単位の規模を持つ精密医療とかがん治療市場の次世代リーダーへと企業価値を根本的にリレーティングさせたと。
そして、あの1日で100%上昇という異常なチャートは、世界初の第3相試験成功という科学のブレイクスルーに加えて、ショートスクイーズという市場メカニズムの暴力性、そしてメルクという最強の販売インフラが組み合わさったからこそ起きた現象だったんですね。ただし、投資戦略としては、焦って高値掴みするんじゃなくて、FDAの進捗や赤字改善の実態を冷静に見極めて、熱狂が冷めるのを待つことが重要だということですね。
ええ。バイオテクノロジーの深遠な可能性と株式市場の冷徹な需給メカニズム、その両方を同時に学べる事例だったと思います。
さて、最後に一つ、少し視点を変えて考えてみたいことがあるんですけど。今回、mRNA技術ががんという複雑な病気に対しても、患者個人の免疫システムをプログラミングして戦わせることができると証明されましたよね。これって、私たちが化学物質をテストして薬を発見する時代から、生物学的なコードを書いて薬をプログラミングする時代へ完全に移行したことを意味してるんじゃないでしょうか。
なるほど。薬のソフトウェア化ですね。
そうなんです。もしがんを標的にできるなら、次はどうなるのか。自分自身の細胞を誤って攻撃してしまう自己免疫疾患をリプログラムして治すコードが書けるかもしれない。あるいは、細胞の老化そのものをコントロールするコードが書ける未来だって来るかもしれない。この薬のソフトウェア化がどこまで私たちの限界を押し広げるのか、想像するだけで鳥肌が立ちますね。
本当にとてつもない未来が待っているかもしれません。
この番組、米国株投資の耳寄りな話では、こうした市場の熱狂の裏にある本質的な変化をこれからも深掘りしていきます。ぜひYouTubeチャンネルへの登録をお願いします。また、自分はモデルナのこの技術、ここがすごいと思うといったご意見や、今後取り上げてほしい銘柄など、コメント欄にどんどん書き込んでくださいね。この番組はバックグラウンド再生が可能なSpotifyやApple Podcastでも配信中です。通勤中や家事のお供として、投資のヒントにぜひ活用してください。それでは次回もお耳を拝借。
まとめ
モデルナの1日100%急騰は、mRNAがん治療薬として世界初の第3相試験成功という科学的ブレイクスルーが引き金でした。そこに、異常に積み上がった空売りのショートスクイーズと、取引時間外の低流動性が重なり、株価が垂直に押し上げられました。メルクの販売インフラという後ろ盾が商業化リスクへの不安を払拭した点も大きかったと語られています。ただし解説者は、需給の歪みが冷めるのを待ち、FDAの進捗や赤字改善を見極めるべきだと話しています。
- 急騰は科学の成功、ショートスクイーズ、メルクの販売力が交差して起きた現象
- 個別化がんワクチンは患者ごとのカスタムメイドで、キイトルーダとの併用が鍵
- 短期の追随買いは需給の歪みを含むためリスクが高いと解説者は指摘
- 中長期ではFDA承認の進捗、詳細データ、既存事業の赤字改善が判断材料
