新しい業界に入るなら、まず手を動かす
冒頭は締め切りに追われるハヤカワ五味の近況から始まります。今はロボット系の案件が6つほど立て込んでいて、AIでは片付かない物理作業に追われているそうです。
はんだ付けや配線は、AIが指示はできても手を動かせない領域です。ハヤカワ五味はAIの指示を受けながら、自分で配線作業をこなしていると話します。
ちょっとAIのダメなところは、はんだ付けができないことと配線ができないことですね。
最後まで人間がやる仕事がはんだ付けだったら面白いですね。
話は、専門外の業界に飛び込むときのコツへと広がります。ハヤカワ五味はランジェリー、サプリメント、フェムテック、AI、EC、そしてロボットと、次々に新しい領域へ入ってきました。
その経験から挙げるコツは、言われたことはやる、おすすめされたものは買う、来いと言われたら行く、の3つ。さらに腰を低く教わる姿勢が重要だと話します。
なぜ「やらずに教えを乞う人」が界隈から敬遠されるのか。ハヤカワ五味は、多くの人が過去に何度も教えたのにやってもらえなかった経験を抱えているからだと説明します。
「起業したいんですよね。どっから始めたらいいですか」って、もう50回くらい面倒見て、起業したやつ0.5人とかそういうレベル。
Grok 4.6とGrokBotが見せた新しい体験
最初のニュースはGrok 4.6の登場です。一部のベンチマークで1位を取り、ほぼ同じタイミングで登場したGrokBotも話題になっています。
usutakuは、SNSとしてのXを立て直したElon Muskが、後発のAIでもここまで来たことを評価します。
ハヤカワ五味は、Cursorの買収以降モデルの進化が良くなっている点や、Xのデータを直接扱える利点を挙げます。速くて安く賢いため、個人でAPI課金して使うならGrok一強ではないかとすら話します。
座学的な補足として、usutakuはGrok 4.6が実務系タスクを測るベンチマークで上位を取っている点を紹介します。
番組内で2人が特に盛り上がったのがGrokBotです。ぷよぷよ風のキャラクターが並び、それぞれをチームメンバーのように扱って仕事を依頼していくインターフェースになっています。
可愛いんすよ、これ。可愛いっていうだけで使いたくなるんで、可愛いだけでいいかもしれない。
usutakuは、履歴が会話単位ではなくエージェント単位で残る点に注目します。一度作ったエージェントを再利用して組み合わせられる、スキルのオーケストレーションに近いUIだと分析します。
さらに、複数のbotでメッセージグループを作れることにも気づきます。LINEやMessengerのような感覚で、いいねやリプライを使いながらbotとやりとりできる設計です。
labor、労働者じゃん。会社みたいな感じだよ。後ろからディスプレイ見て、こいつ今それやってんなみたいな。
botごとに作業画面が表示され、ChromeなどをAIが操作している様子が見える点も、わかりやすいと評価されました。返答のスピードから、内容に応じてモデルを自動で振り分けるルーティングが行われているようだと2人は話します。
これなんか自分で選んで使うのむずすぎるから、もう勝手にルーティングしてほしいとずっと思ってはいる。
これまでのAIツールは、どこかがバズった機能を各社が追従する形が多く、新しさを感じにくくなっていたと2人は振り返ります。その中でGrokBotは新鮮な体験だと語られました。
最近新しいAIツール出たなっていっても、なるほどねぐらいにしか思わなくて。これはなんか新しい体験で、はえーって感じしますよね。
Gemini 3.7 Flashは「わからない」
続いてGemini 3.7 Flashの登場です。廉価版のモデルですが、2人はGeminiの方向性が読めないと戸惑いを見せます。
Gemini 3.6が出てから3週間で3.7が登場した一方、上位のProはまだ出ておらず、3.5 Proが予定されている状態です。バージョンの前後関係がわかりにくいと話します。
Proはどこ行ったんすか、みたいなのが触れられてなくて怖い。どうしたいねん。
usutakuは、0.1刻みのバージョンをずっと議論しているAI界隈が、外から見ると気持ち悪く映るのではないかと自嘲気味に語ります。
この0.1とかの差分についてずっと議論してる界隈、めちゃくちゃ気持ち悪いですよね、外から見ると。
速さで勝負するにしても、他社も速いモデルは出しているため、Flashならではの強みが説明しづらいというのが2人の率直な感想です。
Pixel 11と、高くなったスマホ
Geminiは読めないが、Pixelはわかると話すハヤカワ五味。GoogleのPixel 11が登場し、新製品発表会にも足を運んだそうです。
Pixelは新しいAI機能が先行して搭載されることが多く、今回特に印象的だったのは音声入力への注力だといいます。キーボード上で音声入力ができ、AIが箇条書きなどに整形してくれる機能です。
ハヤカワ五味は長年のPixelユーザーで、お気に入りは「一緒に写る」機能だと紹介します。撮影者が写れない集合写真でも、後から撮った1人を合成して全員が写れる機能です。
この一緒に写る機能、もっと注目されていいよ。
一方で、2人が驚いたのは価格の高さです。Pixel 11は13万6800円からで、円安やメモリ高騰が背景にあると推測されます。
スマホってこんな高いんですか。びっくりしちゃった。
話は、スマホの価格が子どもの持ち物としての家庭環境を可視化してしまう懸念にも及びます。安いスマホと高いスマホの差が、制服姿の中で目立ってしまうのではという指摘です。
AirDropに相当する機能がAndroidでも使えるようになったこともあり、iPhoneからの乗り換えハードルは下がっていると2人は話します。
OpenAIの新機能と、無制限になるLuna
OpenAIからはComputer Historyが登場しました。パソコンの動きをChatGPTに見てもらい、「あのとき何を見ていたか」を後から探せる機能です。
収録時点ではまだ使えないものの、順次ロールアウトされていく見込みだとusutakuは話します。
もう一つの話題は、ChatGPTのFreeとGoユーザー向けにGPT 5.6 Lunaが無制限チャットになったことです。安いプランでも上位に近いモデルが使えるようになります。
5.6 Lunaはね、普通に賢いっすよ。賢いし速い。Lunaが結構使えるんだったら、無課金でも割といいんじゃね、と思ってます。
2人は、全体のコストは上がる一方で、廉価モデルは極端に安く、無制限に近づいていく流れがあると分析します。AIに課金したくない人や、子どもに使わせたい人の選択肢になるという見方です。
関連して、かつてGeminiが15か月間の無料キャンペーンを行った影響の大きさにも触れます。学生がGeminiを最も使っているという統計があり、無料施策が効いたのではないかと振り返ります。
動画生成が招く「ドーパミンのインフレ」
最後はusutakuの雑談です。作っているアプリの音声解説を自分の声でやりたくて、TTS(テキスト読み上げ)にハマっているといいます。
ハヤカワ五味が使っていたIrodori TTSを教わり、GitHubのリポジトリと自分の声のYouTube音源をClaude Codeに投げたところ、自然な音声クローンができたそうです。
有料課金してクローンする系のサービスより全然良かったんで、じゃあもうこれでいいじゃんってなりました。
ハヤカワ五味は、Irodori TTSは表現力が豊かで、特に日本語では現時点でトップではないかと評価します。ただし生成速度が遅く、リアルタイム用途には向かないと補足します。
話は動画生成の進化にも広がります。usutakuは、これまでは「AI動画だ」とわかったものが、AIに詳しい人でも判別しづらいレベルになってきたと感じています。
ハヤカワ五味は、AI生成動画が溢れた結果、明らかにAIとわかる動画に「これがなかったらわからなかった」とツッコむミームが流行っていると紹介します。
猫は踊んないだろ、みたいなミームが流行るくらい、生成動画が増えてんだなと思いましたね。
usutakuは、動画生成のリアル化がネットの「ドーパミンのインフレ」を招くのではと懸念します。かつては1億円を使うといったリスクや大変さに価値があったのに、AIがそれをリスクなしに再現してしまうという指摘です。
大変でできなかったのが、もう大変じゃなくなっちゃうわけだから、AIに。
ハヤカワ五味は、これが仕事の領域でも起きると話します。AIで作業が簡略化されすぎて意思決定の量が増え、低クオリティなものが混入しやすくなるなど、さまざまな課題が明確に見えてくるタイミングだと語りました。
まとめ
今回はGrok 4.6とGrokBot、Gemini 3.7、Pixel 11、ChatGPTの無制限化、音声生成まで幅広く扱う回でした。実際に触った体感を交えながら、新しい体験と新たな課題の両面が語られました。
- 新しい業界に入るコツは、やってから仲間に入れてもらうこと。まず手を動かす姿勢が説得力を生む。
- GrokBotは、botを人のように扱いメッセージ感覚でやりとりする新鮮なUIとして2人が注目した。
- Gemini 3.7 Flashはバージョンの前後関係が読めず、Flashならではの強みが説明しづらいという率直な感想が語られた。
- Pixel 11は音声入力に注力する一方、13万6800円からと価格の高さが話題になった。
- ChatGPTのFree・Go向けにGPT 5.6 Lunaが無制限化され、無課金でも実用的な選択肢が広がる。
- 動画生成のリアル化は、ネットの「ドーパミンのインフレ」や意思決定の質の低下といった新たな課題を招きうる。
